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三浦るぴんの短編小説(全年齢向け)

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三浦るぴんの短編小説(全年齢向け)です。
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#本当

父親になったあと娘にプロポーズされた(短編小説)

* プロポーズとは祈りであると父親になった俺は思う。 祈ることで相手と添い遂げる儀式みた…

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わたしが始まる(短編小説)

『何者かになる人生と何者にもなれない人生、どっちがいい?』 「……え?」 ふいに、誰かの…

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占いって信じます?(短編小説)

「占いって信じます?」 「え? うーん、そうだなぁ……。俺はあんまりそういうのは信じない…

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魂について考える(短編小説)

* 魂は存在しない。 その理由は、僕たちは脳で感じるものを魂と呼んでいるからだ。 そして、…

神は我々を試しているのか?(短編小説)

神が実在し、また、その存在が信仰によって成り立っているのであれば、その存在は、やはり、物…

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彼女との日常@オチなし(短編小説)

* 彼女の微笑みに、僕は胸が締め付けられる。 「今日はお泊まりです!」 「……はい?」 「…

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じゃあ、これから毎日ハグさせてくださいね!(短編小説)

* 彼女のことを考えると、心がドキドキしてしまう。 「あの……もしかして、私のこと意識してくれてます?」 「そ、そそ、そんなわけないだろ!」 「そうですか? それならいいんですけど」 「あ、当たり前じゃん……」 俺はそう言うと、彼女から目を逸らした。 すると、彼女は俺の腕を掴んできた。 「じゃあ、今日は二人で遊びましょうよ!」 「えっ……?」 俺は一瞬、彼女が何を言っているのか分からなかった。 そして、その意味を理解した瞬間、思わず声を上げてしまった。 「ええっ!?」 「嫌

文芸部の先輩と後輩の恋愛事情(短編小説・中編)

* そんなことを考えている間にも、どんどん状況は悪化していく。 気付けば周囲には人だかり…

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少女マンガみたいな恋をしよう(短編小説)

* 彼は少し照れたように笑うと、そっと私の腰に手を回し、優しく抱き寄せてくれた。 そして…

ずっと家族だった姉が義姉だったので、恋人同士になりました。第1話

  * 「おはようございます、弟君」 「おはよう、姉さん。……朝から元気だね」 「はい! …

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ずっと家族だった姉が義姉だったので、恋人同士になりました。第2話

  *  夕飯を食べ終えて部屋に戻ると、姉さんが入ってきた。 「弟君、ちょっといいですか…

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ずっと家族だった姉が義姉だったので、恋人同士になりました。第3話

  *  ジェットコースターに乗ってみて、わかったことだけど、結論として、ものすごく楽し…

人間の美しさは偽物である(短編小説)

  *  人間の美しさは偽物である。 「人は、自分よりも美しいものに嫉妬する」と、誰かが…

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きっと誰かは(短編小説)

  * 嫌われているのは、わかっていた。 そのことに、不満を感じたりしたことはなかった。むしろ、それでいいと思っていた。 自分は、みんなとは違う。 みんなと同じにはなれない。 だから、これでいいのだと。 しかし、今――。 「わたしは、あなたが好き」 そう言って、微笑む少女。 その微笑みに、思わず見とれてしまう。 ずっと、自分のことなんてどうでもいいのだと思っていた。 自分なんて、いてもいなくても変わらない存在だと。 でも、彼女は違うという。 自分がいなければダメだと、そう言