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未来の自分に託して、今日を乗り切ってみる
夫が出張から帰ってきて、見るからにヘトヘトな状態でご飯を一緒に食べ、
お風呂に入って倒れ込むように寝た。
次の日、
彼は起きてからまず出張用の鞄を開けて
「昨日は本当に疲れていたから、出張用の鞄に入っていたものの片付けができなかった!こんなことあんまりないから、本当に疲れていたんだな~」
などと言いながらテキパキ片付けていた。
わたしが
「疲れてたら別にいいじゃん、次の日の自分に頼めば」と言ったら
夫は、「へぇ~~!そんな考え方もあるんだねぇ」と言っていた。
え、そんな考えどころか、わたしは未来の自分に託すことがままあるんですけど…となった。
夫はわたしより、ずいぶんきちんとしている。
そんなきちんとしている人種が、5年以上もわたしのような人種と一緒に日々を歩めているのは、ただただ、彼が自分の思想をわたしに押しつけるタイプではなく、
自分のものがきちんとできていれば、
誰かにそれを強いることはしないという懐の深いタイプのきちんと人間だったことによるところが大きい。
そうか、未来の自分に託さない人もいるのか…とわりと自分でも驚きだった。
いや、人生の物事を全部その日その日で対処できたらそれに越したことはないんだけどさ。
◆
けらえいこさんの「あたしンち」という漫画が好きなのだが、
その中でとりわけ好きなエピソードがある。
娘のみかんが、
「お母さんって悩みなくない?わたしは受験とかあるよ…悩み」と言った時に
母は元気よく言う。
「そんな先のこと!来年の自分に任しときゃいいじゃない」
その返答に
みかんは「どっちも自分じゃん…」となるのだが、
母は「いやいや、人間の細胞は数年でぜんぶ入れ替えるの。だから毎日良いものを取り入れていると結果ね、立派になった自分が未来でやってくれるもんなのよ!」
そんなことを言いながら、イチゴに練乳をかけておいしく食べる。
というもの。
わたしは、人間の細胞が云々とまでは思ったことはないけれど、
「あ~もうだめだ、今日は閉店!明日の自分、頼んだよ…」てな感じで物事を託すことがわりとある。
一方で、
「あ~明日の自分、大変そうだから先にやっといてやるか」てなことも、ほんとたまにある。掃除とかね。笑
そう、わたしは過去の自分と未来の自分を縦横無尽に引っ張ってきて、
無責任にむぎゅっと作業を押しつけたり、ちょっと助けてやったり
未来の自分も過去の自分も、
「都合よく活用するんじゃねぇ!」っとなってるかもしれないけど、
でもほんとに、そうやって30歳まで生きてきた。笑
なんか、そうすると、わりと楽に生きていけるんですよねえ。
ルーズになりすぎるのはだめだし、人に物事を頼んだりするのはあまり得意ではなくて、
むしろ断るのが下手で後悔したこともあるんですが、
なんか未来の自分頼んだよ…って言える考え方があると、
ちょっと柔軟に物事を考えられる気がして、
自分のなかで結構気に入っています。笑
でも、未来の自分に託しすぎると、当たり前ですが、全部後回しで結果的にものすごく後悔するので加減が難しい。笑
でも、それこそあたしンちのお母さんの食べ物の話とか、
スキンケアとかそういう面倒なこととか、一手間かけてあげる、とかっていうのも
未来の自分を思えばこそ、という考え方でちょっと頑張れたりもするよな~と思っています。