
徒然日記/恋におちる。世界がかわる。
「人のセックスを笑うな」
この映画を観てからもう16年くらい経つのだけど、
この頃の永作博美さん演じるユリちゃんに近い年齢に、私はなった。
武田カオリさんの「Angel」は何回聴いたかわからないし、この曲を聴きながら服を脱ぎ、肌着にタイツでもぐもぐしながらタバコを吸うユリちゃんのシーンを何度観たかわからない。
現実の朝帰りに、この曲を流しながら家で服を脱いだ日だってある。

とはいえ長らく観ていないこの映画を、最近思い出した日があった。
それは年末に、三鷹台にあるお茶屋さん「西野園」さんに行った時。
西野園さんはthe・お茶屋さんなのだけど、茶葉を買うだけじゃなくて、お茶を淹れていただくこともできる。

お茶の淹れ方を教わりながら、いろんな話を聞かせていただきつつ、お茶を飲んでいると、西野さんの口から「みるめ」という言葉が放たれた。
みるめって・・・あれ、人のセックスを笑うなの、みるめくんの名前だ・・
と思い、「みるめ」の意味を調べると
「みるめ」というのはお茶業界の用語です。 主に「若い芽」「新しい芽」を意味する言葉で、お茶農家でよく使われます。
「みるめ」は、静岡の方言「みるい」から生まれた言葉だそう。
やわらかく、若い芽・・・
19歳の男の子が39歳の年上の女性に憧れ、翻弄されるラブストーリー。この作品の、登場人物の名前にこんな意味が込められていたなんて!という発見に気分が高揚した。とはいえ、この話を西野さんにしても困らせるだけだろうなと思い、内心一人で最高に浮かれていた。帰り道は一人でニヤニヤ、心はスキップしていた。
となると、ユリちゃんの名前はユリの花言葉の「愛らしさ」や「無邪気」からきているのだろうか。
映画や小説で、登場人物の名前に意味が込められていることは往々にしてあることだけど、関係ないと思っていた点と点が自分の中で繋がるとうれしい。
原作に書いてあったりするのかな?
お茶と映画、をテーマにしているここ最近、隠れお茶映画があったとは!
人のセックスを笑うなは、元フィッシュマンズのHAKASE-SUNが音楽を担当している。
フィッシュマンズの「いかれたbaby」をmarimariさんがカバーしているのもすごくよくて、当時めちゃくちゃ聴いていた。
原曲も好きだし、このバージョンも好きだなぁ。
この映画を観ながら、みるめの緑茶をいただくのもまた、いいのかもしれない。
映画のリバイバル上映とかイベントをやるとしたら、私なら絶対に緑茶を出します。信玄餅も食べますか?
会えなければ終わるなんて、そんなもんじゃないだろう
