mitz

妄ツイ書いてます。 ご質問、感想などお気軽に! https://peing.net/ja/mitz79206486 xはこちら(xのみでの投稿作品もあります) https://x.com/mitz79206486

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マガジン

  • 中編

    非シリーズ物の単発作品です

  • 咲いた月の下で

    幼馴染の咲月との、少しだけ普通とは違う日常のストーリー。

最近の記事

恋愛プロシージャ

朝、コーヒーを淹れ、仕事用のデスクに座ってPCの電源を入れる。 コロナ禍以来、すっかり世の中に定着したリモートワークだが、我々システムエンジニアという仕事ではその前から部分的に導入されていた。いちいち遠方に出張したり、会議室の確保をしたりという手間が大幅に減ったことは素晴らしいが、孤独感やチームワークの減少は多少なりとも感じることがある。バランスって難しいもんだな。 そんなことを考えているうちにPCが立ち上がり、まずは予定に入っていたリモート会議を開く。 ?:…おはよう

    • ダウン・ザ・ライン

      大学生活は、高校生までのそれとは違い、授業以外の時間の使い方に極めて広いバリエーションがある。アルバイトやボランティア、あるいは家にひたすら引きこもるなど、三者三様。 その中でも多数派と思われるのがサークル活動だろう。スポーツや音楽、あるいはコアなものから怪しいものまで、こちらもバラエティには事欠かないが、活動の深さも含めて自分で選べるから、多くの学生が参加する。 かくいう自分もその一人。高校の部活でやっていたテニスをサークルで続けている。 テニスサークルというと、テニ

      • 咲いた月の下で #あとがき

        あとがきエピローグを入れて41話、番外編を入れると全45話になりましたが、処女作「咲いた月の下で」をお読み頂き、誠にありがとうございました。 妄ツイがまだ二次創作と呼ばれていた時代からこの界隈を覗き続けているのですが、ふと自分も書いてみようと思い立ってから約半年。ろくにプロットも書かないまま勢いだけで書き始めた作品でしたが、無事ゴールまでたどり着けて一安心しております。 途中で何度もネタが尽き、次はどうしよう、あんまり間隔をあけたくないし…とひねり出していたこともあるので

        • 咲いた月の下で #エピローグ

          春、穏やかな風が吹く、天気のいい日曜日。 子:パパー!は〜や〜く〜! ◯:おーい、そんなに走ると転ぶぞ〜! これまでも何度もあったシーン。案の定、躓いてベチャッと転んでしまう。 咲:あら〜、痛かったねぇ。 涙ぐむ子供を起き上がらせ、擦りむいた膝を撫でる。 ◯:ははっ、また転んじゃったな。元気なのはいいことだ! 追いついてきた◯◯が抱き上げて肩車。 咲:ピクニックに来ると、いつも転ぶところからスタートだよね。昔の◯◯みたい。 ◯:えぇ?咲月だろ?俺の後追っかけ

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        • 中編
          5本
        • 咲いた月の下で
          47本

        記事

          咲いた月の下で #40

          ◯:… ◯父:… ◯母:… 咲父:… 咲母:…あんたたち、ちょっとは落ち着きなさいよ。 病院に着いたものの、処置中のため病室に入れず、一旦待たされている一行。会話するでもなく、でもじっともしていられず、買うわけでもないのに自販機に向かってみたり、置いてある新聞を眺めてみるも全く頭に入らないという、なんとも落ち着かない時間になっていた。 咲父:そうは言ってもなぁ… ◯父:仕事で見慣れてるシチュエーションなのに、自分のこととなるとな… そうこうしていると、看護師さ

          咲いた月の下で #40

          咲いた月の下で #39

          11月も半ばを過ぎ、いよいよ年明けの予定日が近づいてきた。すっかりお腹も大きくなり、動くのも一苦労になった、ある夜。 ◯:…zzz 咲:…zzz いつも通り、ぐっすり眠る二人。 咲:…っ!!!イタタタタ!!! 突如苦しみだす咲月。 ◯:…ん…えっ!?さ、咲月!?大丈夫!? ◯◯も目を覚まし、何事かと慌てる。 ◯:まさか、もう産まれそう!? 早まる可能性もある、と聞かされていたので、焦る◯◯。 咲:ち、違うの…あ、脚が… ◯:脚? 咲:脚が…攣った~…の

          咲いた月の下で #39

          咲いた月の下で #38

          咲月の懐妊発表から数ヶ月経った。 必要な各所への報告を終え、体調第一の日々を送っている。 ◯:…おーい、大丈夫…? 朝、出かける前に咲月に声をかける。 咲:うん…なんとかね… 両親に報告をしたすぐあとから、さっそく悪阻が始まった咲月は、今日も苦しそうにソファに横たわっていた。 ◯:俺、学校と「みづき」のバイトに行ってくるけど、なんかあったらすぐ連絡してな。買ってきてほしいものとか。 咲:うん…バイト代わりに入ってくれてありがとね… 悪阻がある状態で飲食店のアルバ

          咲いた月の下で #38

          咲いた月の下で #37

          翌日。この日も二人とも授業は午後に少しのみだったので、少しゆっくり目の朝食をとる。 〇:さて、昨日は興奮のあまり、テンパっちゃったわけだけど… 咲:私もつられてだいぶ舞い上がっちゃった 笑 〇:とりあえず、今体調は大丈夫なの? 一晩経って少し冷静になると、色々気になる点が出てきた。 咲:今は何とも。でもこれから悪阻とか色々出てくるのかなぁ。 〇:そうだよなぁ。う~ん…圧倒的に知識が足りないな…勉強しないと。 咲:まずは大先輩に相談じゃない? 〇:お袋たちね。ど

          咲いた月の下で #37

          咲いた月の下で #36

          盛りだくさんだった大学での一年が終わり、時は流れて早くも4回目の春を迎えた。いよいよ学生生活の最終年度。来年からは社会人という、節目の一年を迎える。 ◯:思い返すと、早かったなぁ〜… ゴールデンウィークを過ぎた頃の平日の朝。朝ご飯を食べながら、ボンヤリと呟く。 咲:うん?何が? 向かいの席に座って同じくご飯を食べている咲月が首を傾げる。 ◯:あぁ、なんか、大学生活もあと一年だなぁって。 咲:急にどうしたの?笑 ◯:どうしたってことはないんだけどさ。超ドタバタだっ

          咲いた月の下で #36

          咲いた月の下で #35

          北海道旅行も最終日。 さすがに昨日一日遊んだ疲れが出ており、気持ち遅めの朝食をとった一行。 〇:今日は昼過ぎのフライトだから、この後荷物まとめたら新千歳空港に向かうよ。 咲:あれ?時間ありそうだけど、もう空港行っちゃうの? 美:え~、小樽とか行きたい~…オルゴール〜… ブー垂れる美空。 瑛:二人とも…来た時に見た地図を忘れたのか? 到着したときに新千歳空港駅で見た、本州地図が重ねられた北海道地図を思い出す。 瑛:ほっかいどうは、でっかいどう!短時間であっちこっち

          咲いた月の下で #35

          咲いた月の下で #34

          北海道旅行2日目。 朝食はホテルの朝食ブッフェを利用することにしていた。 美:あ、みんなおはよ~。 和:おはよ~。よく眠れた? 咲:バタンキューだったよ~ 笑 ついつい取りすぎてしまうブッフェスタイルでのご飯を取り、席に着く。 茉:北海道やとホテルのブッフェも美味しいなぁ 瑛:こっちに来てから常にお腹が満杯だ…でも入っちゃうのはなんでだ… 〇:体にしみるよなぁ。やっぱ新鮮だからかな? そんな話をしながら、朝ごはんを済ませる。 その後いったん部屋に戻り、準備をし

          咲いた月の下で #34

          咲いた月の下で #33

          荷物をホテルに預けて身軽になった一行。 ◯:よし、じゃあ早速腹ごしらえに行くか。 美:お腹空いた! 茉:記念すべき最初の北海道グルメは〜? 和咲:ラーメン!! 瑛:イェイ! テンションが上がりすぎているメンバーを引き連れて、地下鉄の駅に向かう。 ◯:歩道も雪だから、転ぶなよ〜…おわっ! 注意を促しつつも、自分が早速足を滑らせる◯◯。 美:アハハ〜、第一号は◯◯君?って、キャッ! 注意を逸らした瞬間、美空も尻もちを着く。 美:いったぁ〜い!! ◯:人の事

          咲いた月の下で #33

          咲いた月の下で #32

          のんびり過ごした正月を終えると、突如緊張感に包まれる大学生活。 半年間受けてきた授業の試験が一斉に行われ、単位認定の如何が決まる。ここでしくじると半年間の努力が水の泡になるため、ある者は計画的に、ある者は一夜漬けで死力を尽くす。 〇:…で、なんでうちに集まってくるわけ? 瑛:なんでって、そりゃあ… 茉:居心地がよいから? リビングで持ち込んだお菓子を食べながら答える茉央と瑛紗。 咲:あなたたちまで… 和:みんなでやった方が、 美:効率いいもんね~ ダイニングで

          咲いた月の下で #32

          咲いた月の下で #31.5 番外編 五百城茉央の快傑よぴちゃんねる!

          ?:む~、茉央ちゃんほんまに行ってまうん? 茉:また言うてんの?受験する前から言うてたやん。 ?:そやけどさぁ…やっぱり寂しいやん… 茉:もーホンマに陽ちゃんはかわいいなぁ!抱きしめたる! 陽:む~…ごまかすなぁ…そやけど、茉央ちゃんあっちに友達おらんやろ?大丈夫なん? 茉:最近の大学生は入学前からSNSでつながるねんで!#xx年入学、みたいな! 陽:へ~、でも顔見えへんし、ちょっとアレやなぁ。 茉:それがな、おもろい人さっそく見つけてん。 陽:えっ、何これ。

          咲いた月の下で #31.5 番外編 五百城茉央の快傑よぴちゃんねる!

          咲いた月の下で #31

          クリスマスも過ぎ、年末のバイトのピークも終えた大晦日。 家の大掃除などを終えた夕方、二人は年末年始を実家で過ごすべく、帰省の途についていた。 咲:帰省と言っても、近いからすぐだね。 ◯:スネかじりにはこれくらいの距離感だよなぁ。 高校までは毎日歩いていた道も、随分久しぶりな気がする。程なく、二人の家の前に着く。 ◯:…ん?どっちの家に帰るの? 咲:あっ…そういえば決めてなかったね。 家の前で顔を見合わせる二人。 ◯:明日は例年の流れだろうけど、なんか今日もそれぞ

          咲いた月の下で #31

          咲いた月の下で #30

          寒さも本格的になってきた12月下旬。 まもなく学校も冬休みに入り、クリスマス・年末年始と慌ただしい年の瀬が訪れる。 美:二人は冬休み何するの? 三限がない日の昼休み、咲月、和、美空はいつもの三人で午後のティータイムを楽しんでいた。 和:私は部活関係だね。弓道は年明けに京都の三十三間堂でイベントがあるからさ。 咲:新成人が袴で射るやつ?和が出れるのは来年だよね? 和:そう!でも絶対出たいから、下見に行こうと思って。ついでに年始の京都を見てこようかな。 美:すごい気合

          咲いた月の下で #30