読書記録#21【恐れのない組織】
1. 本日の1冊
本日の1冊は
恐れのない組織
「心理的安全性」が学習・イノベーション・成長をもたらす
The Fearless Organization
Creating Psychological Safety in the Workplace
for Learning, Innovation, and Growth
著者:エイミー・C・エドモンドソン
第1刷発行日:2021年2月3日
ページ数:306ページ
読了時間:約8時間
2. 本書の概要
近年、Google社が職場で重視して話題になっている「心理的安全性」、その生みの親であるハーバード大学のエイミー・C・エドモンドソン教授により執筆された1冊です。
本書では、
・心理的安全性とはそもそも何か
・心理的安全性があるチームとないチームではどんな違いがあるか
・心理的安全性を構築する方法とは
といったことを学びたい方におすすめです。
ピクサー、フォルクスワーゲン、福島原発などの事例を読むことで、具体的な活用法を理解できると思います。
読了に時間はかかりますが、ぜひ気になる方は読んでみてください。
3. 心理的安全性とは
今日の職場で、本音で話し合えているチームはどれくらいあるでしょうか。
実際は、
建前で話してしまっていたり、
誰かが気づいてくれるだろうと思い沈黙を貫いたり、
改善に向けて行動せず愚痴ばかりこぼしてしまったり、
といったことがほとんどではないでしょうか。
ズバリ心理的安全性とは、
「みんなが気兼ねなく意見を述べることができ、自分らしくいられる文化」
のことをいいます。
心理的安全性があるチームは、本書の題名にもなっている
「The Fearless Organaization」ー不安も恐れもない組織
になることができます。
不安も恐れもない組織、心理的安全性が構築されているチームでは、
・ミスやトラブルが迅速に報告され、直ちに修正される。
・グループや部署を超えた団結が可能になり、驚くようなイノベーションにつながるかもしれない斬新なアイデアが共有される。
つまり、心理的安全性はチーム内で必要不可欠な土台なのです。
4. 心理的安全性を構築するために
エドモンドソン教授によると、実際に心理的安全性を構築するためには、大きく3つのステップがあると仰います。
1つ目「土台を作る」
まずは仕事をフレーミングする。
フレームとは、思い込み。
フレーミングとは、基準値を明確にし誘導することです。
チーム内の到達点を明確にすること、ベクトルを合わせることが狙いです。
2つ目「参加を求める」
次に、謙虚な姿勢に立ち返り、自分のポテンシャルを再認識し、協力が必要であることをメンバーに伝える。
ここで重要なのは、
リーダーが学びに終わりがないことを示し、誰もが好奇心を旺盛にして次に起きることにアンテナを張る必要があることを、メンバーに明確に伝えること。
また、
広げる問と深める問いを使い分け、発言を引き出す質問をすることも重要です。
3つ目「生産的に対応する」
最後は、失敗を恥ずかしいものではないと認識するために、できる最大限のことを実行する。
メンバー内でたった一人でも恐れや不安を感じている状況は、心理的安全性が構築されていないのと同じです。
挑戦し失敗をした人だけでなく、アイデアや疑問を話してくれる人に、感謝を伝えることが大切になります。
5. まとめ
現代はVUCAの時代に突入しています。
VUCAとは
・Volatile : 不安定
・Uncertain : 不確実
・Complex : 複雑
・Ambiguous : 曖昧
の造語であり、絶え間ない学習が必要であることを理解しなければなりません。
今やイノベーションのスピード感も重要な課題になってきてますが、
早稲田大学の村瀬俊朗准教授は
「多様性の活用」と「失敗を恐れず挑戦すること」の2つが重要であり、心理的安全性は、この2つの要素の「触媒」なのである。
と仰っております。
つまり、多様性と挑戦心を兼ね備えたチームが心理的安全性を持つことにより、イノベーションを促進することができるのです。
職場での心理的安全性は、日々のワークライフバランスにも直結する要素であると感じますので、
間違いを伝える、失敗する、助けを求め合う
そんな恐れも不安もないチームを作るために行動してみようと思いました。
6. 最後に
記事を読んでいただき、ありがとうございました。
現在アウトプットをするためにnoteを書いております。
皆さんに本を読む素晴らしさを少しでも伝えられたら嬉しいです。
次回の投稿もよろしくお願いします。