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【第5日】忘却の中で輝く一瞬を

秋の夕暮れ、静かな公園のベンチに腰を下ろし、風に舞う落ち葉を見つめていた。遠くから子供たちの笑い声が微かに聞こえる。その穏やかな音色に、私はふと母の面影を思い出した。

母は認知症を患っている。彼女の瞳には、今この世界がどのように映っているのだろうか。私自身も双極性障害を抱えており、時折、自分の現実が揺らいでいくのを感じる。病が深まると、現実と幻想の境界が曖昧になり、大切な人や物の存在さえも霞んでしまう。

「いつか自分が自分でなくなる日が来るのだろうか」と、不安が胸をよぎる。母も同じような感覚を抱いていたのかもしれない。現実でない世界を生きていることに気づかずに、それでも懸命に日々を過ごしている。

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1,555字

私は双極性障害を抱え、母は認知症を患っている。病が進むにつれ、私たちは現実を見失い、自分が誰であるかもわからなくなる。そんな私たちは、まる…

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