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【説明書】トラウマケア系研究会

トラウマケア系研究会 説明資料

●研究会の目的

①トラウマケア系心理療法全般を俯瞰して、それぞれの相違点共通点を洗い出し、異なる用語で同じ現象を指している専門用語を整理し、トラウマケア系心理療法に一本筋を通す。可能ならいいとこどりの融合を試みる。その結果をのちのち論文として心理学系学会誌に投稿する。また、ピアサポートにどこまで使えるか実践していき、事例検討もしていく。

②トラウマ治療まわりのことを頭の中で地図にする,及び,クリアな言葉で整理するため。勉強会をとおして「解離を含むトラウマ治療について,授業ができるようなまとまった資料を作ること」をひとつの目標にする。

③研究会の目的としては、①のようにトラウマケア周辺の用語を整理して地図を作りたい。個人的にはスキーマ療法と神経学的な刺激を利用するトラウマ治療の融合について考えているので各々の療法が別の療法の文脈ではどのように解釈できるか相関などについても検討したい。

●研究会のスタイル

①トラウマ治療を中心に本を読み、レジュメを作り、横のつながりを意識した他分野交流をしつつ議論をする。
②中心となる使用テキストのほかにサブテキストが必要だと判断された場合、レジュメ担当者または有識者が提示、部分的引用をする。
③ひとつの本を読み終わったら次の本を読む。トラウマ治療を軸に長期継続的な研究会となる。
④本以外に関連する論文があれば論文をメインテキストにした会を開くこともある。
⑤抄読会のようなスタイルをとることもある。
⑥テーマを設定し、参加者がそのテーマに関連する文献を持ってきて全員で紹介しあう。
など

●想定参加層
①トラウマケアを専門学んでいる人
②トラウマケアに関心のある人
③臨床心理、心理療法に関心のある人
④スキーマ療法に関心のある人
⑤愛着問題に関心のある人
⑥構造的解離について学びたい人
⑦精神障害全般を新しい目線で学びたい人

●参加の仕方
①レジュメ担当になる
②レジュメは担当せず議論のみ参加(本を読んでいる)
③聴講と当日以外のチャット参加(本を読んでいる)
④聴講のみ(本を読んでいる)
⑤聴講のみ(本を読んでいない/本は入手すること、特別な事情のある有識者のみ対応)

●ツール
オンライン
Google meet 音声のみ/話さない人はミュート
Googleドキュメント/議論の板書、共通の黒板、事前の質問や事後の感想など
レジュメはGoogleドキュメントおよびPDFの2種類の形式で配布すること

●当日までの準備
①本文を読む。
②用意されている議事録「事前の疑問や論点」の欄に書きたいことを書く。
→誰が書いたかわかるように名前とナンバリングをする。
③レジュメを読む。
④②と同じことをする。

●当日の流れ
①担当者がレジュメを発表する。
②レジュメに書いてない範囲の補足説明があったら誰かが書記として議事録に書き留める。
③議論が生じたら誰かが書記として議事録に書き留める。
④時間内に終わる。(延長なし)

※担当者は2時間で発表と議論が終わるようにタイムキープやレジュメ作成を調整する。
※一気に発表するスタイルの場合、発表は30-60分に収めるのが望ましい。

●レジュメの作り方
・タイトル日付担当者名(HN可)、担当範囲ページ付きで書く。
・レジュメにはページ番号をつける。
①最初に担当範囲の概要を1章あたり3-4行程度でまとめる。
②未読者がいる想定で、担当範囲の内容をまとめる。(区切り方は好きにしていい)
→区切りごとに内容説明+論点や分析(意見)やわからないことを書く。
③最後に全体的な論点やわからないことを書く。

※論点はスキーマ療法またはトラウマケア系の理論や心理療法または己の関心に結びつけて横のつながりを意識する。

※担当日の2日前の夜24:00までに全員に共有する。
→完璧を求めすぎない。遅れるよりも中途半端でいいから先に出すほうが大事。

●研究会の予定
2-4月:『トラウマによる解離からの回復』
未定:『スキーマ療法実践ガイド モードアプローチ入門』
未定:『身体はトラウマを記憶する』

★★初回『トラウマによる解離からの回復』★★

●日時
金曜日の21:00-23:00
2月12日開始予定4月30日終了予定
(3月26日と4月2日が主催多忙のため2週間休み)

●本書選定理由
本書のスタンスがすでにトラウマケア系心理療法の統合的なものであるため、どの心理療法を使用しているのか元になっている部分を因数分解していく。因数分解した結果にあたる心理療法を今後の勉強会のテキスト選択に利用する。

●担当範囲/担当者
【第1回】
→2/12 21:00-23:00 担当:まりん
(レジュメ提出2/10 24:00)
謝辞11
日本の読者の皆様へ14
はじめに15
1章:神経生物学的な名残としてのトラウマ一断片化はどのように起こるのか31
2章:パーツを理解する、トラウマを理解する46

【第2回】担当:平木
→2/19 21:00-23:00
(レジュメ提出2/17 24:00)
3章:クライアントとセラピストの役割の変化54

【第3回】担当:N
→2/26 21:00-23:00
(レジュメ提出2/24 24:00)
4章:「わたしたち」と向き合うために一パーツたちに働きかける80
5章:パーツたちと仲良くなる一思いやりの種を蒔く93

【第4回】担当:カティンカ
→3/5 21:00-23:00
(レジュメ提出3/3 24:00)
6章:トラウマ的愛着の複雑さ121
7章:自殺願望、 自己破壊、 摂食障得、賭癖のパーツに働きかける146

【第5回】担当:カティンカ
→3/12 21:00-23:00
(レジュメ提出3/10 24:00)
8章:セラピーの難点一解離性症状と障得168

春休み 3/13-4/8
課題:https://twicomi.com/manga/e3_noguchi/913693963118190594
この漫画を読んで、主人公の人生や症状や回復について分析しましょう。
第5回までの研究会の内容や読んでいる人はその先のテキストの内容を踏まえて、可能な人はスキーマ療法や他の心理療法の観点を交えつつ分析を試みること。
分析結果は「春休み課題」というドキュメントに記入。

【第6回】中級者向け(仮担当:石川)
→4/9 21:00-23:00予定
(レジュメ提出4/7 24:00)
9章:過去を修復する一自分への抱擁217

【第7回】中級者向け(仮担当:まりん)
→4/16 21:00-23:00予定
10章:失ったものを取り戻す一幼いパーツたちとのつながりを深める251

【第8回】中級者向け(仮担当:水蜜桃)
→4/23 21:00-23:00予定
11章:安全と歓迎一安定型愛着を獲得する278
訳者あとがき311

【第9回】4/30 21:00-23:00
総まとめ議論


★★第2回『スキーマ療法実践ガイド』★★

●参加資格
①レジュメ担当者になれること(数に限りがあるので有識者は遠慮すること)
②『スキーマ療法入門』読了済みかそれと同等のスキーマ療法に関する知識や体験がある人
→まりん主催のワークショップ2回以上参加なら可能

●本書選定の理由
前回の課題テキストである『トラウマによるら解離からの回復』でメインに扱われていた「パーツアプローチ」とほぼ類似した「モードアプローチ」に関して徹底的に技法の紹介された本であるため。パーツアプローチで呼ばれていたパーツたちがスキーマ療法の専門用語で表記され、定義され直しているのでトラウマケアにおいて明確な定義を共通認識にできる可能性があるため。専門家も当事者もすぐに使える実践的なワークをたくさん知ることができるため。

●想定参加層
①トラウマケアを専門学んでいる人
②トラウマケアに関心のある人
③臨床心理、心理療法に関心のある人
④スキーマ療法に関心のある人
⑤愛着問題に関心のある人
⑥イメージ療法について関心のある人
⑦精神障害全般を新しい目線で学びたい人

●担当範囲/担当者
【第1回】初心者向け
担当範囲:第1章
特徴:「スキーマ」について説明

【第2回】初心者向け
担当範囲:第2章
特徴:モードの紹介とモードアプローチの必要性

【第3回】初心者向け
担当範囲:3-4章
特徴:各章が短い。大雑把なモードアプローチのやり方。

【第4回】中級者向け
担当範囲:5章
特徴:スキーマ療法で最初の関門になるコーピングモードへの対処法。椅子のワーク登場。

【第5回】上級者向け
担当範囲:6章
特徴:1章が長い。スキーマ療法で最も重要な脆弱なモードへの対処法。詳細なイメージの書き換えワークのバリエーションと椅子のワーク登場。

【第6回】初心者向け
担当範囲:7章
特徴:怒り関連モードの細分化とそれぞれの識別方法。

【第7回】中級者向け
担当範囲:8章
特徴:加害者像であるペアレントモードへの対処法。限界設定と詳細な椅子のワークのバリエーション登場。

【第8回】初心者向け
担当範囲:9章
特徴:スキーマ療法の最終目標であるヘルシーアダルトモードを身に着けるためのさまざまな方法の紹介。

【第9回】総まとめ議論


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発達障害者まりんのスキーマ療法体験記
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