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#国語

2022年版 夏の読書10選 後半

2022年版 夏の読書10選 後半

 こちらは後半の記事になるので、前半を読んでいない人は先に前半をご覧ください。後半は若干難しい本を取り上げてみました。読書好きな人ほどぜひ読んでほしい本です。

⑥三木清『人生論ノート』
 高校生向けの哲学的な発想で人生論について書かれた本と言われて、長年筆頭に挙げられる本。章ごとに内容が分かれているため、読みたい章から読んで楽しめる本です。

⑦鷲田清一『ちぐはぐな身体』
 鷲田清一の高校生向け

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2022年版 夏の読書おすすめ10選 前半

2022年版 夏の読書おすすめ10選 前半

 夏と言えば読書感想文があり、読書を良くしたなあという記憶があると思います。ただ読書は気に入った本でないと長続きしないものです。そこで、一度手に取ってみて読んでほしい本を10冊用意してみました。お盆のこの時期に、また土日などのまとまった休みの時にサクッと読めて楽しめる本ですので、読書感想文のネタがなくて宿題に困っているという学生の方にもおすすめです。
 前半の5冊は読みやすい読書がやや苦手な人も読

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音楽の感覚を描こうとした小説ーナボコフ「ミュージック」

音楽の感覚を描こうとした小説ーナボコフ「ミュージック」

今回も読書紹介風のエッセイです。音楽も小説も芸術ですが、片方は聴覚、もう片方は視覚を刺激する芸術であるため、性格が大きく異なります。ただ作家の中には、音楽家の中には、それらをうまく融合しようと努めた人もいました。その一人であるナボコフ・ウラジミールの「ミュージック」という作品の一部(ナボコフ、Music, p.382, l.5 – p.383, l.6)を取り上げてみました。気になる人はぜひ一読し

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ショートエッセイ「学校の怪談とベートーヴェン」

ショートエッセイ「学校の怪談とベートーヴェン」

とある本を紹介する代わりに、数分で読める身近なエッセイを用意してみました。気になる方はぜひ参考文献の本を読んでみてください。
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常光『学校の怪談』=口承伝承としての「学校の怪談」を収集し、まとめたもの
⇒2000~2001年にアニメ化され、第4話「死者からの鎮魂歌(レクイエム)エリーゼ」で音楽室の怪談が取り上げられる

第4話「死者からの鎮魂歌(レクイエム)エリーゼ」の概要
 主人公の宮ノ下

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シェイクスピア『あらし』における「死」のイメージの考察

シェイクスピア『あらし』における「死」のイメージの考察

シェイクスピアの『あらし』(『テンペスト』)に関する考察を昔まとめたレポートを少し編集した記事です。シェイクスピア作品を色々読んで楽しみながら書いたので、楽しそうな雰囲気を感じてもらえたらというエッセイになっています。

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1、はじめに
 シェイクスピアの『あらし』において「死」を迎える登場人物は存在しない。それどころか、プロスペローは自身を離島生活に追い込んだ人物たちが死んでいないかをエ

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寅年記念の記事:『山月記』をより楽しむための表現に関する雑話

寅年記念の記事:『山月記』をより楽しむための表現に関する雑話

 あけましておめでとうございます、本年もよろしくお願いします。この記事はタイトルのように寅年を記念して虎に関する作品を取り上げたいと思い、『山月記』をよりたのしむための表現に関する雑話という内容で記事を書いてみましたので、お暇な時に読んでみてください。

本文が手元にない方のために、青空文庫のリンクを載せておきます。
青空文庫『山月記』(https://www.aozora.gr.jp/cards

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のんびり読書案内 番外編 国語系辞書紹介

のんびり読書案内 番外編 国語系辞書紹介

 今回は、のんびり読書案内の番外編として、手元にあると便利な机上におけるサイズの辞書をいくつか紹介したいと思います。画像は著作権の関係もあり、省きますが検索すればすぐに出てくるので、気になったものがあればぜひ調べてみてください。

国語辞典
・明鏡国語辞典(大修館書店)
机上に置けるサイズの中で文法の説明が特に丁寧な辞書。単語の意味以外にも文法的なことも調べることがある人は手元に置いておきたい一冊

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数分でできる読書の下準備【時間にまつわる話】

数分でできる読書の下準備【時間にまつわる話】

 数分でできる読書の下準備シリーズは、昔高校生向けに作成した読解力を高めるための素材集めとして作成した文章集をもとにしたものです。現代の評論文を読むために知っておくと読みやすくなる知識を簡単にまとめたものなので、新書や選書などの硬派な文章は苦手という人は少し硬い文章に慣れる練習として読んでもらえたらと思います。知識を試す「現代文キーワード小テスト」というシリーズもあるので、よりたくさん下準備したい

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現代文キーワード小テスト #8.2 言葉の意味と松尾芭蕉の雑話つき

現代文キーワード小テスト #8.2 言葉の意味と松尾芭蕉の雑話つき

 今までの現代文キーワードシリーズとは異なり、小説で使われることがある表現をいくつかピックアップしたテストにしてみました。ただあまりにも多く作りすぎたので、今回は3セット分に絞って掲載しました。やり方は①〜⑩の単語の意味として最も近いものを一つ選ぶという形式です。軽い気持ちで語彙増強できるものと思って取り組んでもらえたらと思います。

第1セット
①腹に据えかねた ②戦(おのの)きながら ③枷が外

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数分でできる読書の下準備【社会学にまつわる話】

数分でできる読書の下準備【社会学にまつわる話】

数分でできる読書の下準備シリーズは、昔高校生向けに作成した読解力を高めるための素材集めとして作成した文章集をもとにしたものです。現代の評論文を読むために知っておくと読みやすくなる知識を簡単にまとめたものなので、新書や選書などの硬派な文章は苦手という人は少し硬い文章に慣れる練習として読んでもらえたらと思います。知識を試す「現代文キーワード小テスト」というシリーズもあるので、よりたくさん下準備したいと

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