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マー君
2023年3月30日 16:58
花衣恋する人のふりをして頬杖をついて夕べの桜餅鞦韆をこいで始まる物語一句目新しい春の装いで出かけよう。軽い足取りで、飛ぶように歩こう。恋人の元へ急ぐ時のように笑顔で。恋人なんかいなくたって構わない。恋をしているふりでいこう。二句目昨日の夜に誰かと食べるつもりだった桜餅。友人と、あるいは好きな人と。何があったのか。午後、頬杖をついて少し固くなった桜餅を食べる。ひと
2023年3月26日 15:30
ガレージで妻待つ弥生半ばかな出かける用意をして車のエンジンをかける。妻がなかなか出て来ない。いつもこうだ。もう行けるって言ったのに。もう3月も半ばか。花冷えや日延べされたる待ち合わせ約束していた待ち合わせが、急に延期になった。急に手持ち無沙汰になった午後。どうして過ごそうか。花冷えで少し肌寒い。他に誘える人も思いつかない。春風や壁に店主の挨拶文いつも見かけていた
2023年3月22日 22:15
人が皆すこし前向く初桜侍ジャパンの優勝は、なかなか明るいニュースの少ない中で、少しは多くの日本人の顔を上げさせたのではないだろうか。僕のあたりでは、今週桜が咲いたばかりだ。初蝶や勝負に定め有るか無し勝ち負けを決めるのは実力か、はたまた時の運か。わからない。わからないよと、初蝶がフワフワと舞っている。ただ、大谷翔平だけが、どちらも手に入れたかのように活躍している。※今日のWB
2023年3月19日 17:32
麗かやパフェの種類も決めかねて年甲斐もなく甘いものが食べたくなる。カフェに入ってメニューを開く。そのパフェの種類の多さに驚く。昔は、チョコレートパフェかイチゴパフェくらいしかなかったのに。ああ、決まらない。喩えしは人の常なり藍微塵人は常に何かに喩えたがる。藍微塵。君もこれまでさんざん喩えられてきただろう。愛とか恋とか、空の青さとか。何と言われようと自分は自分。気にせず
2023年3月18日 14:52
球児らの土踏む音や春半ばセンバツが始まった。4年ぶりの全選手による入場行進。声出し応援も解禁となった。この時を待っていた。「全ての若者が希望を持ち、夢を追いかけられる平和な世の中となるよう、願わずにはいられません」それは、選手宣誓をした高松商業の横井亮太君だけではない。誰もが願っていること。そのはずだ。春塵やプレイボールの声高しいよいよ、待ち侘びたプレイボール。あらため
2023年3月12日 16:37
黄蝶舞ういちばん先に生まれたの小さな黄色い蝶が、草むらからひらひらと現れる。そのまま、空に舞い上がっていく。見て、と。見て、この春、わたしがいちばん最初に生まれたのよ。そう言わんばかりに。夕刊に飽きて妻待つ日永かな夕刊ももう読み尽くした。テレビのニュースにも見飽きた。用事で出かけた妻はまだ帰ってこない。日が長くなってくると、帰りも自然に遅くなってくる。待っているほうは、
2023年3月5日 17:11
北窓をひらく好きでも嫌いでも好きでも嫌いでも、とにかくその窓を開けてみよう。そこから始まることもある。ほら、外の景色を見てごらん。君が思い悩んでいる間に、季節はこんなに変わっているんだよ。さあ、大きく深呼吸してみよう。啓蟄や命ひとつに名もひとつ命のひとつひとつに名前をつける。そんな丹念な人間の営みに想いを馳せて。名づけるという行為。それは、愛でもあると信じたい。啓蟄。
2023年3月2日 16:46
夢と夢始めと終わり花吹雪春。夢と夢が出会う季節。始まる夢ばかりではない。終わる夢もある。旅立つ人と戻る人が交錯する。花吹雪が舞う。いってらっしゃい。そして、おかえりなさい。