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満月と近鉄 を読んだ感想

Twitterで「ランボー怒りの改新」が話題になっており、面白そうだったので早速読んでみた。


【収録作品】

佐伯さんと男子たち1993
ランボー怒りの改新
ナラビアン・ナイト 奈良漬け商人と鬼の物語
満月と近鉄


佐伯さんと男子たち1993

アホになるのも時間の問題w
男子達のアホさが可愛い。特に、入江君のアホさが可愛いw
好きな女の子にあげるプレゼントが塩ってwしかも相手が塩が好きってわけじゃなく、自分が今料理に凝ってるから塩をプレゼントとか…。あ~~~~!!!!!頭を抱えてしまう;;;;

入江君、フラれたの笑ったw
話の展開が分かりやすいし、早いので楽しい。

入江君が佐伯さんに惚れて告白してフラれて→次、大井戸君が佐伯さんに惚れて告白してフラれてと来たら、最後はやっぱり君も?って思ったらやっぱり君もかw
主人公だから君はまさか付き合えるのか!?ってハラハラしながら読んで、最後。「ごめん、福田君。それはムリやわ」で締めるの良かった。


ランボー怒りの改新

いろいろと設定が凄い。
ワクワクして読みだして、もう冒頭の「たくましい身体と日焼けした肌、髪は長く伸ばしている。彼の名はランボ―。遠い異国ベトナムの奥地からやっとの思いで故国の島国へ帰りつき、難波津から飛鳥を目指して歩いて来たのだ」で笑ったw
「銃弾の一斉射撃を受けてプリンのようにプルプルと震える小屋」という表現にも笑ったり、壁をジープでぶち抜いてボスを跳ね飛ばして登場とか、あれこれ笑っちゃうとこがあって、これは実写で見たいと思ったw


ナラビアン・ナイト 奈良漬け商人と鬼の物語

面白~い!!もうなんと言ったらいいのやら。
女性が語るナラビアンナイトに夢中になりすぎて、最後、千一夜物語の奈良漬け商人の話しが終わった後スペースが開いて、急に老人が出て来たから「誰?」ってビックリした。そっか、これは千一夜物語を聞かせる話しやった。って、奈良漬け商人の話しに夢中になりすぎて忘れてた。
ファンタジーもあって、クスクス笑えるお話し。


満月と近鉄

最後の締めのお話しやった。
短編ってどこから読んでもいい物と思っていたので1番初めに読むきっかけになったランボーを読んで、次に気になったナラビアン・ナイト読んで、佐伯さんと男子たちを読んで、最後に満月と近鉄を読んだので、うっかり満月と近鉄を最後以外で読まなくて良かったと胸を撫で下ろした。

最後、梅屋敷の駅で腰を下ろし、奈良盆地の夜景を見ているシーン。私は奈良出身じゃないので、情景が浮かばなかったが、「そういえば!」と思って本を閉じて表紙を見た。そこには月と夜景が描かれており、「これか!」と私も主人公と同じ物が見れて嬉しかった。

長脛君が小説家になっていて驚いた。おだて上手の読む専かと思ってた。
佐伯さんの正体はアオダイショウかと思ったけど、竹林の匂いがするなら竹の妖精?


作者、前野ひろみち先生がインスタをしていると見たのでインスタ見たら、全部畳の画像だったwww
解説とか対談とかいろいろ凝ってるねw
やっぱり前野ひろみち先生と森見 登美彦先生って同一人物なのかな?
森見 登美彦先生の作品はアニメと映画で‎「夜は短し歩けよ乙女」と「ペンギン・ハイウェイ」と「有頂天家族」を見たけど、小説は読んだことがないから読んでみないと似ているのか分からんな~。


いや~~~~~~。全部読み終わったが。。全部面白い!!!!!!
短編が好きなので、短編集をいろいろ読んでいるが、やはりその中で10本中1~3本くらい好きなのがあれがいいって感じなので、4本読んで4本面白いって凄い!!この本すっごく面白い!!!!!

面白いにもいろんな形があるけど。これは笑える系の面白い本。クスクス笑える。
今まで読んで来た小説で1番笑える面白い本かも。
ってか私が読む本、笑える系って無かったかも。小説って感動系とか多いけど笑える系って少なくない!?
笑えるお話し書ける人凄い!


「野生の天才や。間違いない」
「それがわかるんやね」
「他人のことはな」
人の原稿の良し悪しは割と正確に読み取れるが、自分の原稿の良し悪しがわからない。

人のは分かるが自分のは分からない。分かる~w

創作家を蝕む「自己懐疑の念」


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SAYA
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