8/17 あなたのためのことば
お久しぶりになってしまいました…❕
日記、つけていないわけではないんですが
稽古三昧の日々を送れていると
ついつい言葉たちは自分の中だけに留めておきたくなってしまうのです
イマにヒとコへ(え)『ねぇ、あのさ、』
8/29からの上演に向けて6月から稽古をしておりました
どんなに「観にきてほしいよ〜!」と叫んだって
古典作品や再演で面白さが保証されているものではない限り
どんなに観劇慣れしている方でも
手放しに「観に行く!」とは言えないよなぁと思うのです
実際わたしも本当に観に行きたくてスケジュールを押さえていたもの以外は一度吟味してしまうので…
なので、わたしなりに魅力をお届け出来たらなぁの気持ちです!
オフィシャル文章はライターしている演劇メディアAudienceさんの方に載せて頂きましたので、こちらはフラットに🌱
⏬おかため紹介文
登場人物たちは私たちとほとんど同じ現代を生きております
ただ少し違うのは、それぞれが辞書を持っているということ
誰とでも意志を交わすための「一般辞書」
より豊かに言葉を扱うための「上級辞書」
世界や心に響く言葉を扱える、唯一無二の「特別辞書」
この3種類をそれぞれがそれぞれの能力等に応じて持っているわけなのです📚
この物語は、結婚してもうすぐ1年となる夫婦が主軸となっています
妻は、いつも庭を眺めている夫の気持ちを理解するために、それを言葉にしたい。
でも、誰とでも意志を交わせるはずの「一般辞書」を引いても見つからない。
夫の「あの感じ」を正しく表現する言葉は、いったいどこにあるのだろうか…。
と、周囲の人々を巻き込んでいく、総勢11名の群像劇となっています🪴
さて、言葉を扱うお話なので、言葉を扱う仕事をしているわたしの話を少しだけ🖋️
わたしは1年半会社員としてライターをしていて、多い時では月に30本近く記事を書いていました。
(今はフリーになって月に3本〜5本ほど)
昔から文章を書くことが好きで
朝日小学生新聞に俳句や詩が載ったり
読書感想文で読売新聞社の賞を取ったり
おーいお茶の俳句で佳作だったり
それなりに得意でもありました
でもライターになってすぐの頃、書いても書いても赤で大量の修正を入れられておりました
「わたしの言葉」はいらなくて、事実とわかりやすさが必要とされる
それがはじめはとても苦しくて、秒速でやめようかと思ったりもしていました
とあるキャラクターをみていると、そんなことを思い出して、心の底から応援したくなります
この物語の中にいると「自分の言葉」をいかにして持つか
ということを考えます
現代を語る時には、スマートフォンやSNSをなくしては語れませんし
ネットの海にはことばも情報も溢れています
(最近もわたしの好きな歌人のまほぴさんの「平日の明るいうちからビール飲む ごらんよビールこれが夏だよ」のミーム化、そして商用利用の件で、様々物議が醸されていました…)
今、わたしは何を選び取って、何を大切にして生きているか
から
わたしってどうやって生きてきたのだろうか
ということに行き着きます
わたしのいま持っている言葉って、
これまでの様々な経験の積み重ねの上にあるものですから
先日先輩から「逞しくなったね」と言われて、泣いちゃうほど嬉しかったのですが
逞しくなるには、逞しくなるだけの(ならざるを得なかっただけの)理由があるわけです
そう考えて、それぞれの人物が選ぶ言葉を見てみると
それぞれが大切にしているもの
言葉にすること/しないこと
がぽっかり浮かんでみえてきて
演劇ってどの物語でもそうですけれども、
みんな不器用でも一生懸命に生きていて
とっても愛おしい気持ちになります
いわゆる“エンタメ”と呼ばれるお芝居ではございませんが
そこに生きる人たちがいて、生活があって、会話が交わされる
それぞれの生きている様が、交わされる言葉が、あわよくば、貴方の心にずっしりと残ってくれたら幸いです💌
今回、わたしはイマにヒとコへ(え)さんにはじめてお世話になっているわけですが、
オーディションでもディベートの時間をしっかりと設けるくらい
どこの現場よりも言葉を交わす数が多い劇団です。
(ご本人たちもよく仰っています)
分からないことは分からないと言えて、そのままにされないし、誰も置いていかれないし
それってすごいことだと思うのです。
わたしは自分の意見を言うことに長けているタイプではないのだけれど
(だから〇〇かもってたくさん言う)
おしゃべりすることは大好きで
ここの場所では
おしゃべりの延長線上に意見交換があるから
それがとても良いなぁと思っています
たくさん書いてしまいましたけれども、
誰かのために選ばれた言葉ってとても大切で
この物語は
観に来てくれるあなたのために選ばれた言葉たちで作られたものだから
どうか貴方に届いてほしいなぁと思います💌
劇場でお会いできて、貴方の言葉をきけたら、とっても嬉しいです
ミワ