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【読書感想】本当に頭がいい人のメンタル習慣100/齋藤 孝

「本当に頭がいい人のメンタル習慣100」こちらの本、読みました。

本書の著者である齋藤 孝さんの本は、以前「不機嫌は罪である」を読んでいます。
読書感想も書いています。こちらも良ければぜひ。


本の内容

まずはAmazonから本の内容を抜粋します。

ここぞとばかりの集中力、注意散漫への対処法、認知&決断のスピード、心のストレス耐性など、頭がいい人ならではの、メンタルのありようをひもとき、すぐに使えるTIPS集にまとめました。日々のルーティンに取り入れるとよいことなど、具体的かつ即効性のある習慣を紹介します。心をどのように整える習慣が頭をよくするのか、頭がいい人のメンタル面を網羅します。

こんな感じの本です。

「すぐに使えるTIPS集にまとめました」とあるように、各トピックが短めで読みやすかったです。
基本は見開き2ページで1トピックです(もう少し長いトピックもたまにある)。

著者情報

本書の著者である「齋藤 孝」でネット検索したところ、いくつかヒットしました。
リンクしておきます。

いくつか引用と感想

不安にさいなまれたら確率で物事を判断する

「確率」は客観的視点をもたらす
ネガティブな感情に支配されているときは、些細なことにまでつい心配してしまう場合もあるでしょう。新型コロナウイルス感染症に罹ったらどうしよう。会社が倒産してしまったらどうしよう。会社が倒産してしまったらどうしよう。不安にかられて仕方のないときに取り入れたいのが「確率」という見方です。心に不安が浮かんでいるときは主観的な考え方になっています。そこに確率という視点を取り入れることで、物事を客観的に捉えられ、冷静になれるのです。
例えば「飛行機なんて鉄の塊だ。落ちないか不安で乗れない」と嘆いている人がいるとします。そんなときは、飛行機の墜落事故が起こる確率を調べて提示してあげるのです。調べてみるとわかるのですが、飛行機墜落事故が起こる確率よりも、交通事故に遭う確率のほうがぐんと高い。その客観的事実を知るだけで、飛行機への恐怖心は払拭されるはずです。

以前の記事で引用したのですが、「心配事の9割は起こらない」とも言われています。

【読書感想】「考えすぎない」人の考え方 - 心配事の9割は起こらない

心配事の9割は実際には起こらないことを知っていたら、かなり不安は和らぐかなと思います。
残りの1割は起きるわけなので不安がゼロにはならないでしょうが、気持ち的にはかなりラクになるかなと。

それと同じように、確率で物事を判断するのは良さそうですね。
上記は様々な心配事を集計した結果「9割は起こらない」としたはずで、今まさに心配している事柄はもっと具体的な内容のはず。

その心配事が起きるかどうかを漠然と不安がらずに、実際に確率を計算してみる。
それによって不安の正体がハッキリ見えるようになれば、グルグルと悩むところから一歩進むことができるのではないかなと思います。

失敗したときは「自分は悪くない」と思ってもいい

失敗は頼んだ側の責任と捉えてみる
仕事に失敗したときには、「自分が悪いのではなく、自分に頼んだ人が間違っていた」と捉える方法があります。ただし、責任転嫁せよということではありません。あくまで「失敗=自分はダメ人間」と決めつけないということです。
失敗したということは、単純に自分の力量と仕事内容のバランスが合わなかっただけなのです。つまり、ただ荷が重かったということ。上司が割り当てた仕事の失敗は上司の責任であり、自分の能力不足が原因というわけではないということです。
上司自身が「失敗は頼んだ側の責任」と捉えている場合、経験を積ませるためにあえて部下に失敗をさせることがあります。例えば、上司が部下に得意先へまずは1人で商談に行くよう指示し、結果的に交渉が失敗したとします。部下は上司に謝りますが、上司としてはうまくいかないことは承知のうえ。部下に失敗という”いい経験”を積ませて、仕事の幅を広げさせるのが目的だったのです。

これまで自分が失敗した時のことを振り返ると、「自分が100%悪い」という考えに至っていたことが多い気がします。
100%は大袈裟かもしれませんが、「大部分は自分に責任がある」と思っていたフシがあります。

でも仕事を受けた部下が100%悪いというのは、おかしな話ですよね。
上司の采配にも責任はあるはずで、「そもそもムチャな依頼だったのでは?」「失敗する前にフォローすべきだったのでは?」といった視点があってもいいはず。

誰の責任かをハッキリさせなくても良いですが、全て自分の責任と捉えるのは違うかなと。
全てが自分の責任となってしまうケースはかなりレアで、基本は関係者それぞれに責任が分散しているはず。

何でもかんでも他責思考になるのは考えものですが、自責思考が強い人にとってはこの考え方は良さそうだなと思いました。

100点満点は必要ない 60点主義で経験値をアップする

100点をとる必要はないと考える
90点から10点アップして100点満点にすることはとてもむずかしいですが、40点から20点アップして60点にすることは、満点をとることに比べて簡単でしょう。多くの試験で求められる及第点は、60点くらいです。つまり、とりあえず60点で合格なのです。
(中略)
60点を目指していると経験値が増えていく
60点だと足りないと感じる人もいるかもしれませんが、何事も60点とれていれば十分です。
60点主義だと、仕事においては、まず量をこなせるようになります。60点、70点を目指さずに次に進むことで量をこなすようになると、経験値が増えていきます。ひとつの仕事を完璧に仕上げていこうとするエネルギーを、ほかの仕事へ広げていくことができるのです。ミスが許されない細かな単純作業では完璧を目指しますが、そうではない作業では、60点を目指します。

「100点を目指さない」「完璧主義は控えめに」みたいな内容はよく見かけます。
こういった内容は、メンタルヘルス関連の本でよく遭遇します。

なんでもかんでも100点を目指すと、きっとメンタルを消耗するんだろうなと思います。
私も少し完璧主義の気配があるのですが、完璧を目指すのはやはりシンドイです。

完璧を目指すと、95点くらいの高いクオリティでも満足できないマインドになってしまいます。
本来は95点までいければ満足しても良いはずですが、残りの5点が気になってしまう。

そして残りの5点を目指して更に時間を費やしてしまう。
でもこの残りの5点、自分だけが「なにか足りない」と思っている部分かもしれません。

そもそも、どうなったら100点になるのか。
100点の採点基準が自分の中だけにあるのだとしたら、自分以外は気にならない部分かもしれません。
もしそうだとしたら、時間のムダになってしまいます。

今回の引用で良い視点だなと思ったのは、「60点主義だと量をこなせるようになる」の部分です。
逆に100点を目指してばかりだと量をこなせません。

仕事のジャンルにもよるかもしれませんが、60点を目指して量をこなせると成長幅が大きい気がしますね。

おわりに

ということで「本当に頭がいい人のメンタル習慣100」に関してアレコレ書いてみました。

今回の記事で引用したのは、

  • 不安にさいなまれたら確率で物事を判断する

  • 失敗したときは「自分は悪くない」と思ってもいい

  • 100点満点は必要ない60点主義で経験値をアップする

の3つでした。

本書はこれまで読んだメンタルヘルス本と比べると、少しビジネス寄りな感じがしました。
普段仕事をしていく中で、メンタルが落ち込んだ時に効果がありそうな小技がたくさんあった印象です。

1つ1つは小技かもしれませんが、それを積み重ねることでメンタルの安定に繋がるかなと。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

「メンタルヘルス」関連の読書感想をマガジンにまとめています。
こちらも良ければぜひ。


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