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『支配』で人間関係を築くのは、そろそろカッコ悪い。


今や多くの人が理解しているはずだ。本来、人に『優劣はない』ということを。それなのに、相反する問題は起こり続けている。
パワハラ、モラハラ、DV、虐待、あらゆる差別…。

『優劣はない』という理想はあれど、現実的には平和で調和のとれた社会と言うには程遠く、権威などによる『支配』で社会を構築する意識がまだまだ世にはびこっている。だから理にかなわないことが起こるのだ。

そんなニュースに嫌気がさしつつ、
『統率する側の人間や、問題を起こす側の人間が変わらないとどうにもならない話で、私には関係ない。』と思っている人も多いだろう。

ただ、社会問題の火種になるような、『支配』は、意外と身近に潜んでいるのだ。


言わずと知れた例は、上司が部下にマウントすること。

教師が『お前らはどうせ〇〇だから』というような言葉を使ったり、『試合に出れなくてもいいのか?!』などと脅すこと。

親が、子供に自分の理想や夢を押し付けること。

LINEなどでのコミュニケーションの際に、相手に不安やプレッシャーを与える意図があって『既読しない』という無言の行為

相手の優しさや愛情に漬け込んだり、いい人を演出して相手を取り込もうとすること。

また、いわゆる『かまってちゃん』や、逆パワハラなど、弱さで相手を支配しようとすることもある。


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『支配』というと、威圧や暴言、暴力というイメージが強いかもしれないが、自分の欲求や都合で相手をコントロールしようとすることが、『支配』なので、無言のコミュニケーションに隠されていたり、一見、愛があるように見えるものもあって、本人が無自覚であることも多い。

怒り交じりの、『あなたのためを思って言ってるのに!』というのがそのケースだ。


こんな風に、身近な人間関係の中に『支配』の火種は沢山あるのだから、ニュースで取り上げられるような行き過ぎた事象がなくならないのは当然なのかもしれない。

だが、あえて言いたい。


いつまで経っても『優劣はない』とは言い難い状況に、多くの大人が臭いものに蓋をして、上面の『調和風』『友愛風』で胡麻化しているにもかかわらず、
『自分がされて嫌なことは人にしないように!』
『人には思いやりを!』
『いじめはやめよう!』
というような美徳の数々を子供世代に説くなんて、『100年早い!』と言われてしまわないだろうか。

そんな大人ではカッコ悪い。


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あなたが権威などによる『支配』で構築される世の中に、嫌悪を感じている人なのであるならば、関係のない外側の問題、世の不条理と諦めたり、傍観するだけではなく、『支配』は、人間の中にある、ネガティブな欲求の表れであり、誰にでも不意に湧き出てしまう可能性があるものだと捉えてみて欲しい。

個々が、自分の中に『支配』の火種がないかを意識し、本当の調和的コミュニケーションを目指して過ごすことは、必ず社会全体に影響していくはずだ。

当然、自分が支配している側でなくとも、『服従』を受け入れていれば、『支配』による関係を構築している一員になっているということも踏まえて。

そもそも、次世代に友愛や調和を美徳として伝えている段階で、『支配』で築かれるような人間関係は、もう時代遅れだとわかっているはずなのだから。


それに、友愛や調和が、流行りの漫画やアニメの世界だけなんて…なんだか悲しいじゃないか。




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