オリエント・中東史㊹ ~オスロ合意~
1980年代後半、イスラエル占領下のガザ地区で当局からの人権抑圧に対し、パレスチナ住民による自然発生的な暴動(インティファーダ)が起こった。重装備のイスラエル軍や銃器を持つイスラエル警察に対して投石などで必死の抵抗を続ける住民たちの姿は国際世論を動かし、パレスチナ人の人権保護と自治実現を求める声が強くなった。PLO代表のアラファト議長は、これを機に従来の武装闘争路線からイスラエルとパレスチナの二国家共存路線へと方針を転換し、まずは自治政府の樹立を目指すことにした。イスラエル側