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ほとけさまのおしえ「食べる瞑想」
真宗ではいわゆる「修行」というものがありません。
それは全て阿弥陀如来様にお任せし、「あるがままで救われる」ことを教義としているからです。
これを「他力本願」と言ったりします。
とは申しますもののなるべく「煩悩」からは遠ざかり、「心穏やかに」過ごしたいと思うものです。
なので時には自ら「瞑想」することもございます。
ところが瞑想の最中に「雑念」はこれでもかと湧き起こり、いつの間にかそれに「飲み込まれて」しまうこともしばしばです。
ところが座って静かに目を瞑るということだけが瞑想ではないのです。
それどころか、いろいろな「行動」をしているときにもできるそうです。
中でも食欲旺盛な私は最近、「食べる瞑想」なるものを心がけております。
食べる瞑想とは、食事の際に五感を使って食べ物に意識を集中し、味わうことを通して心を穏やかにする瞑想です。
まずは食べる前に「深呼吸」をして、リラックスした状態を作ります。
そして五感をフル活用:して食べ物の「色、形、香り、食感、味」をじっくりと味わいます。
その時に早食いをすることなく、一口一口を「丁寧に」噛みしめるようにするのです。
食事に集中して味わうと、一つひとつの具材に「豊かな食感と味わい」を見つけることができます。
そして様々な地域や国から運ばれて「今ここ」にご縁をいただけた食べ物に、「感謝の気持ち」が沸き起こってくるのです。
実際にやってみると、食事に集中することで、いつもより心が軽やかに感じるようになります。
またよく噛むことで満腹感が増し、満たされた心持ちにもなれます。
そして味覚が研ぎ澄まされ、食べ物の味をより深く味わえるようになります。
食事場面という毎日必ずあるひとときを使って、瞑想ができる幸せを感じながら、毎日続けていこうと考えております。
☆今日の一句☆
食べること
摂取不捨の
心持ち