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富士山2合目で採れる「スズ竹工芸品」のはなし

天気がよかった11月のとある日、当日思い立って両親とともに河口湖へドライブ。

平日だったけど金曜日ということもあり、河口湖へ向かう中央道は車も多くそこそこ混んでいた。

母が見つけた湖を眺めながら松花堂弁当を食べられるお店へ。
昼過ぎころ到着し、松花堂弁当とデザートまでしっかり満腹になるまで食べ、河口湖をぐるっと回りながらお店めぐり。

松花堂弁当🍱
一つひとつ手の込んだメニューで美味しかった!
あんことくるみをどら焼きみたいな生地で巻いたもの
南天の葉がいい風情


そのまま河口湖をぐるりと一周しながら通り道にある道の駅へ行ってみよう!と道の駅かつやまへ。

ちょっとしたレストランと、産直の野菜、お土産などが販売されていたのだけど、こじんまりとした規模でかるく見るくらいかなぁ…とお土産の売っている店内へ。

店内は入り口付近にお土産のお菓子の箱がずらりとならび、奥を見ると作家さんの器など手作り品も販売されていた。

そのとなりの一角の棚にずらりと並ぶザルにはっと目が留まる。

ずらりと並んで積まれたザル

個人的にカゴがとても好きで、ついこういう編まれたものが並んでいると吸い込まれてしまうので笑、このときも多分に漏れずさっそく手にとってみる。

こちらに並ぶザルは、富士山の2合目で採れるスズ竹を編んだもの。

スズ竹は水切れ抜群らしく、水気の多い使い方でも20〜30年持つのだとか!

この日は行けなかったのだけれど、スズ竹工芸センターも近くにあるみたい


旅行とか足を伸ばした先で各地の工芸品を見つけると新しい発見に嬉しくなってしまう。

さらに並んでいたザルのお値段を見てビックリ!

ちゃんと作り手さんに利益があるのかな…と心配になるくらいお手頃価格。

しっかりした作りで編み目も綺麗だし、もう少し価格上げても良いのでは?と思ったけれど、退職後お小遣いを稼ぎたい高齢の方が作り手の中心になっているそうで、来られる時に来て編む、という強制力の少ない自由な働き方の支援にもなっていそうで、少し腑に落ちた部分も。

わたしは蕎麦ザル2つと、クロスの編み目がアクセントになってるものを購入。


🧺🧺

富士山で採れるスズ竹、鹿の食害によってだいぶ減少してしまっているそう。
(他に気候の影響とかもあるかもしれない)

3合目でも長く良質な竹が採れていたのがわずか1年足らずで全面的に枯れてしまったとのこと。

2合目でも同じようなことが起きるとスズ竹工芸品作りもできなくなってしまうわけで。

高齢の職人さんが多いと作り手の後継者不足という問題が出てくるけれど、こちらではスズ竹採取の継続危機が大きくありそうです。


ザルとかカゴなど工芸品の背景をみていくと、環境や経済に結びつくことが多くて。
(発展途上国の就労支援でカゴ作りがされているところも多い印象)

購入するくらいのことでしか支援はできないけれど、たくさん活用して暮らしにとり入れていけたらいいな。

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Hosoi Minami|フードスタイリスト
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