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【絶対観てほしい】映画『熱烈』 熱烈な興奮と爽やかな感動が身体中に突き抜ける!

中国映画『熱烈』を観てきた。 鑑賞後直ぐこうやって感想を書いているのだが、もう身体が疼いて仕方ない。 今すぐ踊りたい! ビートが頭を離れない! 感嘆符! 観に行ったきっかけはFilmarks。 レビュー数や上映数こそ少ないものの、評価が非常に高く気になって鑑賞。 本当はレビューなど気にせず気になった映画との出会いを楽しむのがいいのだけれど...。 パリ五輪でも正式種目として採用された「ブレイキン」をテーマにした本作。 あらすじを公式HPから引用する。 もう全てが素晴らし

    • 『インサイド・ヘッド2』は個々人の中の多様性を認めてくれる映画

      色々映画は観るのだけれど,どうしても感想を書きたくなるのはピクサー映画。ということで,今回もピクサー映画。 『インサイド・ヘッド2』(原題:『Inside Out 2』)を鑑賞。 この映画は一言で言えば, 「あなたは色々な感情や性格,考えを持っていても良い。それを全てひっくるめて,多様な要素全ての組み合わせの結果があなたなのだから」 というメッセージを送ってくれる映画。 主人公のライリー・アンダーソンは,13歳で思春期真っ盛り。 それ以前のライリーは「私は良い人」という

      • 『マッドマックス:フュリオサ』前作未視聴でも最高!大興奮の映画体験

        『マッドマックス: フュリオサ』を観てきました。 他の映画を観ている時に予告で流れ、一目惚れ。 『マッドマックス: 怒りのデスロード』は観ていないけれど、まあいけるっしょ!の精神で行ってきました。 結果、 「最高!興奮!クソ権力!クソ家父長制!エンジン!砂漠!ガス!オイル!爆発!重機!馬力!」 という感じで語彙力を失いましたがとてもいい映画体験になりました。ずっと興奮しっぱなしでした。 観る前に映画レビューサイトを読んでいると、 「前作超えはなかったけれど、それでも良

        • 『missing』ー<メディア>は偏見を助長するか、共感性を育むか

          石原さとみ主演の映画『missing』を観た。 とにかく救いようがない辛い映画だと言いたくなるが、あの家族が置かれた状況を「救いようがない」と切り捨ててしまえばそれこそ「狂った社会」になってしまう。 娘に全力の愛情を注いできた母親が、少しの息抜きにと弟に娘を預けた日、公園からの帰り道の間に娘が失踪する。テレビ局のカメラマンやデスクは、娘を見つけ出すために必死の、絶望の淵にいながらもなんとか頑張る母親を演出し、また身近に潜む犯人として弟を疑い、ストーリーを仕立て上げる。

        • 【絶対観てほしい】映画『熱烈』 熱烈な興奮と爽やかな感動が身体中に突き抜ける!

        • 『インサイド・ヘッド2』は個々人の中の多様性を認めてくれる映画

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          『ソウルフルワールド』は生きる意味を失った現代人へ送る哲学映画

          最近『レミーのおいしいレストラン』を観てあまりに良かったのでピクサー映画観よう!とのことで『ソウルフルワールド』を鑑賞。 この映画は、 「決まった生きる意味などなくていいし、せっかく感覚を愉しめる「身体」を持っているんならそっちも全力で愉しんで人生過ごさねぇ?」 というメッセージの自己啓発的映画。 この前、友達がこんなことを言っていた。 「今、毎日なんの楽しみもなく、苦しみながら何時間も勉強をして仕事をしているのはその先に待っている『本当の人生』のためである。 今は辛く

          『ソウルフルワールド』は生きる意味を失った現代人へ送る哲学映画

          『マリウポリの20日間』命を他者に掌握される感覚。情報の断絶。その恐ろしさ。

          『マリウポリの20日間』を観た。 まず、とにかく全員観てください。 お願いします。 ウクライナ東部マリウポリに残り、悲惨な戦争の現場をウクライナ人ジャーナリストが記録したドキュメンタリー。 嫌だ、つらい、やめてほしい、許せない、助けて、どうすれば、という感情が止まらなくなる。目を覆いたくなる場面も多いが覆っていいわけがない。 ニュースやSNSで見かける戦争の映像は、断片的で、一つ一つがイベント化している。 が、現実は常に砲弾の音が地響きとして鳴り続け、いつ終わるのか、

          『マリウポリの20日間』命を他者に掌握される感覚。情報の断絶。その恐ろしさ。

          『レミーのおいしいレストラン』を観たら、伝統を守るためには変化が必要と教えてもらった件

          初めて『レミーのおいしいレストラン』を観た。 評判がいいのは知っていたが、前半終わったくらいで、アニメーションの楽しさやパリの街並みの表現が素晴らしくてその辺りがハイライトなのかなと思ったらそんなことはなかった。 イーゴが訪れてからの後半の畳み掛けがあまりにも素晴らしかった。 イーゴの評論が全て。痺れた。 以下引用。  自らの知っているもので満たされた安定した社会に、突然他者が現れたとき、人は動揺してそれを排除しようとする。  そんなときに新しい価値観を見つけ擁護しよ

          『レミーのおいしいレストラン』を観たら、伝統を守るためには変化が必要と教えてもらった件

          【写真の「暴力性」】『MINAMATA—ミナマタ—』を観た。

          TOHOシネマズ日比谷にて『MINAMATA—ミナマタ—』を鑑賞した。 すごい映画だった。 日本で起きた凄惨な出来事を、日本ではない視点から描き出すことで、観る人、特に日本人に客観と主観の再考を迫っている。 この映画を観て、写真はある種の「暴力」であると思わされた。写る人の不可侵な領域に立ち入り、撮る人の魂を消費して、見る人に「目撃者」たることを強制する。 だからこそ、この映画も「暴力」であった。私のような無知な人間に対しては「ミナマタはまだ続いている、なかったことに

          【写真の「暴力性」】『MINAMATA—ミナマタ—』を観た。

          2021年8-9月に観た映画-Part.2

          Part.1の続き。 オランダで住む家が決まった。オランダは住居不足が本当に深刻で、なかなか探すのは大変だったけど、結局たまたま空いた大学の寮に。 FBやWhat'sAppでフラットメイトを募集するのも主流らしいけど、さすがに何の保証もなしに住居を決めるって怖すぎる。行ったら家ありませんそんな人実在しませんって普通にありそうだし。 寮にキッチンはあるみたいだけど、授業についていくのが精いっぱいで料理する暇はなさそう。 オランダって名物料理とかあるんですかね。 『ワイルド・

          2021年8-9月に観た映画-Part.2

          2021年8-9月に見た映画-Part.1

          大学三年の夏。 就職活動せねばとインターンに応募しつつ、直前に面倒くさくなってキャンセルしまくる夏。 結局参加したのは2社だけの夏。 人間そんなもん、な夏。 結局、冬からオランダに留学することが決まったので就職は一年延期する。少し時間に余裕ができたので、「映画館に行く」という選択肢が自分の中に追加された。 元々映画は好きだったけど、忙しくてあまり行けなかった。 特に好きになったのは藤井道人『ヤクザと家族 The Family』(2021)を観てから。世の中には、と

          2021年8-9月に見た映画-Part.1