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僕たちは どこへ行こうとしてたんだろう あの日 交わした約束を きっと ふたりとも忘れてし…
ひとは それぞれ 違う海抜に立っている 海の深さも 山の高さも その地点からの測定値 よろ…
古い手帳から 零れ落ちた ひとひらのネガフィルム 記憶をたどるのに 少し時間がかかる 君の…
覚えていますか? あの寒い夜 わたしが あなたに お願いしたこと 『毎晩 10時に オリオン…
愛されたいから 愛していたんだと 気づいたから あなたを見送りにきたの 夕べもずっと泣いて…
遠くを走る車の音が 風に乗って 時折聞こえてくる 街中が深い眠りについて 静けさがあたりを…
時の箱舟に乗るように 私は ベッドに潜り込む そこには希望が残っているかしら 描くことのできない未来に 私は ずっと立ち竦む どこにも進む道はないのかしら 怖くて 踏み出せないでいるのに まるで谷底へ誘うかのように 私を導く声が聞こえる 見えない未来を見るのも 聞きたくない声を聞くのも じっとしているのにも疲れたとき 私は 時の箱舟に乗り込む 眠りのなかでは 私は自由 でも 箱舟は旅する館 いつかは必ず岸に着く 私に目覚めを贈り “いま”に引き戻す 私は また 希
鮮やかなオレンジ色の落日 沈んでしまう前に 燃え尽きようとでもしているみたい 赤みを帯びた…
人ごみに紛れて 君が 小さくなる 華やかなイルミネーションが 君の背中を後押しているみたい…
悲しみの陽炎が揺れる “あなた”という陽射しが 私を惑わせる この道を歩いてゆくしかない…
わたしは信じる あなたのことを 信じる “愛する”ということが わからないから あなたのた…
グランドを取り囲むスタンド 石でできた階段の一番上に 君はいた あの日 君が見つめていたの…
ずっとこのまま 並んで座っていたい 時を刻むような 潮騒の音 時折強くなる 風の音 あなた…
テーブルに向かい合わせに座るのがいい 手を伸ばせば お互いの手を重ねられる距離がいい あなたの手の温もりを 感じていられるから 重ねた手を 軽く握りしめる あなた 並んで座るようにという 合図 席を立って あなたの横に座るまでの時間が必要なの あなたの肩にもたれかかってしまうと わたしの頭のなかは すぐに真っ白になってしまう あなたに すべてを委ねるのだと 決意する時間が必要なの あなたの指が わたしの髪の毛を梳くい始めると 見知らぬ自分に出会う不安でいっぱ