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金閣寺/三島由紀夫
三島由紀夫さんの著書
「金閣寺」を拝読しました📖´-
(2024,11,11 読了)
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LINEオープンチャット”読書会すみれ”内で開催されていた輪読会の課題本です。
輪読会自体は4/10からスタートしていたのですが、私が参加できたのは後半部分の10月からでした。
なので、既に輪読会で読み進められていたところは1人で拝読。
実のところ「金閣寺」は前に私が現在管理人を務めているLINEオープンチャット”読書好きの箱庭”のメンバーさんに勧められて購入し、一度拝読を試みたものの途中で挫折していた作品です。難しかったんだもの〜。
今回、後半部分まではなんとか頑張って1人で拝読しましたが、後半部分からは輪読会に参加してる方と色々話しながら拝読できたのでやっと読了することができました。
あまりにも有名な作品なので、あらすじなんかを書く必要はないのでしょうが……
1950年7月1日に起こった『国宝・金閣寺消失 』という事件をもとに描かれた物語です。金閣寺を焼いた犯人は寺の青年僧でした。物語はその青年僧をモデルとした主人公の目線で語られていきます。
吃りというコンプレックスを抱えた主人公の苦悩に満ちた人生は、きっと私の想像を絶するものでしょう。
これは「軽蔑/中上健次」のときと同様、当事者にしかわかりえない苦しみだと思います。なによりも、苦悩する若き主人公の周りには彼の存在をしっかり受けとめ認めてくれる人がいなかったというのが最大の不幸です。お陰で主人公は1人で悶々と考え悩むしかなかった。
人間のようにモータルなものは根絶することができないのだ。そして金閣のように不滅のものは消滅させることができるのだ。
だから主人公は金閣寺を焼かねばならなかったのです。金閣寺を焼いて世にはばかる汚らわしいものを一掃する必要があった。それが主人公にとっての大義なのだと感じました。
大義を成し遂げた主人公のラストの心境の変化は、大いに納得できるものでした。
と、ここで著者の三島由紀夫さんを重ねてみます。三島由紀夫さんのことをよく知りもしない私が言うのもおかしな話ですが、「金閣寺」で主人公に「人間のようにモータルなものは根絶することができないのだ」と言わせたのになぜ著者自身は割腹自殺してしまったのでしょう。
いや、人間は根絶することができないから三島由紀夫さんは自ら死を選んだのだと。
「板垣死すとも自由は死せず」
これかっ!1人で勝手に納得。
三島由紀夫さんは自身の大義は根絶されることはないから安心して自らの死をもって国に訴えたのですね。不勉強のせいでなんかとんでもなく軽い解釈になっていますよね。
もう少し勉強してこの辺りもしっかり折り合いをつけたいと思いますが、今はこの程度でお許しください。
ところで、読了した時期が重なったのでどうしても「軽蔑/中上健次」とごちゃ混ぜにして考えてしまいます。
共通点は美しい描写と力強い文章。違いは当事者視点か否か。
「金閣寺」の主人公のモデルは金閣寺を焼いた犯人青年僧であって著者ではないのですが、犯人の青年僧と著者自身を色濃く重ねていたように思え、主人公の心情は著者の心情のように感じれました。
一方「軽蔑」は主人公真知子に著者を重ねていたようにも思えましたが、当事者として重なるわけはなくところどころに心情を重ねているなという感じでした。
だから、完全に当事者視点ではありません。
まぁ、だからなんだという話ですしこの2作品を比べたところでなにも見えてはこないのですが……
「金閣寺」は私が当事者として拝読できなかった分、主人公の心情を理解しづらかったのかもしれません。
主人公の苦悩はひしひしと伝わってはきましたけれども。
なにはともあれ、また「金閣寺」も再読を必要とする作品ではあります。
宿題の問題すらまだ私には見えてません。
しかし、そろそろ頭が沸騰しそうなのでこの辺りでグルグル考えるのを一旦終わりにしようと思います。
なにわともあれ、長く積読していた「金閣寺」をやっと読了できてホッとしいます。
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