まったり屋ベティ

かつて「スーパーPTA」と呼ばれていた元PTA会長のママは、おかげさまで卒業後も学び続…

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かつて「スーパーPTA」と呼ばれていた元PTA会長のママは、おかげさまで卒業後も学び続けています。 こちらのブログにもお立ち寄りください。【まったり屋ベティのブログ】→https://mattaribetty.hatenablog.com/

マガジン

  • お母さんの読書感想文

    これまでに書いてきた感想文をまとめておきます。読書が好きでよく本を読みますが、面倒くさがりで何度も読み返すことはしないので(笑)、内容を思い出せるように感想文を書いています。

  • お母さんは学校の応援団長

    「愛される学校づくり研究会」のホームページ内に教育コラムとして掲載された原稿をまとめました。2013年4月~2018年3月まで、5年間(60回)連載しました。

  • 寄稿集

    ありがたいことに、さまざまな雑誌や新聞などに寄稿させていただきました。それらの原稿をまとめています。

  • お母さんが見ている学校の風景

    教員と教員を目指す学生向けのWebサイト「フォレスタネット」にて、2018年5月~10月まで「教育コラム」を全6回連載しました。その原稿をまとめて掲載しています。

記事一覧

お母さんの読書感想文「『いのちの授業』をつくる」

「いのちの授業」をつくる 玉置 崇 ・ 鈴木 中人 著 さくら社 ********** 共著であることに、大きな意味があるなと感じた本。 著者は、かつて学校現場で授業を作っ…

【 第60回 】「最終回」あとがきに代えて

去る2018年2月24日に「愛される学校づくりフォーラム2018 in 名古屋」が開催されました。 8回目となる今回のフォーラムも、多くの参加者の皆さまにお越しいただき、提案発…

お母さんの読書感想文「昭和の男」

昭和の男 半藤 一利 ・ 阿川 佐和子 著 東京書籍 ********** 昭和って、もうずいぶん遠くなってしまったのだな、としみじみ実感した。 歴史と言えば、自分が生まれ…

【 第59回 】「道徳の教科化」に思う(2)

◆道徳の内容項目 すべての人が、道徳の授業を受けてきています。 ですから、「だいたい、こんな感じでしょう」というイメージは持っています。 私が持っているイメージ…

お母さんの読書感想文「理系脳で考える」

理系脳で考える AI時代に生き残る人の条件 成毛 眞 著 朝日新書 ********** 理系脳の要素のいくつかは持っている。 と思う。 でも、文系脳の傾向も多分にあるな。 と…

【 第58回 】「道徳の教科化」に思う(1)

◆道徳の思い出 小学校では、いよいよこの4月から道徳が「特別の教科」となり、年間35時間の道徳の授業が行われることになります。 これまでも、学校では道徳の時間があ…

お母さんの読書感想文「わかりやすさの罪」

わかりやすさの罪 武田 砂鉄 著 朝日新聞出版 ********** わかりやすいことが良い、と言われる。 短く簡潔に、要点を絞って、伝わるように。 それが良いと言われてい…

【 第57回 】受け取り方は人それぞれ

◆思いやりがエスカレートし過ぎるとつらい 前回のコラムで「つながること」に追い詰められている子どもたちのことを書きました。 そんな「つながり不安」の子どもたちの…

お母さんの読書感想文「若者たちのニューノーマル」

若者たちのニューノーマル Z世代、コロナ禍を生きる 牛窪 恵 著 日経プレミアムシリーズ ********** おもしろい構成の本だった。 前半は、ストーリー仕立てになってい…

【 第56回 】「つながる」に思うこと

◆つながることで広がる世界 「つながる」と聞いて、皆さんはどのような状態を思い浮かべるでしょうか。 人と人、人とモノ、モノとモノ・・・世の中には、さまざまなつな…

お母さんの読書感想文「いい加減くらいが丁度いい」

いい加減くらいが丁度いい 池田 清彦 著 角川新書 ********** 著者のことは、時々テレビで見ていたので知っていたが、どんな文章を書くのだろうかと興味がわいて、手に…

【 第55回 】お母さんが学校や先生に伝えたいこと(4)

◆ジェネレーションギャップを知る 現在の20代は「スマホ世代」です。いえ、20代だけでなく、今では幼児から高齢者の方々まで、日常的にスマホを使っています。 以前、「…

お母さんの読書感想文「齋藤孝が読む カーネギー『人を動かす』」

齋藤孝が読むカーネギー「人を動かす」 齋藤 孝 著 創元社 ********** 図書館で書名にひかれたので、読んでみた。 これから社会に出る人向けの「これが大事だよ」とい…

【 第54回 】お母さんが学校や先生に伝えたいこと(3)

◆職員室の「チーム学校」文科省が推進している「チーム学校」は、職員室の中をチームにしよう、という目的で、以下の3つの視点について提言されています。 専門性に基づ…

お母さんの読書感想文「スマホを捨てたい子どもたち」

スマホを捨てたい子どもたち  野生に学ぶ「未知の時代」の生き方 山極 寿一 著 ポプラ社 ********** 長年ゴリラの研究をされてきた著者が、今の社会をどう見ているのか…

【 第53回 】お母さんが学校や先生に伝えたいこと(2)

◆話題になっている言葉にアンテナを立てる新学習指導要領のキーワードである「主体的・対話的で深い学び」。 この言葉に落ち着く前には、「アクティブ・ラーニング」とい…

お母さんの読書感想文「『いのちの授業』をつくる」

お母さんの読書感想文「『いのちの授業』をつくる」

「いのちの授業」をつくる
玉置 崇 ・ 鈴木 中人 著
さくら社
**********

共著であることに、大きな意味があるなと感じた本。

著者は、かつて学校現場で授業を作ってきた大学教授と、娘さんを亡くした経験から全国各地でいのちの授業を行っているNPOの代表。

それぞれの経験や知見を併記していく内容で、いろいろな立場の人に響くだろうと思う。

道徳が特別な教科とされて数年経ち、学校現場では

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【 第60回 】「最終回」あとがきに代えて

【 第60回 】「最終回」あとがきに代えて

去る2018年2月24日に「愛される学校づくりフォーラム2018 in 名古屋」が開催されました。
8回目となる今回のフォーラムも、多くの参加者の皆さまにお越しいただき、提案発表や模擬授業、授業検討会など、私たちの日ごろの研究成果を見ていただき、盛況のうちに幕を下ろすことができました。
ご存じのことと思いますが、当フォーラムを主催した「愛される学校づくり研究会」は、この日をもって10年にわたる活動

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お母さんの読書感想文「昭和の男」

お母さんの読書感想文「昭和の男」

昭和の男
半藤 一利 ・ 阿川 佐和子 著
東京書籍
**********

昭和って、もうずいぶん遠くなってしまったのだな、としみじみ実感した。

歴史と言えば、自分が生まれるずっと前のことだと思っていたが、昭和ももう歴史の一部なんだな。

自分が生きていた時が歴史になっていくのは、寂しいというのとも違う、なんだか不思議な感じがする。

本書は、著者(半藤一利氏、阿川佐和子氏)の対談で構成されて

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【 第59回 】「道徳の教科化」に思う(2)

【 第59回 】「道徳の教科化」に思う(2)

◆道徳の内容項目

すべての人が、道徳の授業を受けてきています。

ですから、「だいたい、こんな感じでしょう」というイメージは持っています。

私が持っているイメージは、前回のコラムに書いたように、読み物資料を使って登場人物の心情を読み取らせるようなイメージです。

読者の皆さんがそれぞれに、自分が経験してきた道徳をもとにイメージを持っているでしょう。

学校の先生であれば、道徳でどういうことを教

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お母さんの読書感想文「理系脳で考える」

お母さんの読書感想文「理系脳で考える」

理系脳で考える AI時代に生き残る人の条件
成毛 眞 著
朝日新書
**********

理系脳の要素のいくつかは持っている。
と思う。

でも、文系脳の傾向も多分にあるな。
というのが、率直な感想だ。

本書で指摘されていることの多くに、なるほどと思ったし、納得できることもたくさんあった。

だが、完全な理系脳の生き方に憧れるかというと、そこまではないかな…と感じた。

論理的に、簡潔に、とい

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【 第58回 】「道徳の教科化」に思う(1)

【 第58回 】「道徳の教科化」に思う(1)

◆道徳の思い出

小学校では、いよいよこの4月から道徳が「特別の教科」となり、年間35時間の道徳の授業が行われることになります。

これまでも、学校では道徳の時間がありましたが、「教科外活動(領域)」としての扱いでした。
私が子どものころにも、もちろん道徳の時間はありましたが、今思い返してみても、残念ながらそれほど印象に残っていません。
思い出すのは、運動会や発表会などの行事の前には、だいたい道徳

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お母さんの読書感想文「わかりやすさの罪」

お母さんの読書感想文「わかりやすさの罪」

わかりやすさの罪
武田 砂鉄 著
朝日新聞出版
**********

わかりやすいことが良い、と言われる。

短く簡潔に、要点を絞って、伝わるように。

それが良いと言われているし、自分でもそう思っている。

しかし、本書では、それでいいのか?という問いが、ずっと投げかけられていく。

人間の思考や感情は、本来、そんなに簡単に言葉にはできないはずだ、という主張には納得できる。

けれども、出来る

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【 第57回 】受け取り方は人それぞれ

【 第57回 】受け取り方は人それぞれ

◆思いやりがエスカレートし過ぎるとつらい

前回のコラムで「つながること」に追い詰められている子どもたちのことを書きました。
そんな「つながり不安」の子どもたちの姿から感じていることに、相手の状況を想像することが難しいのではないだろうか、ということがあります。

SNSやネットを通じてのコミュニケーションでは、こちらから発信したことを、相手は都合の良い時に確認し返信することができます。ですから、相

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お母さんの読書感想文「若者たちのニューノーマル」

お母さんの読書感想文「若者たちのニューノーマル」

若者たちのニューノーマル
Z世代、コロナ禍を生きる
牛窪 恵 著
日経プレミアムシリーズ
**********

おもしろい構成の本だった。

前半は、ストーリー仕立てになっていて、Z世代の生活を通して若者たちの視点を垣間見ることができる。

後半の解説部分で、彼らの感覚や思考がわかる。

世代間の違いというのは、なんとなく感じていたが、文章として提示されていると、なるほどそういうことかと納得でき

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【 第56回 】「つながる」に思うこと

【 第56回 】「つながる」に思うこと

◆つながることで広がる世界

「つながる」と聞いて、皆さんはどのような状態を思い浮かべるでしょうか。
人と人、人とモノ、モノとモノ・・・世の中には、さまざまなつながりがあります。
私たちは、決して一人きりでは生きていけませんし、いろいろなモノともつながっていないと生きてはいけません。ですから、つながることはとても大事なことだと、誰もが思っていることでしょう。

人とつながることは、自分の視野を広げ

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お母さんの読書感想文「いい加減くらいが丁度いい」

お母さんの読書感想文「いい加減くらいが丁度いい」

いい加減くらいが丁度いい
池田 清彦 著
角川新書
**********

著者のことは、時々テレビで見ていたので知っていたが、どんな文章を書くのだろうかと興味がわいて、手に取った。

テレビで見るとおり、自説をはっきりと表明しているので、なるほどなと思うことも多々ある。

メールマガジンなど、複数の媒体に出した文章をまとめた本なので、重複した内容もいくつかあるが、それは仕方ない。

言いたいこと

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【 第55回 】お母さんが学校や先生に伝えたいこと(4)

【 第55回 】お母さんが学校や先生に伝えたいこと(4)

◆ジェネレーションギャップを知る

現在の20代は「スマホ世代」です。いえ、20代だけでなく、今では幼児から高齢者の方々まで、日常的にスマホを使っています。
以前、「今の若い子たちは、何でもすぐに『検索』する」と聞いて、なるほど、そうだなと思い当たる節がありました。もちろんわが子たちもそうですし、若くはないですが、私も検索機能はよく使います。
スマホがあれば、どこでもいつでもすぐに検索できる、とい

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お母さんの読書感想文「齋藤孝が読む カーネギー『人を動かす』」

お母さんの読書感想文「齋藤孝が読む カーネギー『人を動かす』」

齋藤孝が読むカーネギー「人を動かす」
齋藤 孝 著
創元社
**********

図書館で書名にひかれたので、読んでみた。

これから社会に出る人向けの「これが大事だよ」ということが、カーネギーの著書をベースに丁寧にまとめられている。

どれもこれも、「そうそう、それ大事だよね」と共感できる。

学生の頃は、何事も受け身で、与えられたことをやるだけ。

おまけに、社会のマナー的なことは、学校では

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【 第54回 】お母さんが学校や先生に伝えたいこと(3)

【 第54回 】お母さんが学校や先生に伝えたいこと(3)

◆職員室の「チーム学校」文科省が推進している「チーム学校」は、職員室の中をチームにしよう、という目的で、以下の3つの視点について提言されています。

専門性に基づくチーム体制の構築
学校のマネジメント機能の強化
教職員一人一人が力を発揮できる環境の整備
子どもたちを取り巻く環境の変容により、教員への負担が増えることや、より専門的な知識を必要とする事案が増えていることなど、教育の形が変わっていること

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お母さんの読書感想文「スマホを捨てたい子どもたち」

お母さんの読書感想文「スマホを捨てたい子どもたち」

スマホを捨てたい子どもたち
 野生に学ぶ「未知の時代」の生き方
山極 寿一 著
ポプラ社
**********

長年ゴリラの研究をされてきた著者が、今の社会をどう見ているのか、興味を引かれて手に取った。

共感できることが多く、わかりやすくて響く本だった。

子ども向けに書かれた本だが、大人もぜひ読んで、みんなで一緒に考えたい内容だと思った。

人間を「生物」という視点で考えてみると、見えてくる

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【 第53回 】お母さんが学校や先生に伝えたいこと(2)

【 第53回 】お母さんが学校や先生に伝えたいこと(2)

◆話題になっている言葉にアンテナを立てる新学習指導要領のキーワードである「主体的・対話的で深い学び」。
この言葉に落ち着く前には、「アクティブ・ラーニング」という言葉が登場し、大流行しました。今でも、書店の教育書のコーナーには、題名に「アクティブ・ラーニング」を冠した書籍がたくさん並んでいます。
「道徳の教科化」「プログラミング教育」なども、よく目にする言葉ですね。
また昨年は、「インクルーシブ教

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