ピクニック

　今日は日曜日、お昼近くまでベッドの中でゴロゴロして過ごした。

　そろそろ起きなきゃ。台所には昨日から下水が詰まってるせいで洗ってない食器が幾つか残っているけど、ほぼほぼ肩付いている家に居るのは気持ち良い。

　昨日までオランダから息子が遊びに来てたから、家の中がごっちゃごちゃになっていた。私も時々一時帰国をした時に、母に私が来ると家がはちゃめちゃになるって言われたのを思い出す。数日間、私に甘えるだけ甘えさせて返したい。去年から通い始めた芸大に行く息子は、やっと好きなことが見つかったようで、花が笑うように顔が晴れ晴れしている。三十歳になるまで、何でも良い、全てを試して貰いたい。

　そんな訳で彼が帰って家の掃除をし始めた。マレ地区にある私の家は二つの階に分かれていて、下はリビングとキッチン、二階は寝室とバスルームがある。寝室の窓からはエッフェル塔が見えて、夜は一時間おきにキラキラしてくれる。星空を眺めながら寝れるなんてとってもロマンチック。こんな環境にいる自分がたまに愛おしく思う。何故なら、これもご褒美だから。よく頑張ったネ。

　今朝(って言ってももうお昼だけど)大好きなハイランドトフィーの紅茶とまだ冷蔵庫に残っている息子用に買っておいたハムやチーズ、それにフランスパンが残ってるから、それで一人でブランチをした。

ハイランドトフィーという紅茶はデンマーズので、ウィーンで売ってるトフィーの入っている紅茶。ミルクティーにして飲むのが美味しい。昔ダイエットをしたくて、夜ご飯を抜いてその紅茶とクッキー一個で夕食を済ませていた頃が懐かしい。

　それで今日はいつも使っているダイニングテーブルではなく、ソファーの方のテーブルを使ってブランチをしたら、まるでピクニックみたいで一気に一人で盛り上がった。束の間の圭との時間は余りにも楽しすぎて、帰ってしまった後は寂しい。でも家が綺麗に片付いているのも悪くない。