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光る君へ

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#日記

「光る君へ」最終話(2024年12月17日)

「光る君へ」最終話(2024年12月17日)

気がつけば涙が頬を伝っていた。
長い長いまひろと三郎の旅は終わった。

鳥籠を、朽ちた鳥籠を取り外し、まひろは新たな旅に出た。

もし、まひろが倫子のように深窓の姫君だったら。鳥籠の鳥のように広い空を知らなかったら、源氏の物語は生まれたであろうか。

「源氏物語」のわたしの推しは六条御息所です。

哀しくとも人生は続く「光る君へ」第47話(2024年12月10日)

哀しくとも人生は続く「光る君へ」第47話(2024年12月10日)

「先の戦から80年になります」
そうそう、第二次世界大戦から来年で80年だ。
えっ?現代の話じゃないの?
平安時代? あー将門の乱か。
放送日が12月8日の真珠湾攻撃の日だったから混乱したよ。

「武力に頼る世になってはいかん」
道長の言う通りだ。

勝手に他国に押し入り、蛮行の限りを尽くした刀伊(女真族)をなんて野蛮なんだろうと思った。
舟で海を渡る技術はあるのに。

だが、世界に目をやれば、あ

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娘三人、ぷんすか「光る君へ」第44話(2024年11月18日)

娘三人、ぷんすか「光る君へ」第44話(2024年11月18日)

ごきげんよう、まひろさま。
貴方の願い通り、孫を帝にした道長様は栄華を極めました。
かつて道長様は父兼家にこう言いました。
「帝は誰でもよい。臣下がしっかり支えればよい」と。頼通に摂政を譲り、四納言、賢人右府実資と一条帝時代からのキラ星のごとき人材が揃ってます。

太皇太后、皇太后、中宮の地位をそれぞれ娘が占める一家三后という前代未聞のことを成し遂げました。
行成が「天の定めは人知の及ばざるもの」

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ムズムズする(2024年9月8日)

ムズムズする(2024年9月8日)

子までなした愛しい人が同じ職場にいて娘のことで悩み苦しんでいる。
身分も性別も超える自分の筆の力を貸してくれと言う。すがるように言う。娘のために親として純粋に。
そして権力者として頭を下げる。

その顔にあの頃の面影がしのばれる。
愛しい人が娘の母親と出会うよりずっと前の、
あの扇に描かれた無垢な眼差しに。
って、プレイ?プレイですよね?
観ているこっちも巻き添えです。

読まなきゃダメですか?(2024年9月14日)

読まなきゃダメですか?(2024年9月14日)

ずっと疑問でした。
「光る君へ」の話です。なぜ一条帝は「桐壺」を読み進めたのか。

「桐壺」の冒頭を読みはじめてすぐに本を閉じる一条帝。そりゃそうだ。自分と定子になぞらえた物語。傾城とか書かれてるし。
献上したら帝が怒るのではないかと道長がためらったくらいだもの。

だよねー、道長。そう思うよね。源氏物語を全部読んでない時点で帝と道長とわたしは同じスタートライン。

今でこそ人間の業を描いて、因果

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あの時も今も君は三郎だったのだね。光る君へ36.37話雑感(2024年10月5日)

あの時も今も君は三郎だったのだね。光る君へ36.37話雑感(2024年10月5日)

テレビドラマが好きだ。
セリフよりも能弁に語る映像が。

皇子が生まれた時の、光と闇を強調された道長の顔だけでなく、倫子、赤染衛門、まひろと、眼差しが多くを語った両回であった。

37話の始まり。
内裏に戻る彰子が帝のお土産にまひろの物語を冊子にしたいと満面の笑みで言う。
とろけるような顔で孫を抱いていた母倫子の顔が一瞬こわばる。
とはいえ、愛する娘の提案に笑顔で「よい案」と応える。
帝との子をも

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