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3つの好きな映画|たまにはジャケットで選んでみる?[芳醇なパリを味わう]
映画にも“ジャケ買い”はある
もともとはレコードやCDを購入するときに、内容を全く知らない状態で、パッケージデザインの印象だけで購入することを言うと思うんだけど、映画を見つけるときにもあるよね?という話。
以前に『シルエット』をテーマに書いたので、今回はオリンピック期間中ということで『パリ』。
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ジャケットに想いを込める
映画の内容を伝えるために2時間程度の映像を数分の映像にギュッと凝縮したものが予告編。さらに凝縮してひとつのビジュアルにまとめたものがジャケット。
と、いうことはジャケットには監督の伝えたい内容が濃縮されている。なので、ジャケットが直感でいいと思えば、映画の内容もいいに決まってる、、、はず。
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映画の選び方は千差万別
あらすじで選ぶもよし、ジャンルで選ぶもよし、受賞歴で選ぶもよし。だけど、つくり手の想いの詰まったジャケットにピンとこれば、いい映画に出会う可能性は非常に高い。
映画は“ジャケ買い”もおすすめ
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アメリ|モンマルトルの丘
アメリはKGBのスパイだった
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モンマルトルで一人暮らししている。恋人や同世代の友達はいなくても、個性的な同僚や常連客に囲まれて、居心地がよい毎日を過ごしてきた。そんなある日、アメリのとあるお節介から小さな奇跡が起きる。
2023年、監督であるジャン=ピエール・ジュネは7分の短編を作り、アメリの正体はKGBのスパイだと明かした。映画の公開から20年以上経過して、監督自ら裏ネタを公開する遊び心は、なんともアメリっぽい。
高額家賃のアパートにアメリはなぜ住める?
公開当時観たときには、まったく気にしてなかったけど、アメリがなぜパリの中でも家賃の高いモンマルトのアパートに住めるのか。映画のジャケットになっているビビットなインテリアにお金をかけることができるのか。
アメリはKGBのスパイだから、と監督は言う
なぜ隣人を監視していたのか。豆袋の中で何を探っていたのか。なぜ鏡の光でシグナルを送るのか。そんな映画の何気ないシーンを振り返り、スパイ映画としてアメリをみるのもいいのでは?
ミッドナイト・イン・パリ|セーヌ川
真夜中のパリに魔法がかかる
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アカデミー賞とゴールデングラブ賞で脚本賞をW受賞したウディ・アレン監督・脚本作品。売れっ子脚本家のギルが、1920年のパリにタイムスリップした先でヘミングウェイやピカソなどの偉人たちと出会うロマンティック・コメディ。
ピカソ、ヘミングウェイ、ダリ、ロートレック、、同時代に生きていたとは思えないほど、錚々たる顔ぶれが集う1920年のパリ。そこにタイムスリップしたら面白いよね?と純粋な知的好奇心が起点となったと思われる映画。
100年前に突然タイムスリップしても、建物や街並みが変わらないパリだからこそ、ついこの前まで生きていた偉人たちに共感できるし、遠い過去の知らない世界でしかない、と切り捨てることもない。
パリの街と深さと偉大さと素晴らしさ
レ・ミゼラブル|凱旋門
貧困、分断、格差、フランス社会のリアルを描く
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パリ郊外に位置するモンフェルメイユ。移民や低所得者が多く住む危険な犯罪地域と化していた。少年が引き起こした些細な出来事が大きな騒動へと発展。事件解決へと奮闘する警官たちだが、事態は取り返しのつかない方向へと進み始めることに……。
ミュージカルでおなじみヴィクトル・ユーゴーの名作とはまったく異なる現代の物語。同じタイトルにした理由は、舞台が小説と同じだから。パリ郊外のモンフェルメイユはフランスで最も荒廃した地区の1つ。
社会の底辺に生きる人々を描く
現代のパリが抱える闇をリアルに映し出し、本国フランスでは公開からわずか17日で同国の観客動員数100万人を突破し、マクロン大統領も本作を鑑賞し、政府に「映画の舞台となった地域の生活条件を改善するためのアイデアを直ちに見つけて行動を起こす」よう求めたという。
「友よ、覚えておけ。悪い草などない。
悪い人間もいない。耕す者が悪いだけだ」
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