【読書】井原忠政(著)『長篠忠義 北近江合戦心得<三>』を読み進める。
井原忠政(著)『長篠忠義 北近江合戦心得〈三〉』を、読み進めています。戦国時代の歴史小説を読んでいて、必ずといっていいほど登場するのは、馬です。
テレビドラマでも映画でも、戦国武将が颯爽と馬に跨っている姿はかっこいいものです。
テレビや映画を見ているとその馬は、競馬中継で見るあのサラブレッドのようです。
私は競馬については全くの無知で、乗馬もした事がないので詳しくないのですが、サラブレッドは海外で品種改良されて、近年、日本にはいってきた馬のようです。
サラブレッドは、肩までの高さは160センチから170センチありますが、戦国時代の馬は、130センチくらいしかありませんでした。
そう考えると、テレビや映画で見る絵面とは、本当はかなり違っていたものと思われます。
馬は、普通に歩くと時速6キロメートルほどのスピードです。そのスピードだと、1日中歩くことができます。
時速35キロメートル以上で走ることはできますが、長く走ることはできません。
サラブレッドは時速70キロメートル以上で走れますが、競馬中継を見ていてもわかりますが、2分程度で勝負は決まります。それ以上、走り続けることはできません。
戦さで鉄砲が使われるようになるまで、武士同士は馬に乗ったまま弓矢を使ったり、太刀を振るって戦っていました。
それはかなりレベルの高い技術が必要となるもので、武士の家に生まれて、子供の頃から鍛錬を積まなければできないことでした。
農家に生まれた人たちには、弓矢や太刀を使う技術はありませんでしたし、馬に乗ることもできませんでした。
なので、農家出身の豊臣秀吉の出世なんて、とても考えられないことなのです。
産業革命が起こるまでは、人間は馬や牛という動物を道具として使っていました。客観的に考えるとそれ自体が、凄いことだと思います。
恐るべし、ホモサピエンスです。