【読書感想】精神科医が教える ストレスフリー超大全/樺沢 紫苑
「精神科医が教える ストレスフリー超大全」こちらの本、読みました。
本書の著者である樺沢紫苑さんの本は今回で2冊目です。
本の内容
まずはAmazonから本の内容を抜粋します。
こんな感じの本です。
樺沢紫苑さんの本は今回で2冊目です。
1冊目に読んだ「ブレイン メンタル 強化大全」が良かったので、2冊目として本書を読んでみました。
「ブレイン メンタル 強化大全」の読書感想は以下です。
本書は1つのトピックに対して「エビデンス」「ToDo」をいくつか挙げていく構成でした。
さらに、各トピックの最後では「さらに学びたい人は」という形で書籍を紹介しています。
この構成が他の本ではあまり見ない感じで面白く、分かりやすかったです。
著者情報
本書の著者である「樺沢 紫苑」でネット検索したところ、いくつかヒットしました。
リンクしておきます。
YouTubeもやっているみたいです。
いくつか引用と感想
他人と自分を比べない方法
本書では「他人と自分を比べない方法」というトピックの中でファクトを3つ、ToDoを3つ挙げています。
見出しだけ全て抜き出すと、以下のようになります。
ファクト1:他人と比較してしまう生き物
ファクト2:人と自分を比べると不幸になる
ToDo1:他人ではなく、自分と比べる
ファクト3:自分と下の人と比べると成長が止まる
ToDo2:他人と比較するのではなく、他人を観察する
ToDo3:「妬む」のではなく「リスペクト」する
上記の中から「ファクト2」「ToDo1」の2つを引用します。
※順番が気になるかもしれませんが、本書に書かれている順番通りです。
上記の引用を読むと、「上には上がいる」ということで日本一になった人や世界レベルの人も比較対象に入っています。
私は正直、そこまで上の人たちと比べることはないです。
比べるとしたら、もっと身近な人と比べます。
会社で一緒に仕事をしている人や、家族と比べることが多いかなと思います。
ただ、身近な人との比較なら落ち込むことも少ないかというと、そうでもなく。
「仕事」「勉強」「スポーツ」「収入」「容姿」といった要素で分解して比較すると、そりゃ自分より上の人はいくらでも見つかるよなぁと。
他人と自分を比べると、結局は落ち込むルートに入ってしまうのかなと思いました。
他人ではなく「過去の自分」と「今の自分」を比べるのは良いですね。
そういった比較はこれまであまりやってこなかった気がします。
他人を見るときはどうしても良いところばかりに注目してしまいます。
一方で、自分を見るときは悪いところばかりに注目してしまいます。
その比較になってしまうと、どうしても落ち込んでしまうことが多いです。
そもそも正しい比較にはなっていないだろうなと。
過去の自分との比較の方が、正しく判断できそうです。
なにせ自分自身なので判断データは豊富にあります。
ただ、過去の自分を美化してしまっている場合は話がちょっと変わってきます。
「過去の自分の方が良かった」というケースも出てくるかもしれません。
ただそれに関しても、引用でも触れているように定量的なデータ(給料やTOEICの点数)で比較するのが良さそうです。
「過去の自分の方が良かった」というケースは少なくなるかなと。
正直なところ「過去の自分との比較」はあまりピンときてないのですが、他人と比べて落ち込み続けるよりはマシかもなと思いました。
ちょっと意識してみようと思います。
本書は各トピックで複数の「ファクト」と「ToDo」を挙げた後、「さらに学びたい人は」という形で書籍を紹介しています。
今回の「他人と自分を比べない方法」というトピックでは「消したくても消せない嫉妬・劣等感を一瞬で消す方法」を紹介しています。
脳科学と心理学の両方からのアプローチのようで、自分が好きそうな内容な気がします。
「人から嫌われたくない」の対処法
本書では『「人から嫌われたくない」の対処法』というトピックの中でファクトを2つ、ToDoを2つ挙げています。
見出しだけ全て抜き出すと、以下のようになります。
ファクト1:好意の1対2対7の法則
ファクト2:相手の感情は、相手の問題
ToDo1:時間とエネルギーをキーマンに集中投下する
ToDo2:「嫌われない」から「好かれる」にシフトする
上記の中から「ファクト2」「ToDo2」の2つを引用します。
「人から嫌われたくない」という気持ちは誰もが持っていると思います。
そして私はその気持ちが比較的強いような気がしています。
一方で「他人と過去は変えられない」という内容もよく聞く内容ですし、理解できているつもりです。
他人の感情をコントロールできないのは分かっていながら、他人の感情がどうなっているか心配してしまう。
矛盾している気もしますが、そんな心理状態であることが多いかなと思います。
今回の引用でも触れているように、「人から嫌われたくない」という気持ちから自分の行動や言葉が変わり、結果的に相手の印象や感情に良い変化をもたらす流れが良さそうです。
「人から嫌われたくない」という気持ちは、自分の行動や言葉が良い方向に変わりそうなので持ち続ける。
とはいえ、その気持ちが強すぎるとシンドイのでほどほどに持つ程度で。
そういった行動の先にある、相手がどう思っているかの心配は不毛なのでスパッと切り離す。
こんな感じのマインドが良さそうです。
「人から嫌われたくない」という気持ちから、自分の行動や言葉にかなり気を遣っている気がします。
それは今回の引用で言うところの「自分を殺すこと」にけっこう該当していそうです。
仕事で妙に疲れてしまうのは、「人から嫌われたくない」行動や言葉が積み重なって気疲れしてしまっているのかなと思います。
「人から嫌われないようにする」から「人に好かれるようにする」にシフトするのは、妙にポジティブで若干の抵抗感があります。
抵抗感はあるものの、これは取り入れた方が良さそうなマインドに感じました。
感覚的な話ですが、「人から嫌われないようにする」から「人に好かれるようにする」に100%切り替えるのは自分の性格的にちょっと無理そうだなと思いました。
50%切り替えるくらいがちょうど良さそうです。
繰り返しますが、このパーセンテージの違いは感覚的な話です。
自分の中ではこのくらいの感覚が馴染みそうです。
本書は各トピックで複数の「ファクト」と「ToDo」を挙げた後、「さらに学びたい人は」という形で書籍を紹介しています。
今回の『「人から嫌われたくない」の対処法』というトピックでは「嫌われる勇気」を紹介しています。
「嫌われる勇気」は相当に売れた本ですよね。
話題になっていましたし、目にする機会も多かったです。
何度か読もうと思ったこともあったのですが、結局読むまでには至らずでした。
サブタイトルに「自己啓発の源流」とあります。
「自己啓発」というワードは少し苦手で、そのワードをストレートに使われると若干の抵抗感が生まれてしまいます。
これまで書いた読書感想の記事でも「自己啓発」っぽい内容はあったかもしれませんが。
「嫌われる勇気」をなんだかんだ読んでこなかったのは、この辺りの抵抗感から来ているのかもしれません。
ただ、やはり気になる内容ではあります。
読んでみる良いタイミングなのかもしれません。
嫌なことを忘れる方法
本書では「嫌なことを忘れる方法」というトピックの中でファクトを2つ、ToDoを2つ挙げています。 見出しだけ全て抜き出すと、以下のようになります。
ファクト1:「嫌な出来事」はアウトプットしない
ToDo1:「1回ルール」を徹底する
ToDo2:寝る直前に「3行ポジティブ日記」を書く
ファクト2:一件落着させると忘れやすい
ToDo3:「賢者のワーク」で、「事実」と「感情」を切り離す
上記の中から「ファクト1」「ToDo1」の2つを引用します。
※順番が気になるかもしれませんが、本書に書かれている順番通りです。
私は嫌なことがあった時に、あまり相談したり愚痴ったりするタイプではないです。
なので今回の引用には該当しなそうですが、そうやって嫌なことを発散する人は多い印象です。
人に話すことでスッキリする部分もあるでしょうが、たしかに記憶に残りやすくなる面もありそうです。
ただ、あまり相談しないタイプの自分でも、たまにふと嫌なことを思い出したりしてしまいます。
スパッと切り離せたら楽なんですが、なかなか振り払えないというか、忘れるのはなかなか難しいものです。
別のことに熱中して、徐々に嫌なことの記憶を薄めていく方法が今のところ自分には合っていそうです。
ただ、嫌なことの記憶が強い場合もあります。
その場合は別のことに熱中するのもなかなか難しかったりもします。
なので他に良い方法があると良いなとも思っています。
回数を重ねると記憶に残りやすいため、それを避けるために回数を減らすということですね。
勉強法では「繰り返し復習する」「記憶を重ねる」といった記憶テクニックがよく出てきます。
せっかくなので、これまで引用した内容をリンクしておきます。
上記にあるような記憶テクニックの逆パターンで、アウトプットを繰り返さないことで嫌な記憶の定着を避けるようにしている。
この方法には納得感があります。
ただ、『すべての「ネガティブ」を吐き出しつくすくらいのつもりで』という部分は少し引っかかりました。
「聞き手になっている人の負担が大きすぎないか?」と思ってしまいました。
私は相談したり愚痴ったりする時に「相手がしんどくないか?」と思ってしまいます。
相談している時はスッキリ感もあるのですが、相談後は「言わなきゃ良かったな」と後悔することが多いです。
その後悔がスッキリ感を上回ってしまいます。
そういった経緯から相談しないタイプになってしまいました。
とはいえ、「一番信頼できる友人」とも書かれています。
私が引っかかったようなことは気にする必要はないのかもしれません。
本書は各トピックで複数の「ファクト」と「ToDo」を挙げた後、「さらに学びたい人は」という形で書籍を紹介しています。
今回の「嫌なことを忘れる方法」というトピックでは「忘れたいことを忘れる練習」を紹介しています。
「90のヒントがまとめられています」とのことで、気になるところから読めそうです。
引用に書かれている中だと「何かに熱中する」は私も実践している内容です。
本書で具体的にどういった内容が書かれているかも気になりました。
おわりに
ということで「精神科医が教える ストレスフリー超大全」に関してアレコレ書いてみました。
今回の記事で引用したのは、
他人と自分を比べない方法
「人から嫌われたくない」の対処法
嫌なことを忘れる方法
の3つでした。
本書は各トピックで「ファクト」と「ToDo」を複数挙げて、最後に書籍を紹介する構成です。
この構成がとても良いなと思いました。
悩みの言語化(ファクト)をして、悩みの対処法(ToDo)を提案する。
それで足りないようなら、「この本を読んで理解を深めてみては?」と紹介する。
全てのトピックがこういった流れなので、とても読みやすかったです。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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こちらも良ければぜひ。