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【 第60回 】「最終回」あとがきに代えて
去る2018年2月24日に「愛される学校づくりフォーラム2018 in 名古屋」が開催されました。
8回目となる今回のフォーラムも、多くの参加者の皆さまにお越しいただき、提案発表や模擬授業、授業検討会など、私たちの日ごろの研究成果を見ていただき、盛況のうちに幕を下ろすことができました。
ご存じのことと思いますが、当フォーラムを主催した「愛される学校づくり研究会」は、この日をもって10年にわたる活動
お母さんの読書感想文「昭和の男」
昭和の男
半藤 一利 ・ 阿川 佐和子 著
東京書籍
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昭和って、もうずいぶん遠くなってしまったのだな、としみじみ実感した。
歴史と言えば、自分が生まれるずっと前のことだと思っていたが、昭和ももう歴史の一部なんだな。
自分が生きていた時が歴史になっていくのは、寂しいというのとも違う、なんだか不思議な感じがする。
本書は、著者(半藤一利氏、阿川佐和子氏)の対談で構成されて
【 第59回 】「道徳の教科化」に思う(2)
◆道徳の内容項目
すべての人が、道徳の授業を受けてきています。
ですから、「だいたい、こんな感じでしょう」というイメージは持っています。
私が持っているイメージは、前回のコラムに書いたように、読み物資料を使って登場人物の心情を読み取らせるようなイメージです。
読者の皆さんがそれぞれに、自分が経験してきた道徳をもとにイメージを持っているでしょう。
学校の先生であれば、道徳でどういうことを教
お母さんの読書感想文「理系脳で考える」
理系脳で考える AI時代に生き残る人の条件
成毛 眞 著
朝日新書
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理系脳の要素のいくつかは持っている。
と思う。
でも、文系脳の傾向も多分にあるな。
というのが、率直な感想だ。
本書で指摘されていることの多くに、なるほどと思ったし、納得できることもたくさんあった。
だが、完全な理系脳の生き方に憧れるかというと、そこまではないかな…と感じた。
論理的に、簡潔に、とい
【 第58回 】「道徳の教科化」に思う(1)
◆道徳の思い出
小学校では、いよいよこの4月から道徳が「特別の教科」となり、年間35時間の道徳の授業が行われることになります。
これまでも、学校では道徳の時間がありましたが、「教科外活動(領域)」としての扱いでした。
私が子どものころにも、もちろん道徳の時間はありましたが、今思い返してみても、残念ながらそれほど印象に残っていません。
思い出すのは、運動会や発表会などの行事の前には、だいたい道徳
お母さんの読書感想文「わかりやすさの罪」
わかりやすさの罪
武田 砂鉄 著
朝日新聞出版
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わかりやすいことが良い、と言われる。
短く簡潔に、要点を絞って、伝わるように。
それが良いと言われているし、自分でもそう思っている。
しかし、本書では、それでいいのか?という問いが、ずっと投げかけられていく。
人間の思考や感情は、本来、そんなに簡単に言葉にはできないはずだ、という主張には納得できる。
けれども、出来る
【 第57回 】受け取り方は人それぞれ
◆思いやりがエスカレートし過ぎるとつらい
前回のコラムで「つながること」に追い詰められている子どもたちのことを書きました。
そんな「つながり不安」の子どもたちの姿から感じていることに、相手の状況を想像することが難しいのではないだろうか、ということがあります。
SNSやネットを通じてのコミュニケーションでは、こちらから発信したことを、相手は都合の良い時に確認し返信することができます。ですから、相
お母さんの読書感想文「若者たちのニューノーマル」
若者たちのニューノーマル
Z世代、コロナ禍を生きる
牛窪 恵 著
日経プレミアムシリーズ
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おもしろい構成の本だった。
前半は、ストーリー仕立てになっていて、Z世代の生活を通して若者たちの視点を垣間見ることができる。
後半の解説部分で、彼らの感覚や思考がわかる。
世代間の違いというのは、なんとなく感じていたが、文章として提示されていると、なるほどそういうことかと納得でき
【 第56回 】「つながる」に思うこと
◆つながることで広がる世界
「つながる」と聞いて、皆さんはどのような状態を思い浮かべるでしょうか。
人と人、人とモノ、モノとモノ・・・世の中には、さまざまなつながりがあります。
私たちは、決して一人きりでは生きていけませんし、いろいろなモノともつながっていないと生きてはいけません。ですから、つながることはとても大事なことだと、誰もが思っていることでしょう。
人とつながることは、自分の視野を広げ
お母さんの読書感想文「いい加減くらいが丁度いい」
いい加減くらいが丁度いい
池田 清彦 著
角川新書
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著者のことは、時々テレビで見ていたので知っていたが、どんな文章を書くのだろうかと興味がわいて、手に取った。
テレビで見るとおり、自説をはっきりと表明しているので、なるほどなと思うことも多々ある。
メールマガジンなど、複数の媒体に出した文章をまとめた本なので、重複した内容もいくつかあるが、それは仕方ない。
言いたいこと
【 第55回 】お母さんが学校や先生に伝えたいこと(4)
◆ジェネレーションギャップを知る
現在の20代は「スマホ世代」です。いえ、20代だけでなく、今では幼児から高齢者の方々まで、日常的にスマホを使っています。
以前、「今の若い子たちは、何でもすぐに『検索』する」と聞いて、なるほど、そうだなと思い当たる節がありました。もちろんわが子たちもそうですし、若くはないですが、私も検索機能はよく使います。
スマホがあれば、どこでもいつでもすぐに検索できる、とい
お母さんの読書感想文「齋藤孝が読む カーネギー『人を動かす』」
齋藤孝が読むカーネギー「人を動かす」
齋藤 孝 著
創元社
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図書館で書名にひかれたので、読んでみた。
これから社会に出る人向けの「これが大事だよ」ということが、カーネギーの著書をベースに丁寧にまとめられている。
どれもこれも、「そうそう、それ大事だよね」と共感できる。
学生の頃は、何事も受け身で、与えられたことをやるだけ。
おまけに、社会のマナー的なことは、学校では
【 第54回 】お母さんが学校や先生に伝えたいこと(3)
◆職員室の「チーム学校」文科省が推進している「チーム学校」は、職員室の中をチームにしよう、という目的で、以下の3つの視点について提言されています。
専門性に基づくチーム体制の構築
学校のマネジメント機能の強化
教職員一人一人が力を発揮できる環境の整備
子どもたちを取り巻く環境の変容により、教員への負担が増えることや、より専門的な知識を必要とする事案が増えていることなど、教育の形が変わっていること
お母さんの読書感想文「スマホを捨てたい子どもたち」
スマホを捨てたい子どもたち
野生に学ぶ「未知の時代」の生き方
山極 寿一 著
ポプラ社
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長年ゴリラの研究をされてきた著者が、今の社会をどう見ているのか、興味を引かれて手に取った。
共感できることが多く、わかりやすくて響く本だった。
子ども向けに書かれた本だが、大人もぜひ読んで、みんなで一緒に考えたい内容だと思った。
人間を「生物」という視点で考えてみると、見えてくる
【 第53回 】お母さんが学校や先生に伝えたいこと(2)
◆話題になっている言葉にアンテナを立てる新学習指導要領のキーワードである「主体的・対話的で深い学び」。
この言葉に落ち着く前には、「アクティブ・ラーニング」という言葉が登場し、大流行しました。今でも、書店の教育書のコーナーには、題名に「アクティブ・ラーニング」を冠した書籍がたくさん並んでいます。
「道徳の教科化」「プログラミング教育」なども、よく目にする言葉ですね。
また昨年は、「インクルーシブ教