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「光る君へ」第44回がざっくりわかる!ネタバレ雑感メモ

  • 目も耳も不自由な三条天皇に、公任俊賢ら公卿からも譲位圧力。

  • 三条帝は自分の娘である禔子内親王頼通に降嫁させるぞ! と次の手を打ってくるが、頑として受け入れない愛妻家頼通。「心は隆姫、おつとめは内親王様でいいではないの」という母倫子もすごいが、「妻の隆姫を連れて都を出ます!」と頼通は席を蹴って出て行く。「帝も父上も女子(おなご)を道具のようにやったり取ったりされるが、女子の心をお考えになったことはあるのか?」「この婚儀は誰も幸せにせぬと胸を張って断るが良い」と道長に言い放つ彰子かっこいい。

  • 内親王降嫁を断るのは勅に逆らうこと。困った道長は仮病作戦(そういえば兼家パパ以来のお家芸)。「頼通さまが重いご病気」「伊周さまの怨霊ですってよー」「きゃー」という内裏の給湯室女房の会話。

  • 万策尽きた三条帝は、奥の手として敦明親王を次の東宮に据えることを条件に譲位を承諾する。

  • そして、道長の孫、後一条天皇即位。道長、摂政に。彰子は国母。「我が家から帝が出るなんて……」と喜ぶ穆子と倫子の母子。

  • 藤式部まひろの実家では、為時パパが出家を決意。

  • 幼帝後一条帝の脇で、実質政務を摂る道長。左大臣として陣定にも出席し続けている道長に公任から、欲張りすぎだ、左大臣をやめろとのダメ出し。道長、ショック。「何度も先の帝に譲位を促したが、今度は俺がやめろと言われる番なのか……」

  • 藤式部まひろの局に、暮の挨拶だとやってくる道長、摂政と左大臣を辞すると告げる。あなたの思いは頼通に伝わっているのか、と問うまひろ。伝えれば、次の代、またその次の代で叶うこともあるかもしれない、と。そこに「お二人で何を話されていますの?」と倫子登場……! 「政の話をしておった」とそそくさ立ち去る道長だが、その場に残る倫子にぎくり。

  • 「我が殿の華やかな生涯を書物にして残したいの。やってくれないかしら?」それは栄花物語ですよね、レッド姉さんこと赤染衛門の。

  • 頼通は道長から譲られて若干26歳にして摂政就任。早速、19歳の妹威子(たけこ)を10歳の後一条帝に入内させる。威子は流石に年齢差から嫌がってる。

  • 三条上皇は娍子(たけこ)と敦明親王に看取られて逝去。42歳。「娍子、闇を共に歩んでくれて嬉しかったぞ」後ろ盾を失った敦明は自ら東宮の地位を下りた。

  • そして、後一条帝の弟の敦良親王が東宮に。彰子は太皇太后、妍子(きよこ)は皇太后、威子は中宮に。居並ぶ三人の后は全て自分の娘。祝いの挨拶を述べる道長に妍子は「父上と兄上以外、めでたいと思っている者はおりませぬ」。

  • 威子の中宮立后を祝う宴で、頼通と教通が舞う(これはあれか源氏物語の光源氏と頭中将の舞のオマージュですか)。道長は実資に、頼通に盃を勧めてくれと頼む。頼通は教通に盃を渡し、公卿達をめぐる盃。
    今宵は誠に良い夜だ。歌を詠みたくなった。と道長。そこで、かの「望月の歌」。

  • このよをば 我がよとぞ思ふ 望月の 欠けたることも なしと思へば

  • 一般的なイメージの「この世の全部手に入れたぜイエー」という感じでドヤるわけではもちろんなく、若干裏寂しい、「この世」というより「この夜」。今夜が頂点で、あとは上ることはないのだなという雰囲気の演出。そして、まひろが以前、彰子が初産を終えたあとに道長と二人だけの時に詠んだ設定の、紫式部の実在の和歌「めづらしき 光さしそふ さかづきは もちながらこそ ちよもめぐらめ」への返歌という意味も盛り込まれているので(月と盃、持ちと望月の「もち」)伏線回収。さらに、二人が何十年も前に結ばれた廃屋で見上げた月のカットも差し込んで、まひろにだけわかる符号で、二人の関係の到達点を示すという高度すぎる脚本すごい。「(まひろ、俺、がんばったよ……)」と言いたげな三郎道長、まひろ視点だと銀粉がキラキラしてる。

  • 次回、道長が剃髪してる。えっ! 周明おった、おったよな⁉︎

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