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"ことば"という単語の成り立ちを知っているかい?言うことの端と書いて言端(ことば)、言うこ…
この線香花火が落ちるまで、その間の時間は僕ら二人の、二人だけのものだ。だから僕はこの線…
拝啓、僕の最高に最強に個性的な友人様。 ご機嫌麗しゅう。そちらの天気など如何ほどだろうか…
「君は相変わらず物事を考えすぎるきらいがあるようだ」 久しぶりにうちへ帰ってきた彼女は、…
しにたみくんは、いつも私の傍にいてくれる。 朝目が覚める。セットしたアラームが鳴る前…
この広い電子の世界の片隅に、その書店はあった。 見た目は小ぢんまりとしているが、入っ…
僕はいつものように、魔法陣のような模様が金色の線で描かれたコンタクトレンズを目に嵌めた。視界の左下に今日の日付と今の時刻、それから天気が映り、僕はそれを手でどかして代わりに交通情報を表示させた。明日から連休ということもあって混んでいるらしい。僕はそれもどかして、テレビを点けた。各地の観光名所が賑わっている様子がニュースに映されている。気になった観光地の情報を引き出して視界の右下で流し見しながら、朝食を食べた。 「おはよう」 大学について一限の講義室に入ると、珍しく眼鏡をか
目が覚める。クーラーがガンガン効いているこの部屋は適温に保たれているが、それでも汗はかい…
「あなたの余命はあと半年です」 そう告げる医師は淡々としていた。きっと慣れているのだろ…
青僕は青が好きだ。 だから青い光は錯乱して反射して広がるようにして、広く響くようにした。 …
「警部。また例の死体、あがったそうです」 「またか……」 部下からの報告に溜め息をつく。…
医師から言い渡された事実は今の私達にとって、いや、今となっては私だけにとって、とても残…
「髪の毛は何色がいいと思う?」 「青色好きだろ。青にしたら」 「でもキリクとの子でしょ? …
彼は、煙草を吸うときは、いつも一人だ。 喫煙室というのは混む時間がなんとなく決まっている。決まっているというか、皆が吸いたくなるタイミングというのが似通っていて、混む時間帯と全く人のいない時間帯がある。 彼はいつも人がいない時間帯を狙って、喫煙室で煙草を吸いに来ているようだった。そこに誰かが来ると、煙草を付けたばかりでも揉み消して去ってしまう。私が喫煙室へ入ったとき彼の煙草はまだ長いままだったが、どうぞ、と言って彼はその付けたばかりであろう煙草を揉み消して去っていってし