【読書】対話による停戦・非戦への道~勝手に応援!「ビッグイシュー日本版」(VOL.452 2023.4.1)~
「ビッグイシュー日本版」を勝手に応援する記事、第55弾です。
そもそも「ビッグイシュー日本版とは何か」をご説明した第1弾は、以下をご覧ください。
今号の特集は、「非戦のリアル」です。
伊勢崎賢治さんの話をまとめたこの特集、非常に読みごたえがありました。冒頭に挙げられた「戦争プロパガンダ10の法則」が、まず強烈です。すべて今のロシアに当てはまることばかり。特に4番目の「われわれは領土や覇権のためにではなく、偉大な使命のために戦う」は、ドンバス地方のロシア系住民の保護を「特別軍事作戦」の大義名分にしたロシアの言い分そのものですね。
以下、印象的だったことをまとめておきます。
取り返しのつかないことをしてしまいましたね。
後半の狙いには、なるほどと思いました。石炭などの斜陽産業しかないドンバス地方には、それほどロシアにとって魅力はないはずです。なのに結局併合してしまった理由が、今ひとつ分からなかったのですが、ウクライナを内陸国にするのが目的なら、納得がいきます。
どの国の政治家にも、心に留めておいてほしい言葉です。
「両国が疲弊し、戦況が硬直した頃」を待たず、早く停戦する方法はないのでしょうか。1つの提案として、「原発から半径何㎞かを非武装緩衝地帯にして、国連の監視団を常駐させることが、国連総会主導の停戦調停に向けた有効な口実になるかもしれ」(p.11)ないと伊勢崎さんは言っています。
特集以外では、瀬尾一樹さんのエッセイ「"スキマ雑草”の攪乱依存戦略とは?」が面白かったです。
こう聞くとたくましく感じる雑草ですが、「『街中でたくましく生きている』というよりは、『攪乱の起こる街中だからこそ生きていける』というものが多いです。大きな木が鬱蒼と茂った大自然の森の中では、これらの植物はまず見つかりません」(p.21)というのが正しいそうです。最近読んで面白かったのが、その名も『面白くて眠れなくなる植物学』です。
「ビッグイシュー日本版」のバックナンバーは、街角の販売者さんが号によってはお持ちですし、サイトからは3冊以上であれば送付販売していただけます。
コロナ禍のあおりで、路上での「ビッグイシュー」の販売量が減少しているそうです。3ヵ月間の通信販売で、販売員さんたちを支援することもできます。
もちろん年間での定期購読も可能です。我が家はこの方法で応援させていただいています。
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