映画『土を喰らう十二ヵ月』を観て、原作にあたるこの本も、ぜひ読もうと思っていました。
↑kindle版
水上勉自身の手になるカバー装画とカットが、これ自体精進料理のような、素朴で地味ある味わいを出しています。
このような感じで、冒頭から含蓄ある、控えておきたい言葉がたくさんあります。
こういう心がけで禅僧は調理、いや日常生活全般に当たらねばならないのですね。わずかなりとも、そうしたいものです。
なるほど。
映画でも描かれたシーンですが、あのシーンが、より心に残るものとなりました。
おお。
急なお客さんに御馳走しなければならず、スーパーに走って献立を考える時の考察が、面白いです。
納得する半面、ちょっと奥方様が気の毒なような……。
ある意味でお父様のお弁当は、最高のお弁当ですよね。
なるほど。しかし水上勉がものすごく手の込んだことを、何でもなさそうにこなす姿には圧倒されます。
うーん、深いです。
これも映画で描かれていましたが、本当にコントかと思うように鳩がやってきていました。
私は梅ジュースを作る時、数時間で水から上げてしまうのですが、それだからタネばなれがよくないのかもしれないと、思い当たりました。
なお私の梅ジュースの作り方を、ご紹介しておきます。
ほほう。
なるほど。
滋味豊かな本でした。
↑文庫本