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「国公立のいわゆる難関校と言われている所は所得の枠を作るべき!?」

気になった記事です。
2022年9月12日のヤフーニュース「マツコ、日本の大学受験に私見「国公立のいわゆる難関校と言われている所は所得の枠を作るべきだと思う」」
https://news.yahoo.co.jp/articles/700e0caad3cabf1aa9f87811fb9de3768207667e

衝撃的な記事でしたね。

この記事の冒頭『家庭の事情で塾に通えない中学3年生を対象にした東京・足立区の「無料塾」が日比谷、西、戸山などの名門都立高に合格者を続々出していることを報じた記事を紹介』については、素晴らしいと思います。

他の地域でも、行政やNPOが似たような取り組みをしているところや、塾代を助成しているところもありますので、是非そうした情報もまとめていただけると良いかな?と思います。

しかし、この後に続く記事がとても残念です。

『国立大学に所得制限枠を設ける』とか、『公立の中高一貫校に対しても(富裕層なら)私立行けばいい』など、どちらが本末転倒なのでしょうか?

マツコさんは、「9割が年収1000万円以上の家庭の子どもってなると、何か国立大学の意味がなくない?」と続けています。
しかし、年収1000万円は富裕層ですか?
マツコさんはもっとたくさんいただいているでしょうからお分かりだと思いますが、年収1000万円って、東京に3人以上のファミリーで生活するには、かなりカツカツです。


所得が低いご家庭への現行の支援策

所得が低い家庭には、子どもへの手当てがいろいろありますね。
足立区のような塾や塾代の支援、NPOによる支援など、学習支援が存在しています。また、高校や大学の授業料に対しても、給付型の奨学金制度があります。


1000万円世帯だって苦労している


1000万円世帯も、生活を切り詰めて、子どもの学費を必死に捻出しています。
中には、代々裕福なご家庭もあるかもしれませんが、努力して今の地位を築いた人もいるわけです。自らは、大学に行けなかった、だから子どもには十分な教育を受けさせたいという方もいらっしゃると思います。そのために、とにかく頑張って働いてきたという方もいらっしゃると思います。所得で線引きをするということは、そうした人の気持ちには少しも寄り添っていないことになります。


国立大学へのい多すぎる要望


『国立大学』と一言で言っても、税金で全て賄っているわけではないわけではありません。学費も当然大切な収入減ですし、自ら稼げる大学になっていくことが求められており、国立も多面的に経営努力を行っています。

一方で、様々な要望にも対応することが求められています。
例えば、女子割合を上げるということも一つです。近年は、女子割合を上げるだけでなく、理系の女子割合を上げる努力が求められています。
また、研究機関としての期待も高まっています。博士課程へ進む学生を支援し、博士を増やし、論文数を増やすことなどが求められています。


もしも入学枠に所得制限を入れたら?


想像ですが、受給対象となる工夫をする家庭が出てくる可能性があるかもしれませんね。

親世代は仕事(収入)をセーブし、資産家のジジババが居て支援が受けられる家庭が有利になりそうです。


最後に


家庭にも混乱を与える可能性のある支援策の提言でとても残念に思いました。

また、近年あまりにも大学への要望が増大している気がしています。

本来、大学教育は長期的な積み重ねの先にあるものです。
大学が安定的に経営が出来るよう、要望は控えめに、大学側が自ら伸び伸びと経営改革が出来るように見守っていけると良いのかな?と思っています。

そして、子どもたちは、親による格差があってはいけないというのならば、収入で区別するのは本末転倒です。
幼少期からの子ども教育について、点検し、必要な教育体制を見直していくことが大切です。

マスメディアに関わるお仕事の方は声が届きやすいですから、発言の際は、事前に現状を調べていただき、適切な助言をいただけたらと思います。




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