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自分の適職を科学する!本のご紹介

こんにちは。
今回、備忘録としてご紹介させていただくのは「科学的な適職 」と言う本。

就職と転職の失敗は、およそ7割が「視野狭窄」によって引き起こされるということ。(視野狭窄とは、ものごとの一面にしか注目できなくなり、その他の可能性を全く考えられない状態を意味する。)

本書の目指すゴールは、

「仕事選びにおける意思決定の精度を高め、正しいキャリアを選び取る確率を上げ、最終的に人生の後悔を限界まで減らすこと。」

と記載されているように、就職や転職を控えている方には参考になる1冊かと思います。

私自身も学びが多かった本なので、さくっと内容を知りたい方にもご参考になれば幸いです。


「視野狭窄」は脳内が黒か白かの二択になるリスク

ハーバードビジネススクールの研究チームは、視野狭窄の定番パターンを3つ挙げている。以下いずれのパターンも、仕事探しの一部のポイントにしか目が向かず、脳内が黒か白かの二択だけになり、もっと良い可能性を考えられない状態とのこと。

・お金に釣られる

・給料アップにひかれて転職を決めて、それだけしか考えられなくなる

・逃げで職を決める

・現在の仕事に不満が募り、将来のためではなく逃避で職を転々とする

・自信がありすぎる、または、なさすぎる

・自己評価がやたらと高いせいで「私はどのような会社でもやっていける」
「今の会社には問題がある」などと判断し、実は自分のほうに問題がある可能性や現状のありがたみに思いが行かない

・逆に自信が無さすぎるせいで、「あんな会社は自分に向かない」と決めつけ、より良い可能性から自らを遠ざけるケース

仕事選びにおける7つの大罪

①好きを仕事にする


「好きなことを仕事にしよう!」とは、スティーブジョブズのスピーチで爆発的に広まった考え方。これに似たような発想は古くからあり、孔子が「自分の愛することを仕事にすれば、生涯で1日たりとも働かなくて済む」との言葉を残している。しかし、多くの職業研究によれば、「自分の好きな事を仕事にしようがしまいが最終的な幸福感は変わらない」らしい。

・適合派:好きなことを仕事にするのが幸せだと考えるタイプ
・成長派:仕事は続けるうちに好きになるものだと考えるタイプ

上記の適合派の幸福度が高いのは最初だけで、1~5年の長いスパンで見た場合、両者の幸福度・年収・キャリアなどのレベルは成長派の方が高い

▼▼好きを仕事にするとスキルも伸びない▼▼

・好きな仕事に就けて最初のうちは喜びを感じられたとしても、現実はそこまで甘くない。
・どんなに好きな仕事でも顧客のクレーム処理やサービス残業のような面倒ごとは必ず発生する。
・好きな仕事にしていた人ほど、「本当はこの仕事が好きでは無いのかもしれない・・」との疑念に取りつかれて、モチベーションが大きく上下する。
・結果として、安定したスキルは身に付かず、離職率も上がる。

▼▼情熱を持てる仕事とは▼▼

・今の仕事に対する情熱の量は、前の週に注いだ努力の量に比例する。
・その仕事に情熱を持てるかどうかは、人生で注いだリソースの量に比例する。

②給料の多さで選ぶ


世間でもトップクラスの年収を稼ぎだしたとしても、良いパートナーと巡り合う喜びや、健康の改善による幸福度の上昇レベルにははるかに及ばないらしい。

・給料と仕事の満足度は「r=0.15」の相関関係しかない。
 └ 相関関数が1に近いほど関係が強いとみなされる。
・0.15という数値はかなり小さく、統計的には「ほぼ無関係」レベル。
・仲が良いパートナーとの結婚から得られる幸福度の上昇率は、収入アップから得られる幸福より767%も大きい。
・健康レベルが「普通」から「ちょっと体調がいい」に改善したときの幸福度の上昇率は、収入アップから得られる幸福度より6531%も大きい。
・離婚や失職による幸福度の低下率は、年収が3分の2も減ったときの幸福度の低下に匹敵する。

▼年収800万円が幸福度のピーク?▼

・ノーベル賞受賞者であるダニエル・カーネマンの研究結果では、年収が800~900万に達した時点で幸福度の上昇は横ばいになるとのこと。

・日本においても世帯年収が300万~500万を過ぎたあたりから、急に満足度が上がりにくくなる。(シンジラレナイけど)

・多めにみても、年収400万~500万あたりから幸福度が上昇しづらくなる可能性は高い。

③業界や職種で選ぶ


・そもそも専門家の予想は基本的には当たらない。
・専門家の予測はチンパンジーのダーツ投げと同じ正確性しかないとフィリップ・テトロックは表現。
・大半の人は「現在の価値観や好みが最も優れている」と思い込み、過去に起きたような変化が未来にも起きる可能性を認めない。

④仕事の楽(らく)さで選ぶ


・ストレスが体に悪いのは確実なものの、その一方では「楽すぎる仕事」もまた、幸福度を大きく下げてしまう。

▼▼適度なストレスは、仕事の満足度を上げる▼▼

・組織内のランクが高い人ほど幸福なのは、ランクが低い人よりもストレスの張りを調整しやすいからである。

・昇進といえばまずは給料アップのメリットが頭に浮かぶが、実際に幸福度を左右するのは裁量権である。

⑤性格テストで選ぶ


・性格診断によって適職が見つかる保障はどこにもない。

⑥直感で選ぶ


・直感が正しく働くための条件は、

 ①ルールが厳格に決まっている
 ②何度も練習するチャンスがある
 ③フィードバックがすぐに得られる

・直感で考える人の人生は「自己正当化」に終わる

⑦適正にあった仕事を求める


・「強み」と仕事の満足度には有意な関係があるものの、その相関はとても小さい。

・その組織のなかに自分と同じ「強み」を持った同僚が少ない場合には、仕事の満足度が上がる

・「強み」をもとに仕事を選ぶ事は推奨しないが、いま働いている会社のなかで仕事の満足度を高めるために使うのならば有用。


最後までご一読いただきありがとうございます。

以上、かなり凝縮して残しましたが、なるほど・・と思う部分も多々あったのではないかと思います。

失敗しない就職と転職をしていきたいものですね。(私も含めて)

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