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森林浴はアロマセラピー#2

おうちでも森の香りを感じたいので「森の香り=フィトンチッド」が香るアロマミストを作ってみたいと思います。


奥深い香りを再現するため、ワークショップでは13種類のウッディ系の精油を用意しました。この中から好みの香りを選んでブレンドしていきます。
特に疲れを感じているときには、精神面への働きが精油選びの大切なポイントになります。

ヒノキ科

ヒノキ(Hinoki)
抽出部位:樹木
ミドルノート
清涼感と懐かしさを感じる落ち着いた香りです。
神経の強壮と鎮静作用があります。静かに活動のスイッチが入るので、後からゆっくりとやる気が出てきます。

サイプレス(Cypress)
抽出部位:実
トップ〜ミドルノート
マツに似たクリアで染みとおる様な香りがします。
感情の乱れを落ち着かせて、いつの間にか平静な気持ちを取り戻していることに気づく…といった香りです。呼吸が深くなっていき、血流の促進につながります。

ヒバ(Hiba)
抽出部位:樹木
ミドルノート
ヒノキに似たスッキリ感のある香りがします。
心身の緊張を緩める作用があり、精神の高ぶりやイライラ、悲しみを鎮め、深いリラックスへと導いてくれる香りです。

シダーウッド ・バージニア(Cedar wood Virginian)
抽出部位:樹木
ミドル〜ベースノート
穏やかな甘さを持つ森林の香りが温もりを感じさせ、心を落ち着かせてくれます。血行促進作用で、溜まった老廃物の排出を助けてくれます。心身の疲れに寄り添ってくれる香りです。

ジュニパー ベリー(Juniper berry)
抽出部位:実
ミドルノート
ウッディな中に甘さとスモーキーさのある香りです。
ネガティヴな感情からの切り替えに役立ち、気持ちを引き上げて、意欲的に取り組む活力を与えてくれる香りです。

マツ科

マツ(Pine)
抽出部位:葉
トップ〜ミドルノート
爽やかでシャープな森の香り。
落ち込んだ気分をリフレッシュさせて、空気の浄化もしてくれます。深い呼吸を促し、血流の促進につながります。何かを決断しなくてはならない時の助けになる香りです。

ヨーロッパ アカマツ/パインスコッチ(Pinus sylvestris)
抽出部位:葉
トップ〜ミドルノート
清々しい新鮮な針葉樹の香り。
心身の疲れ、精神的に不安定な時に役立ちます。興奮や動悸がある時にリラックスさせる効果もあります。

ブラックスプルース(Picea mariana)
抽出部位:葉
ミドルノート
ツーンとした清涼感の中に樹脂のような深みを感じ、落ち着きます。また呼吸器系に作用します。やる気の出ない時、エネルギー不足など、元気になりたいときに使いたい香りです。

モミ(Fer needle)
抽出部位:葉
ミドルノート
清々しい透明感のある香りで、クリスマスツリーでもお馴染みです。
忙しい日常で神経が消耗した時、うつ状態、集中力の低下におすすめです。空気の浄化にも役立ちます。血液など体内のめぐりを良くしてくれる作用や呼吸器系にも良い作用があります。

アトラスシダー(Cedar wood Atlas)
抽出部位:樹木
ミドル〜ベースノート
ウッディの中にもフローラルさを感じる香りです。レバノン国旗に描かれているレバノン杉の近縁種。長期に及ぶ不安や極度の疲労におすすめです。本来なすべきことに集中できるような香りです。

クスノキ科

クスノキ(Camphor tree)
抽出部位:葉付き小枝
ミドルノート
ツーンとした爽やかさと懐かしさを感じる香りです。クスノキは「くすりの木」が語源で、昔から衣類の虫よけ(樟脳)として使われてきました。ストレスを感じた時や集中したい時に、また緊張や興奮を抑える作用もあります。呼吸器系の症状にも役立ちます。

ラベンサラ(Cinnamomum camphora)
抽出部位:葉付き小枝
トップ〜ミドルノート
ユーカリに似た爽やかな香りです。日本のクスノキと同種ですが、マダガスカルで育つと香りが変わります。気分をリラックスさせ、安眠へと誘います。風邪気味の時や心身の疲れにもおすすめです。ショックな出来事を直視し事実として受け入れ、元の状態に戻る助けになってくれる香りです。

コウヤマキ科

コウヤマキ(Koyamaki Leaf)
抽出部位:葉付き小枝
ミドルノート
世界遺産「高野山」にて古くから重用されてきました。世界で一属一種の日本にのみ産する樹種です。成長が緩やかなため、精油の材料確保が困難で希少な精油。すっきりとしたウッディー調でほのかにライムを思わせるような香りもします。感情の起伏が激しい時、気持ちを鎮めてくれて、さらに安眠効果も期待できます。

エゴノキ科

ベンゾイン(Benzoin)
抽出部位:樹脂
ベースノート
別名「安息香」と呼ばれ、リラックス効果に優れています。バニラのような甘くまろやかな香りがします。気持ちがピリピリして言葉や態度に出てしまう時や緊張、不安、孤独感、喪失感などを和らげる香り。呼吸器系の症状にも良いとされています。香りの持続性が高まるため、香水によく使用されます。


森の香りアロマミスト

50mlスプレーボトルを使用します。

どんな森の香りになるのか楽しみです。

種類がたくさんあってなかなか決められない…

と思ったら
森にいる自分を想像してその森を見渡します。
背の高い木は幹がよく見えます。背丈くらいだったら葉の方が多く見えたりします。そのイメージした森の、葉や枝や幹などの割合で決めてみます。

ブレンドはイメージが大事

葉:マツ / ブラックスプルース / アカマツヨーロッパ / モミ

実:サイプレス / ジュニパーベリー

枝:クスノキ / ラベンサラ / コウヤマキ

幹:ヒノキ / ヒバ / シダーウッドバージニア / アトラスシダー

樹脂:ベンゾイン

イメージした香りの組み合わせが出来たら、精油の合計15滴になるように、どれを何滴入れるのかを決めます。

すべてウッディ系なので、どの組み合わせでも合うかなと思います。

心地よいと感じる香りを選びます。

<ブレンド例>

マツ…2滴、ブラックスプルース…2滴、モミ…1滴
サイプレス…1滴、ジュニパーベリー…1滴
クスノキ…2滴、コウヤマキ…1滴
ヒノキ…2滴、ヒバ…1滴、シダーウッド バージニア…1滴
ベンゾイン…1滴

つくりかた

精油の組み合わせが決まったら、早速作ってみます。

<材料>
50mlスプレーボトル
精油15滴
エタノール5ml
精製水44ml

① スプレーボトルのキャップを開けておきます。
② ビーカーにエタノール5mlを注ぎます。
③ 選んだ精油を合計15滴入れます。
④ガラス棒でよく混ぜて香りを確認します。
⑤精製水を入れていきます。ボトルが50mlなので、ビーカーの50のラインを超えないようにします。

このとき化学反応で白くなり、少し熱を帯びますが、状態が安定すると常温に戻りますので安心してください。

⑥ ゆっくりとスプレーボトルに流し入れ、キャップをして出来上がりです。


ワークショップ参加のみなさんそれぞれ違う森の香りになりました。

ラベルにタイトルと使用した精油名と日付を記入し、ボトルに貼ります。

市販のアロマスプレーに比べて分離しやすいです。
ご使用の際は毎回よく振ってください。

作り立てはエタノールの匂いが強く感じますので、数日たってアルコールの匂いが弱まった頃に使用するのが良いと思います。
香りをなるべく長く楽しめるように温度が高いところや直射日光に当たるところは避けて保管します。

使用方法

お部屋の空間にスプレーはもちろん、入浴前の浴室や、おやすみ前の枕元にスプレーしてもいい感じです。手のひらにスプレーして香りを楽しむこともできます。

お好きな時に森林浴してください。


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