“聴くと効く”薬
おだやかな2月の日曜日です。
平日はアラバキロックフェスの設営のためと思われる
ダンプが行き交う国立公園の“風の広場”に続く並木道も
今日はとてもしずか。
枯れ草に覆われている杜音の庭のそこここに
花の姿になって春を告げる妖精が現れはじめました。
いちごの花第一ごう(なんか語呂がいい💕)
弱そうにみえてたくましい原種のシクラメン
うつむかないで咲くクリスマスローズ
ナナホシテントウムシ🐞や蟻🐜の姿も…
ピアニストとして生きていくにあたって
30数年前、心に誓ったことがあります。それは、
“自主コンサートのときには プログラムに
ひとつは必ず新しいレパートリーを入れる”こと。
ピアノには膨大な作品があります。
他の楽器を圧倒するものすごい数の作品が
素晴らしい作曲家によって書かれ、残っています。
その中で広く知られているものはほんのひと握り。
知られざる、無名の、…という扱いを受けている作品にも
すてきな作品が無数にあるのです。
ピアニスト人生をかけて少しでもたくさん
そうした作品をご紹介したい。
植物の専門家が、地球に数えきれないほどある
野草の種類の豊かさ、個々の性質、特徴や効用について
伝えたくなるのと似た感情なのかもしれません。
それを知らなくてもたいして困らないかもしれない。
でも、知ったら毎日がすこし楽しく豊かになったり
感謝したくなる対象がふえるかもしれない。
野草がそうであるように、知られざる作品との出会いも
ケミカルな薬より身体と心と人生に健やかな恵みを
もたらすかもしれない。
音楽は、“聴くと効く”お薬なのだと思うのです。
そんなお薬を届けたい…という気持ちで
プログラムには毎回、初めてご披露する曲を入れています
次回の
杜音 おうちコンサート【とぶものととんでもないもの】〜いきものの息吹を聴く〜 では
古くは1728年、新しいものは1930年に作られた
個性豊かなピアノ作品をご紹介します。
300年もの間、人々に手渡され続けてきた音楽のもつ
滋養を受けとっていただけたら、本望です☺️
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