
三流シェフ
四ツ谷の「オテル・ドゥ・ミクニ」の三國清三さんが書いた書籍で、三國さんの生い立ちから修行時代など今までのことが書いてありとても興味があったので読んでみました〜
料理店というものは、お客様に育てていただくもの。料理を作るのは料理人だけど、お店を育てるのはお客様たち
エスコフィエが書いた『Le Guide Culinaire』(料理の手引き)は100年後の今も、フランス料理に携わる料理人のバイブル。フランス料理は、そこに書かれた五千のレシピから生まれた子供。秋山徳蔵が書いた『西洋料理大全』も、日本のフランス料理人にとっては同じ意味がある
どんなに辛いときでも、自分のやるべき目の前の仕事に一生懸命になれたのは、松下幸之助さんの『道をひらく』のおかげ。「憂事に直面しても、これをそれてはならない」しりごみせず、正々堂々と取り組んで、力をしぼり、知恵をしぼれば、必ず道はひらける。不可能は可能にできる
料理は、切る、火を入れる、味をつける。基本それだけ。フランス料理は案外論理的
みんながやりたくないことを、機嫌良くやること。苦しそうにやっていたら、周りだっていい気持ちはしない。人は人の苦労をそれほど評価しない
ミシュランガイドがスイスで発行されたとき、ジラルデは当然のごとく三つ星を獲得した。ガイドブック『ゴ・エ・ミヨ』は最高点をつけ、ポール・ボキューズ、ジョエル・ロブション、フレディ・ジラルデの3人を今世紀最高のシェフと讃えた
日本人は美徳の民族。フランスは自己主張をする。自己主張しないのは自分に自信がないと言っているのと同じ
カレームの宮廷料理的な装飾性を簡素化して、フランス料理の基礎を作ったのがエスコフィエ。エスコフィエはフランス料理の父と呼ばれる
幼少時代は貧乏で、帝国ホテルで鍋洗いをして下働きし、ジュネーブの大使の料理人になり、ヨーロッパのたくさんの三つ星レストランで働き、自身のレストランを立ち上げ、この後、70歳で「三國」を開店させる予定の三國さんの物語が、とても刺激的で面白くすぐに読めてしまう1冊で、とてもおすすめです!