【読書】この世に自分に関係のないことはない~勝手に応援!「ビッグイシュー日本版」(VOL.474 2024.3.1)~
「ビッグイシュー日本版」を勝手に応援する記事、第77弾です。そもそも「ビッグイシュー日本版とは何か」をご説明した第1弾は、以下をご覧ください。
今号のスペシャル企画は「ふくしまの13年」です。
福島の人たちのメンタルダメージは、想像以上なのだと、改めて認識しました。能登半島地震でも、1.5次避難や2次避難が話題となっていますが、それ自体はもちろん必要なものではあるものの、避難者の方々の受けるダメージが心配です。
なお「蟻塚さん」とは、相馬市の精神科医の蟻塚亮二さんのことです。
これは知らなかったので、衝撃でした。
「海と海に生きる生きものたち、漁業を守る」も印象的でした。福島第一原発の沖合で、生きものによく分からない病変や異常が多発しているという報告も、絶対に無視することはできません。異変はもちろん、人間にも及ぶでしょう。
記事の執筆者である大越章子さんが記事の最後に書いた言葉を書いておきます。
特集以外では、ノバク・ジョコビッチへのスペシャルインタビューがまず印象的でした。
私、ベオグラードに向かうNATOの爆撃機を見ています。当時私はイタリア旅行中だったのですが、次々に飛び立つ爆撃機の灯りを、ベネチア近郊の駐車場から見ていました。ベネチアの近くにNATOの空軍基地があり、爆撃機はそこから出撃したからです。多分、空爆が始まった3月24日の晩のことです。
今から思えば、コソボ紛争の最中のユーゴスラヴィアとは、アドリア海を挟んで対岸のイタリアを観光するという、自分の暢気さというか無神経さに呆れます。
爆撃機が飛び立つ度、投下される爆弾の下には人がいることを想像し、背筋が寒くなる思いはしましたが、ジョコビッチが「そこ」にいたとは……。
当時、セルビアは「悪」だったわけですが、セルビア人が一人残らず悪魔的な人物だったわけではないことは、改めて認識する必要があります。
インドで行われている、プラスチックごみとの交換で無料で食事を提供する「ごみカフェ」の試みは良いと思います。
加治聖哉さんの、廃材を利用した原寸大の生き物たちは、実物を見てみたいです。
特に気になるのは、オオカミをモチーフにした「神籬(ひもろぎ)」です。”乗る”目的で作ったそうで、「展示イベントでは、子どもたちがとても喜んでくれた」とのことです。
思い出したのが、「みちのく いとしい仏たち」展で見た山犬像。
山犬像は、かつては子どもたちが乗って遊んでいたそうで、神籬と通じるものを感じました。ちなみに神籬とは、神の依代のことだそうです。
「マイ・オピニオン」でのH・Yさんの以下の言葉は、意外と多くの人がちゃんと分かっていないことではないでしょうか。
今号も、本当に盛沢山でした。
「ビッグイシュー日本版」のバックナンバーは、街角の販売者さんが号によってはお持ちですし、サイトからは3冊以上であれば送付販売していただけます。
コロナ禍のあおりで、路上での「ビッグイシュー」の販売量が減少しているそうです。3ヵ月間の通信販売で、販売員さんたちを支援することもできます。
もちろん年間での定期購読も可能です。我が家はこの方法で応援させていただいています。
見出し画像は、今号が入っていた封筒のシールです。「小商い」で発送作業をしてくださった宮本さん、いつもありがとうございます!
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