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美術館が簡単に楽しくなる5つの攻略法

美術館ってつまらない?

皆さんは美術館をどれほど楽しんでいますか?
私は動物園や水族館と同じように、気軽で非常に楽しいものだと思っていますが、そうではない人も多いと思います。
このnoteでは、美術館を「楽しむ」ために、全く専門家ではないちょっと美術館が好きなただの一般人が
「なんか堅苦しい美術館が気楽になる小技」を伝授します。
美術史を学ぶとか、深い考察をするとか、そういった難しい話は一切なく、一種の攻略法のような感じです。
ゆるいですが実用的な内容になっていますので、ぜひ最後まで目を通していただきたいです。

1:歩きやすい靴、荷物を減らす

これだけです。本当に対したことではないのですが、実は意外と重要です!
靴ずれが起きやすかったり、歩いているうちに違和感を覚えるような靴だと、そっちに意識が行ってしまい十分楽しめなくなる可能性があるからです。
ヒールが悪い!という事は全くなく、履き慣れた靴で行ったほうがより集中力を保つことができるだろうという考えです。
また、荷物を減らすことで格段に館内を周りやすくなります。オススメは入館前に美術館の中にあるロッカーに荷物を預けてしまう方法。ロッカーは大体無料のはずです。
身軽になることで動きやすくなるし、荷物が多い方の場合は肩凝り防止にも繋がります。鞄をかけたまま歩き回ると肩が疲れてしまうことありますよね。
全ての荷物を預けて身一つの状態で周ると、今までにはない不思議な解放感を感じることができます。試しに一度体験してみてください。
ただ、ロッカーが出口の外にあり、グッズ売り場が出口よりも前にある場合もあるため、私はいつも財布と携帯だけ持って作品を見ています。ポーチとか本とか、その他必要ないものは預けてしまうと楽です。

2:マップを確認する

もうそろそろ出口かな?と思ったのにまだあるのか!と思うこと、ありませんか?集中力も切れたし人は多いし、ずっと立ちっぱなしだし…もう残りの作品を見るのが面倒だ!となってしまった経験、一度はあるのではないでしょうか。
簡単な解決策があります。まず展示室の入り口で全体のマップをもらいます。この辺にこの時代の絵が展示されている、といった縮図が載っています。一人の画家にスポットを当てた展覧会だと(モネ展のような)時系列順になっていることも多いです。
これを時々見ながら進み、今自分がどのあたりにいるのかを把握する事で、体力を上手く温存することができます。
最初から最後まですべての作品をじっくり、全力投球で鑑賞することは難しいです。小さな美術館なら可能かもしれませんが、海外の美術館などは一日あっても周り切れないほど規模が大きいものもあります。つまり、美術館はそもそも全てを隅々まで見る目的ではつくられていないのだと思います。
一種のテーマパーク、実質ディズニーランドだと考えると話が早いです。どう頑張っても一日で全てのアトラクションに乗り、且つ全てのショーやパレードを観覧し、グリーディングを制覇しマニアックなスポット巡りもする、という事は不可能です。
緩急をつけることが大事です。そのためにもマップを手にし、全体の構造にざっくり目を通してから鑑賞することで、「まだ半分なのに既に疲れた現象」を防ぐことができます。
今自分がいる空間が何のコーナーなのかを把握することもできるため、一石二鳥です。
では具体的に、どのように緩急を付ければ良いのでしょうか。次にこちらを解説していきます。

3:その展覧会の目玉作品を把握する

もちろんどのように鑑賞しても良いのですが、私は必ずしも全ての作品をじっくり鑑賞する必要はないと思っています。
この画家目当て、この作品目当て、というのがあれば何も問題はないのですが、必ずしもそうではないと思います。簡単なおすすめの方法としては、「展覧会の目玉作品をお目当てにする」ことです。

企画展は特に、軽く予習をしていくといいです。と言っても時代区分や難しい様式、作者の詳細などを調べる必要はありません。それらは実際に現地で感じとり、興味があったものだけ後から調べれば良いのです。
展覧会ホームページのイントロダクションを見たり、フライヤーに軽く目を通したりするだけで格段に楽しめます。大抵広告に使われている作品がその展示の目玉である場合が多いからです。ホームページで見た絵だ!CMで見た作品だ!となるだけで、見応えは変わってくるはずです。

また、空いているところから見ていく方法は非常にお勧めです。
もちろん展示によりますが、ほとんどの展示には順路がありません。さっきまですごく人がいた作品の前に今は誰もいない、なんて事はしょっちゅうです。空いている作品をまず見ることで、人だかりを避けることができ、常に空いている状態で鑑賞することができます。
人の前を通ったり強引に割り込んだりすることがなければ、もしなんとなく列ができてしまっていたとしても、気にする必要はありません。順路はないので、人目を気にせず、気になる作品をじっくり楽しみましょう。

4:グッズを楽しむ

大抵の美術館にはグッズコーナーが併設されています。規模の大きい企画展などでは特に、様々な種類に展開されたグッズを楽しむことができます。その展示に出てきた絵画のポストカード、クリアファイル、しおり、チケットホルダー、マグネットなど手に取りやすいものから、展示の図録や関係する書籍、お菓子などが売っている場合もあります。
それらは見るだけでもとても楽しいものです。記念に一枚だけお土産のポストカードを買ってみてもいいかもしれません。私は展覧会でポストカードを集めることが趣味で、毎回特に印象に残った作品3〜4枚を選抜して購入しています。
展示室を出た後も楽しめるのが美術館の特徴だと考えています。ぜひグッズ売り場に注目してみてください。


5:人の言う事を気にしない

今まで散々説いてきて、最後にこの話をするのは一見矛盾しているかもしれません。しかし私が最も伝えたい事はこれです。
美術館にこうするべきだ、というルールやマナーは存在しません。勿論他の人の邪魔をしないとか、そういう最低限のマナーはありますが、人に迷惑をかけないのであれば、自分の好きなように楽しんでいいんです。
私は作品を見ながら、一つ一つに心の中でツッコミを入れることが多いです。授業課題などで展覧会に行く場合は別ですが、あまり難しい事を考えたり、なんとか学びを得ようとすればするほどつまらなくなってしまうのです。
「この人すごく性格悪そうな顔をしているな」「すごく変な服を着ているな」「近くで見ると絵具の跡が汚いけど、遠くから見ると綺麗だな」など、自由に考えます。これらの自由な発想が、案外美術史という学問につながっていくものなのです。

私はこの風潮がもっと広まればいいなと思っています。そのためにこうしてnoteを書きました。これからも美術館に関する発信を続けていきます。
誰か一人でもこのnoteを読み、美術館を楽しむきっかけとなってくれれば喜ばしく思います!


(2021年2月のnoteを、アカウント変更につき再投稿しました。)


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