日記に書くほどでもない記憶
そういえば昔、私は肝油ドロップが好きだった。
そう思い出したのは、年末の30日に胃腸炎にかかって病院に押し込まれ、処方箋を薬と引き換えてもらいに薬局に入ったときのこと。
見るまでは記憶の奥底にしまい込まれていた、肝油ドロップ。
初めてその名前を聞いたときには、「肝油」のべたべたした響きと「ドロップ」の甘美な響きのギャップがすさまじくてお世辞にも魅力的とは思えなかった。
しかし年末に母方の祖父母の家に行くと祖母が子どもたちを一列に並べて「一人二粒ずつよ」と念押ししながらあまり