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まさこがうさぎになった話②

病院の先生は

「今来てくれてよかった!」

と言いました。
「このままだと脳に負荷がかかりすぎて良くないので、とにかく眠ってもらいます」
その病院は心療内科で睡眠に関する相談ができるのと、漢方薬での処方の希望ができるので、漢方薬を出していただけると聞いたのですが、と尋ねると、

「漢方薬の効果を待ってる時間はありません。錠剤を処方しますので、とりあえず一度の眠りで3時間以上眠るのを目指します」

普通の睡眠薬に加えて、頓服の睡眠薬も処方されました。

「10時間眠り続ける場合もありますが、とにかく眠らないと脳に良くないです。過去に記憶を失ったときよりも、今のほうが歳を取っています。脳に負荷をかけたくありません」
「眠れるようになったら、少しずつお薬を減らしてゼロにします。だから心配しないで薬で眠ってください」

でも、うさぎの看病をしているので10時間眠ったら困ります。

「どうにか眠ってください」

とりあえず薬だけもらって、飲むタイミングは考えよう…

そう思って帰ってきたのですが、夫よっちゃんがとにかく薬飲んで眠ったほうがいいというので、お薬を飲んでみました。

3時間ほど眠って起きましたが、その次のお日さまが上がる前に、みなもは月に還ってしまいました。

それから私は毎日眠れる薬を飲んで眠っています。

長くは眠れませんし時々起きますが7時間くらいは眠っていると思います。
私は自分である程度のことはコントロールできるものだと思っていました。
うさぎになっていたら、うさぎじゃないようにすればよいだけだし、原因がわかれば対処の仕方があると思っていました。

でも睡眠と食事がとれなくなると、たちまち肉体も精神も下降し、自分ではコントロール不可能になりました。
よっちゃんのバランス感覚と器の大きさ、お友達の皆さんが飛ばしてくれる応援と愛で、私は人間に戻ってきたという感じです。

皆さん本当にどうもありがとう。

人間に戻ったとは思うのですが、以前よりも痩せてしまいましたし、睡眠も人工の睡眠なので、通常の感じからはほど遠いです。

でもとりあえず牧草を食べだしたりはしないので大丈夫と思います。

(おわり)

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