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【V】生命を左右する!?「カルシウム」と「骨」の真実

普段、私はベジタスで全くと言っていいほど「栄養素」のお話をしません。不思議に思われたかもしれませんね。

これには理由があります。

察しはつくかもしれませんが、食性を守り「生命」をそのままいただくことが私のベジタスの原則だからです。
つまり、栄養素は食性さえ守っていれば半ば勝手にw自然なバランスで摂取できてしまうもの。わざわざ私たちが、食べ物の成分を細分化してひとつひとつ個別に考えて食べる必要はないと思うからです。

むしろそれをすることで着目した成分ばかりを摂取してしまい、かえって栄養バランスを壊す例を私はこれまでいくつも見てきました。

最近の例で言えば紅麹でしょうか。
普段の食事でほとんど摂取することのない成分が大量に体内に入ることで、栄養バランスを崩すどころか有害になった典型的な例といえます。

基本的に私がサプリを嫌うのは、このためです。(全てのサプリが危険というわけではありません。)

ただ、何事にも例外はございます。

数ある栄養素の中でもたったひとつ、私が着目する栄養素があります。
それが、カルシウムです。

意外だったでしょうか?
聞いたことの無いような物質ではなく、誰もが知っている身近な栄養素ですね。

今回はこのカルシウムについてお話します。


カルシウム摂取は骨のためだけではない!?

早速ですがこのカルシウム。
厳密にはカルシウムイオンのお話になるのですが、ヒトに限らず生命ある全てのものにとって、非常に重要な元素となっております。

これまた意外に思われるかもしれませんね。

「え?骨って、そんなに大事なんだ!?」

そう思った方もいらしたら、申し訳ありません。(先に謝るw)

もちろん骨も大事ですが、カルシウムは骨だけのために摂るものではありません。それよりもはるかに重要な役割のため、必要な元素なのです。

ずばりそれが、血液、神経、内臓のためです。
カルシウムは、生命に関わる血液などのはたらきにこそ、必須の栄養素といえます。

カルシウムイオンの生体内でのはたらき

まず、カルシウムは生物の体内では「カルシウムイオン」という電離した形になり、吸収されます。
このあたりは完全にバケガクwのお話なので、ちょっと割愛しますね。長くなり過ぎるので。

では、カルシウムイオンの生体内での主なはたらきをまず書いておきます。

  • 血液中の赤血球をしなやかにして、そのはたらき(栄養や酸素を運ぶ)を助ける

  • 血液中の白血球を活性化させる

  • 神経の電気信号の伝達に深く関わる(特に脳)

  • もちろん自律神経の制御にも関わる

  • 内臓の分泌液や酵素の合成に関わる

ざっくり挙げるだけでもお分かりの通り、全て生命活動に直結するはたらきばかりです。
どれひとつとして、欠かすことのできないもの。ひとつでも欠けた途端に、生命の危機が訪れます。

カルシウムとは、生体にとってこれほど重要な元素なのです。

骨粗鬆症が起こる原因

これほど重要な元素だからこそ、私たち生物はどんな時でもカルシウムを「切らす」わけにはいきません。

だから陸上の生物は、カルシウムイオンが体外から取り入れられなくなる危険を想定して「カルシウム貯蔵庫」をあらかじめ用意しておけるように進化しました。

その貯蔵庫が「骨」なのです。

身体に吸収されたカルシウムイオンはそれに余裕がある時はリンと合成させた「リン酸カルシウム」として骨に貯蔵されます。
リン酸カルシウムは硬度もある程度強くしなやかなので、貯蔵の「ついでにw」骨は身体を支える役割も果たしている、というわけです。

骨の本分はカルシウムの貯蔵庫だったんですねw。

実は血液が汚れ、ドロドロになるという表現は血液中のカルシウムイオンが少なくなっている状態のことです。
食性が守れていない食事を続けると、血液は割と簡単にこの状態に陥ります。

そして、いざ血液がドロドロになると、容赦なく骨は溶けます。年齢は関係ありません。
だって、それが仕事だから。骨のカルシウムを血液に回して、少しでも血液を元に戻そうとするんですね。

身体は血液と骨、どちらがより生命に関わるか?を最優先で考えるので、当然優先されるべき血液にカルシウムを回そうと判断します。
骨が無ければ困りますが、無くなってすぐに死ぬわけではありませんからね。血液が流れなければすぐに死んでしまいます。

以上のことを踏まえ、骨粗鬆症は生命を守るため、起こっていると考えることができます。

病気は本来、生命を守るために起こる

骨粗鬆症に限らず、病気はこのような「生命防御反応」が仇になって起こることがほとんどです。

カルシウムのような栄養素ひとつとっても部分ではなく身体全体でそのはたらきを捉えれば、病気の起こる仕組みまで分かってしまいます。

ここでひとつ注意ですが、だからといってカルシウムだけを摂ればいいというわけではありません。
ここだけは誤解しないでください!

今回はややこしくなるので省いていますが、カルシウムイオンはほかにもマグネシウムやらリン、その他さまざまな元素や栄養素とのバランスを保って仕事をしています。
最初に言ったように、カルシウムだけを摂ってもバランスを崩すだけです。食性を守りましょう

結局は血液が全て、という結論になってしまいます。
血液中に充分なカルシウムイオンがあれば、もちろん骨も溶ける必要は無いのですから。

健康の研究をしていると、生物の身体とココロはほんとうによく出来ているなぁ、と感動します。
病気も含め、何ひとつムダなものはありません。

日々、感謝しかありませんね。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!まいけるでした。


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