アパートとマンション、同じ平米数でも広さが違って見える理由
こんにちは。不動産屋の松野まきです。
今日はアパートとマンション、同じ平米数でも広さが違って見える理由についてお話しします。
物件探しをしているとき、アパートとマンションの両方を視野に入れて物件を比較することもあるかと思います。
そんな時、同じ平米数のはずなのにアパートの方がなんとなく広く見えると感じたことはありませんか?
実はその感じ方には明確な理由があるんです。
今日はその理由を詳しく解説していきます。
そもそも部屋の広さはどんな風に計測されているか
物件の広さは、一般的に「壁芯(へきしん)」という方法で測定されていることが多いです。
壁芯とは、建物の壁の中心線から面積を計測する方法です。
つまり、実際の居住スペースだけでなく、壁の厚さの半分が面積に含まれています。
そのため、壁の内側から内側までを測った面積が部屋の広さではなく、壁の一部が含まれている点に注意が必要です。
この測り方は鉄筋コンクリート造でも木造でも変わらず、
広告や契約書に記載されている物件の面積は、多くの場合に壁芯で計測されたものが使われています。
物件を探す際には、実際の居住スペースとは多少異なることを念頭に置き、内見時には広さを体感して確認することが大切になってきます。
アパートの方が広く見える理由
アパートの方が広く見える理由には、物件の面積が壁芯で表されていることが大きく関係しています。
マンションは多くが鉄筋コンクリート造(RC造)や鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)で建てられているのに対し、アパートの場合は木造や鉄骨造が主流です。
鉄筋コンクリート造の建物は、構造上どうしても壁が厚くなります。
特に外壁や共用部分の壁は非常に厚いため、壁芯で計測された面積にはその厚みが含まれてしまいます。
結果として、実際に使用できる居住スペースは少なくなり、同じ平米数でも部屋が狭く感じやすくなるのです。
一方、木造や鉄骨造のアパートは、構造上壁が比較的薄いことが多いため、その分居住スペースが広く取れることが多いです。
そのため、例えば同じ30㎡の物件でも、アパートの方が居住空間が広く感じられることがあるのです。
それならアパートの方が良いのか
同じ平米数で広く見えるならアパートの方が良いかというと、必ずしもそうとは言い切れません。
壁が薄く広さを感じやすい反面、その壁の薄さが防音性に影響します。
壁が薄ければ薄いほど、隣室からの生活音や外からの騒音が気になることが多くなります。
一方で鉄筋コンクリート造のマンションは壁が厚く、隣室との音の伝わりにくさが防音性の高さにつながります。
そのため広さを優先するか防音性を優先するかは、住む人のライフスタイルによって異なります。
私たち不動産エージェントも、単にお客様の希望する平米数だけを聞くのではなく、ライフスタイルや現在の悩みを詳しくヒアリングすることを心がけています。
そのうえで、広さだけでなく防音や周辺環境も含めて、最適な物件をご提案できるよう努めています。
結び:良い物件は人それぞれ
結局のところ、理想の物件や良い物件というのは、広さや防音性、生活スタイルなどの優先事項によって異なります。
誰にとっても完璧な物件はなく、それぞれのニーズに合わせた選択が大切だと思っています。
私たち不動産エージェントは、お客様一人ひとりのご希望やライフスタイルをじっくりお聞きして最適な物件をご提案できるよう心がけています。