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おじいさんの思い出/トルーマン・カポーティ、村上春樹(訳)、山本容子(絵)


積読本の中から、カポーティの短編小説
「おじいさんの思い出」
を拝読しました📖´-
(2024,12,24 読了)


カポーティの「イノセント・ストーリーシリーズ3冊」は、クリスマスまでには読みたいと思いながら結局読めなかった去年。今年こそはと思ったものの結局この1冊しか拝読できませんでした。
あとの2冊はまた来年までお預け。
しかも、内容とか全く気にせず本作を拝読しましたがクリスマス的な内容ではありませんでした。
良いお話だったので結果的に拝読できて良かったですけどね。


カポーティはこれが初読です。
初期の頃の作品で自身の幼少期の思い出をもとに描かれた物語でした。
少年の教育のため田舎を離れることになった家族。それまで一緒に暮らしていたおじいさんとおばあさんとも離れ離れになってしまいます。
おじいさんたちと離れることを散々嫌がっていた少年ですが、新しい生活に慣れていくと段々おじいさんへの想いも薄れていきます。


少年のことを薄情だと非難する気持ちにはとてもなれませんでした。私も同じようなことをしてしまったから。
特に母方の祖父母には申し訳ないことをしてしまったと、後になってとても反省したものです。
また、近所のおじいさんにもとても可愛がっていただいていたのですがやはり成長するにつれ段々と疎遠になってしまいました。最近になっておじいさんのことを知る同級生から、おじいさんはずっと菜穂ちゃんがどうしているか気にしていたと教えていただき、薄情な自分が本当に情けなくなりました。

おじいさんの「秘密」の一部だった。
いかに生き、いかに他人とうまくやり、人生を楽しむかという。
それは他人に愛され、他人と愛しあうことに関わっているのだ。


少年はおじいさんの死後送られてきたものを見て自分がどれだけ愛されていたのかということに気づきます。
私も、祖父母や近所のおじいさんが亡くなってからやっと気付けました。
大切な人たちが傍にいる今この瞬間をもっと大切にしたいと改めて思います。


淡々と語られる少年の思い出、柔らかく静かな文章(訳)、優しいタッチの絵、本当に素晴らしい1冊でした。





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菜穂☽︎‪︎.*·̩͙‬
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