【本の紹介】プロの記者が語る、教訓と学び
本を読むゴール
池上彰さんが伝えたいことを読み解く
本を読むスタート
何を伝えたいかわからない
▼今回読んだ本▼
気付いたこと
初心忘れるべからず
記者を志す人は、「人々に社会で起こるリアルを届けたい」など、良い目標を持って記者になっていくそうです。
しかし、年数がたつ中で、書いた記事への攻撃を避けようとしたり、利害関係を崩さないよう配慮していくことで、記者になったきっかけの志とは離れていく人がいる。
確かに、人を傷つける行為はいけません。
しかし、自分の志に反する行動は、自分に嘘を重ねていくことであり、楽しい・面白い・幸せな感覚から遠ざかっていくのでしょう。
大切なのは、「初心忘れるべからず」。
夢・目標・志に忠実に働くということが、周りからの信頼を集め、自分への満足感が高まることで、より良い仕事ができるのではないでしょうか。
政治とは、武器を使わない戦争である
本では、2014年冬の日本の解散総選挙のことが例に挙げられています。
概要としては、2014年度のGDPが悪かったので、「消費税 10%upまだやらなくてもいいよね?」ということに対する、国民の反応を知りたく、解散総選挙に踏み切ったんだとか。
僕は、衆議院の4年任期を一度ゼロにして勝負に出るのは、リスクなんじゃないかなと思いました。
(解散して政治人でなくなるのに、当選しなかったら、無職になり本当に政治人ではなくなるから)
しかし、ちゃんと解散総選挙にはねらいがあったのです。
そのねらいは、内閣支持率が高い一方で、野党が選挙の準備が整っていない今がチャンスととらえて、選挙を行ったのです。
本ではこれ以上書かれていませんが、ほぼ勝ち戦に勝ちにいった状態であり、政党の行いを継続するために行われたと考えられる、戦いだったのです。
この事実を知ると、武器というか、兵器を使わないにしても、戦略的に政治が動いているんだなと分かりました。
でも、国民が幸せに暮らせる政治をしてほしいし、疑われる政治は避けてほしいものです。
教養はじんわり効いてくる
本では、池上さんがこのように残しています。
本を読んでいると、読んだ瞬間に気づくことだけでなく、
「今起きている事って〇〇のこと?」
「〇〇はこう書いてるから、やっぱり本当なのかな?
など、後から気づかされることもあります。
本を読んだ後の未来の自分が、自分や社会や人を俯瞰して見ることができる。
俯瞰できるようになることで、生きやすくなったり、日常に興味関心を持てるようになることが教養の良さだと気づかされました。
疑問に感じたこと
文系・理系のコミュニケーションについて
本では、2017年話題になったSTAP細胞の、論文撤回をめぐる論争について、文系・理系の視点で考察されています。
理化学研究所は、STAP細胞の論文撤回のみで、理化学研究所のトップは辞任しませんでした。
文系の視点では、1つの論文によって世の中が混乱してしまった責任を、組織のトップの辞任で表明するべきだと考えがちです。
しかし、理系的には研究者個人の研究に欠陥があった場合、その本人が責任をとればよい。
研究者個人の間違いを、組織のトップが責任を取る必要はないという視点をもっているようです。
実際、理系の方々はそのように考えているのでしょうか?
”スンニ派”/”シーア派”とは何なのか?
日本から離れているアラブのことを、私たち日本人はよく知らないと思います。
アラブとは何なのか?を説明できますか?
僕はできません。
本の中では、米ソの冷戦・湾岸戦争・スンニ派とシーア派・過激派集団イスラム国の誕生はつながっている歴史であり、我々は知る必要があることが訴えられています。
2024年8月現在も、ガザ地区のニュースが度々報道されていますが、イスラエルと周辺国の関係も、アラブのつながっている歴史の1つだと考えられます。
しかし、どのような背景があって今紛争が起きているのかをよく知りません。
知っているようで知らない「アラブ」を学ぶことは、今の社会を俯瞰してみることができる重要な知識であると考えました。
なぜポルポト政権は生まれたのか?
本では、カンボジアのポルポト政権について、触れられています。
僕はこの章を読んで、考えました。
独裁者も独裁政権も、突然生まれません。
独裁者になる人は、人によって育てられます。
独裁政権は、最初は人からの支持や、時世が政権を誕生させました。
と考えると、私たちが今後、似た人物を絶対作り出さないとは言い難いですよね。
だから、実際に起きた悪夢を学ぶことは、同じ過ちを繰り返さないために、大切な知識になると思いました。
今回は、これで以上でございます。
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それでは、また次のお話で。
▼今回読んだ本▼
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