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骨盤底筋群の可動性が低下する3つの理由

前回、女性の健康と非常に関連が深い骨盤底障害について解説しました。

骨盤底障害の改善として、王道と言えるのが骨盤底筋群のトレーニングです。とはいえ、ただ筋肉を鍛えれば骨盤底機能が改善されるかと言われると、そうとも言い切れません。今回は、骨盤底筋群の機能が阻害されやすい、3つの原因について紹介したいと思います。

①呼吸(横隔膜)との連動

横隔膜・多裂筋・腹横筋・骨盤底筋群は、いわゆる「体幹」の中でも狭義の体幹である「インナーユニット」に属する筋群です。このうち、もっとも呼吸と関連が深いのは横隔膜ですが、インナーユニット上部の横隔膜の可動性が十分に確保されているかどうかは、インナーユニット下部の骨盤底筋群の可動性に大きく影響されます。

実際、人は呼吸をする時に体幹部が次のように変化しています(あくまでざっくりとした動きとして認識してください)

・横隔膜が上下に大きく動く
・下部肋骨が拡張し、腹部がふくらむ
・上部肋骨が若干拡張される

妊婦さんや産後間もない女性は、肩呼吸になりやすいです。授乳・抱っこの頻度が多い時期も、肩周辺の筋群が常に緊張しており、肩が挙上気味になるので横隔膜の可動性が下がっている場合があります。

横隔膜の可動性を確保するためのトレーニングを実施することで、骨盤底筋群のトレーニングの効果を高めつつ、またインナーユニットの機能も改善されていきます。もっとも手軽にできるエクササイズは「腹式呼吸」ですが、ここでは周辺の関節の可動性も、改善するようなエクササイズに取り組みましょう。

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