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猫を棄てる/村上春樹
母棚から拝借した村上春樹さんの著書「猫を棄てる」を拝読📖しました。(2021,10,4読了)
村上春樹さんのお父様のことを描かれたエッセイ。
村上春樹さんは、お父様と長いこと絶縁状態だったのだそうです。
お父様が亡くなる少し前にやっと和解し、亡くなられた後にお父様がどのように生きてこられたのかを辿りながら、村上春樹さん自身を深掘りしているように感じました。
人には、おそらく誰にも多かれ少なかれ、忘れることのできない、そしてその実態を言葉ではうまく人に伝えることのできない重い体験があり、それを十全に語りきることのできないまま生きて、そして死んでいくものなのだろう。
※十全→少しも欠けた所がなく、全て完全なこと。
村上春樹さんの中にしこりとなっているものがあって、そのしこりを手放すためにお父様の生きてきた道のりを知る必要があったのでしょう。
村上春樹さんなりの内観の仕方を教えてくださっていて、公に書き出しワークを発表してくれているようにも感じました。
この自分の中にある”しこり”が案外やっかいなのです。
この”しこり”を残したままだと、進んでいるようで結局同じところをぐるぐるしてしまう。
だからこそ、”しこり”はきちんと手放さないとなのです。
そのためには自分の中にあるものを先ず知り、それの起因となっているものを知り、何が要因なのかをしっかり知ることが大切なのではないかと思います。
昨日感想を上げた「まほろ駅前多田便利軒」にも通ずるところがあるのかも。
面白いもので、その時に必要なメッセージはこんな風に繋がっていくものですね。
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