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2024/08/12の早くに目が覚めて
立派に立ち上がった米粒が輪になって陸上トラックを浮かび上がらせている。オリンピックゲーム? いや、走るものは誰もいない。
米粒は炊飯以前以降にやや曖昧に分けられるがそれらはみな以前の側であり、気になるのはいつふっくらとするのかあるいはみなちゃんと立ってくれるのか。トラックの周囲に観客席はない。暮れていく月・激しい暁を遮る天幕もここは荒野なのか関係がない。大事なのは米粒さんたちの方なんだって言った
2024/08/11の早くに目が覚めて
上6割は明け始めたマンゴーフルーツの快晴しかし太陽はない、下3割は空がやや染みた雲海、1割は、中央遠くに姿勢良く立っている台風が私の瞼の裏地の全貌だ。
首を振っても視界が動かないのでおかしいのはそもそも目が開いていないからなのでよかった。瞼をやや引き上げると隙間からホテルの壁と天井の影で煤けた隅が見えたので安心してしばらく裏地を見ておこうということになった。眠ったのではない。
瞼の裏地は肉の膜
2024/08/10の早くに目が覚めて
夢は終わりに自分が死ぬことで目を覚ました。
いつの間にかタオルケットが剥がれていて、寝汗した足が夜気にすっかり冷えていた。夢は前にも見たことがあった。
毒を打たれて死ぬのだ。私たちは迫害されていて、私たちを迫害するものが、毒を。私の周りには顔のない私たちの数人が同じように苦しみ始めている。毒は神経毒で、私は注射をされたはずなのに必死で口を漱いでいる。何度水を含んで、口腔全体に行き渡らせて、吐き
Named(短歌連作)
去年の今ごろ作りました。
発表してしまえば手元に置いておくこともできなくなるので、少し惜しい気もするのですが、これ以上置いておいても腐るばかりだと思うので、発表します。
必要になれば、また新しいものを作れば良いのだと思います。
文字が潰れる方は、こちらをどうぞ
文学フリマ岩手9に参加します
文学フリマ岩手9に「貝殻と瞼」というサークルで参加します。
伊森ハルさんとの合同サークルで、
毎号テーマを決めて短編小説を書いています。
今号のテーマは「直線」
日時:2024/06/16(日)
場所:岩手県産業会館(サンビル) 7F大ホール
A6判 112ページ
300円です。
C-44でお待ちします。
《試し読み》
伊森ハル『二つの点のための最短経路』
小山鶴『我が薔薇』
6/16(日)開催の文学フリマ岩手9に「貝殻と瞼」というサークルで出店します
伊森ハルさんとの合同サークルで、毎号テーマを決めて短編小説を書いています
今号のテーマは「直線」