0429「聞いてないし、聞かれてない」

ただの日記です。

コテンラジオにゲスト出演されていた篠田真貴子さんが紹介していた書籍『こころの対話25のルール』を読んだ。

篠田さんはこの本をnoteでも紹介している。

コテンラジオは歴史を面白く学べる人気Podcast番組だけど、ときどき番外編としてゲストを招いた対談のエピソードがある。

Youtubeでも見れます。前編・中編・後編とあるけど、前編だけでも目からウロコが落ちまくりなので、見るか聞くかしてほしい。

篠田さんは、マッキンゼー、ネスレ、ほぼ日など数々の一流企業でキャリアを重ねたのち、1年3カ月のジョブレス(仕事をしない)期間を経て、昨年、「社外人材によるオンライン1on1サービス」を提供するYell(エール)株式会社の取締役に就任された。お子さんがふたり。無類の読書家でもある。

わたしは篠田さんのことを知ったのは2年くらい前で、たしか何かの本について調べていたときに、彼女が読んだ本の紹介や感想を綴った記事シリーズ「きのう、なに読んだ?」が検索にヒットしてきたのだと記憶している。

調べていたのがどの本だったかは忘れたけれど、とにかくその文章がとても好きな感じだったので、過去記事も遡ってすべて読んで、次に読む本を選んだりした。

「翻訳書ときどき洋書」というnoteでも「篠田真貴子が選ぶすごい洋書」というシリーズを寄稿されていて、こちらもぜんぶ読んだ。

選ぶ本もいいし、価値観も好き。

コテンラジオでお話されているところをはじめて聞いて、うれしくて(うわー、声かわいい、話し方チャーミング❤︎)すでに10回近く聞いてしまった。気に入った音楽やエピソードは延々と何度も聞く。

篠田さんは、文章とお人柄に乖離がないタイプだという気がする。お会いしたことはないから、ほんとうのところはわからないけれども、ラジオを聴いた限りでは、そうかなと思う。

『こころの対話 25のルール』は、ざっくり言うと「わたしたちは聞いていないし、聞かれていないですよね」という話。

聞いているようでも、実際は相手の話ではなく話に対する自分の解釈を聞いていたり、ジャッジメントしていたり、次に自分が話すことを考えていたりする。

うーん、心当たりがありすぎて、胸が痛い…。

コミュニケーション力を上げようとしたり、もっと自分の考えを伝えるにはどうすればいいかと悩んだりしたとき、一般的には「うまく話す方法」、つまり、ボールをもっとうまく投げられる方法を模索する。

そうすると、対話はキャッチボールなのに、お互い投げっぱなし、投げたボールが返ってこない、みたいなことが起こる。

わたしは野球にはまったく疎く、ルールも未だにわからない。だけど、少し前に、野球小説『バッテリー』を読みおえ、キャッチャーの重要さを意識したばかりだった。

初めのうち、キャッチャーの豪くんは天才ピッチャー巧くんの剛速球をうまくキャッチできず、ミットからボールがこぼれてしまう。そのシーンで「あ、そうか。キャッチするにも技術がいるんだ。」と、はじめて思い至った。考えてみたら、時速百何キロにもなるボールをキャッチするって、すごいことだ。高速ボールが自分にむかってくるだけで、相当こわい。受ける衝撃も大きい。(でも、キャッチできたときの快感は何にも代えがたい、という豪くんの心理描写がよかった。)

キャッチャーって重要なんだなあ、次に野球を見るときはキャッチャー選手をよく見てみよう…と、思っていたところにこの話だったので、なんだかすごく納得した。

なんなら、ピッチャーがどんな暴投をしても、キャッチャーがキャッチできさえすれば、キャッチボール(対話)が成立する。

そのわりには、わたし(たち)は「聞く」ことにあまりに無意識で無自覚だ。

とにかく、最後まで話を聞くようにしてみよう。
たぶん最初はできないと思うけど、意識するだけでも違うはず。

余談だけど、以前「篠田真貴子さんが選ぶ「頭の中を整理したいとき」の本3冊」という、「もやもや、ぐるぐるしてしまう頭の中を整理したいときに読みたい本」というテーマで篠田さんが選んだ本を、タイトルや著者名を明かさないまま、届けてくれるという企画があった。

わたしが気づいたとき、すでにこの企画は終了していて、とても残念だった。その3冊のタイトルが知りたくて、誰かがブログとかに感想を書いてないかと調べてみたけど、見つからなかった。

「書き出すことの大切さを教えてくれる本」として選ばれた本がなんだったたのか、ご存知の方いらしたら、ぜひ教えてほしいです。











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花咲マリサ
とりとめのない文章を読んでいただき、ありがとうございます!

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