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私を変えた一冊の本

こんにちは、意味デザイナーのまさろんです。
3階にあるの私の部屋からは少し見上げるとローカル線?がガタンゴトンと通り過ぎていくのが見えます。昔から聞いているせいか心地よささえ感じる音の中、このnoteを書いています。
今日は私の人生を前向きにさせてくれた本を紹介したいと思います!



こちらです!

『パースの哲学について本当のことを知りたい人のために』という本です!

パースの人生

まずこの本の主題はその名の通り「パース哲学」についてです。
アメリカの論理学者であるチャールズ・サンダース・パース(1839-1914)
はプラグマティズムの提唱者、あるいはソシュールに並ぶ記号論の創設者として知られている孤高の天才です。
数学、論理学、化学、現象学などなど、数えきれないほどの学問に精通しそれぞれで立派な功績をおさめている超博識家です。(ちなみに、サムネ画像のおじさんがパースです!笑)
しかし、そんなにすごい人なのに有名ではないのは、なぜなのだろうか?
その答えもこの本に書いてあり、彼の不遇の人生を追っていくことができました。
私もこの本を読んだときが適応障害になるなどつらい時期も相まって、人生の辛さに対して時空を超えた共感を彼に示していました。


記号論

もともと私はブランド戦略デザイナーとして企業様をサポートするお仕事をしておりました。
クライアント企業様が少しでも飛躍していければと思い、一般的なブランディング概念に何かもう一つエッセンスを加えたいと思っていた私は、心理学や脳科学、(大学では一番熱心に学んでいた)言語学などの関連書籍を漁っていました。そんなこんなしているうちに「記号論」という分野があることを知り、そこから深くのめりこむことに。
ソシュール記号学とパース記号論があるが、私はパースの記号論に惹かれていました。
前述の通り最初はビジネスに活用する目的で学び始めたが、その守備範囲の広さから「生き方」そのものにも適用できるじゃんと気づくことになります。
この本はそんな記号論の体型がわかりやすくまとめられていて、一番理解が進んだ本ではないかなと思っています。
私の解釈ではありますが、記号論は、捉え方の科学であり、思考のプラットフォーム的な学問です。思考のプロセスの理論のおかけで、ビジネスだけにとどまらず生き方の問題にも多大なアイデアをもたらしてくれます。
私達はより良い生き方を送ろうと常に何かを考え行動します。私は最強の思考変革ツールを手にしたのでした。


プラグマティズム

目に見えて人生が変わったのだとしたら「プラグマティズム」の章を読んだおかげかもしれません。いや、絶対そうだと言い切れます!
なぜなら、人間関係が劇的に良くなり、仕事をいただけるようになり、収入が5年で10倍になったからです。

そもそもプラグマティズムって何?って感じですよね。
パースは、知識や真理は、ある特定の信念を受け入れることで、将来の経験をどのように予測できるか、どのような行動に導かれるかによって判断されるべきだと主張しました。つまり、あることが正しいかどうかは、それがもたらす結果によって判断されるというのがプラグマティズムです。

「実際的な影響を持つと考えられるどのような効果をその概念の対象が持つとわれわれは考えているのか、それを考察せよ。そのときそれらの効果の概念がその対象に対してわれわれが持つ概念のすべてである。」(W3.266)

コーネリス・ドヴァール『パース哲学について本当のことを知りたい人のために』勁草書房

なんか、わかりづらいっすパースさん…。と思ってしまいましたが、要するに「何か」について知りたい場合は「何か」の効果を考えてみよう、といった感じです!
例えば、「ダイエット」についてなら、一般的には「体重を減らすために、摂取カロリーを減らしたり、運動量を増やしたりする行為」と定義されるかもしれません。対してパースのプラグマティズムでは、実践における影響や、結果としてどのような効果をもたらすかが重視されます。なので、ダイエットを実践していき体型が美しくなることでモテ始めたとします。そうするとあなたが実践するパースのプラグマティズム的な「ダイエット」の定義は「モテるための行為」になるかもしれません。

いちいち「パースのプラグマティズム」と呼ぶのは、プラグマティズムは人によって主張が異なるためです。パースのプラグマティズムは論理学的に展開していき、経験、影響、効果などからその概念を説明しようとすることを主張としています。その方法が私にとってはなぜか理解しやすい内容だったので、なんとなく好きになれた、という経緯です。

それまでは、真理として周りに決めつけられた事柄に踊らされ、勝手に、そうでなければいけないのかとがんじがらめになっていました。
しかしこの本をきっかけにプラグマティズムの原理を知ることで、自分なりの経験によって定義されることもあるということを知り、気持ちがめちゃくちゃ楽になりました。


まとめ

わかりづらい分野のお話なのにここまで読んでいただき、とてもうれしく思います!ありがとうございます。
他にもパースを語る上で欠かせない概念が多く出てきます。連続性の哲学や、可謬主義、アブダクションなど、これらすべての主張がそれぞれの概念と繋がっていることに驚きました。私は頭が良いとは言えないので、まだその難解さに悪戦苦闘していますが、自分をステージアップさせてくれたパースとその魅力を伝えてくれたこの本には感謝しかありません。
そんなパースに尊敬を表する意味でサムネ画像にお顔を使わせていただいております!

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