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マルガスキーカンパニー

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脳内社員たちによって綴られた、2019年冬から春までの記録です。
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#春

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会社の前にある自衛隊官舎

日報    4月12日    接骨院で釣りをする

記入者:明明 春のほこりっぽいにおいをかぐと、 中学校に通っていた時のことを思い出します。 部活動に夢中だった私は、 足を捻る、突き指するなんてことは日常茶飯事だったのね。 住んでいたお家の近くに接骨院があったので、 部活帰りに毎日のように通っていました。 「サラリーマンが酒屋で一杯ひっかけてから家に帰る」 みたいな感じでね。“病院に行く”っていう感覚は全くなかった。 接骨院に行くと、まず電気をかけてもらいます。 座ったまま治療できる患者は椅子に通されて、 横にな

日報 4月10日 お弁当に愛を込めて

記入者:かくなみ みほ 近頃、SNSでお弁当の投稿をよく見かけます。 私の周辺だけでしょうか。 それとも春の温かさのせいでしょうか。 わたしは、お弁当がある風景がとても好きです。 「お弁当」という言葉を見たり聞くだけで、 なんだか心が浮きたちます。 弁当箱の中に入っているおかずやおにぎりを食べるだけでなく、 お弁当の行為自体を「お惣菜パン」で済ませることもありました。 片手間で食事を終えてしまうのは、 ちょっともったいないような気もしますが、 お気軽に“はむはむ

日報    4月7日    いつも頑張っている人へ

記入者:かくなみ みほ 今日ここに書くことは、 世界にごまんとある“きっかけ”の一つだと思ってください。 わたしは会社のトイレに入るとき、 あえて電気をつけないことがあります。 「あ、電気いらないや」 と思うからです。 早朝や夕方に、その瞬間が訪れます。 会社のトイレには小窓がついていて、 そこから太陽の光が差し込むようになっています。 サンセットのトイレなんか、もう最高です。 夕陽の橙色に染まるトイレ内には、 貴族を思わせる雰囲気が漂います。 小窓から溢れる

日報 3月19日 もう二度と会えないかもしれない

記入者:明明 朝目が覚めると、 部屋の低い天井が見えます。 その部屋には海みたいに青いペンキが塗ってあるので、 「海の部屋」と呼んでいます。 近頃、目が覚めると“昨日の朝”のことを思い出します。 (昨日も同じように目が覚めて、目の前に青い天井があったなぁ……) そのあと、“おとといの朝”に思いを馳せます。 (おとといも同じように、目が覚めて天井を眺めたなぁ……) そんな朝を3回迎え、6回迎え、10回迎え、 気がつくと、あっという間に1ヶ月くらい経っているのね。

日報    3月17日    目的の途中にあるもの

記入者:かくなみ みほ 今日は会社にて、おもちつきを行いました。 かくなみ親族と近所の友人が集まり、 10キロを超えるおもちをつきあげました。 まず、薪ストーブでもち米を蒸します。 お釜から吹き出す蒸気の暖かい空気で、 会社の1階の窓ガラスが真っ白にくもりました。 「よいしょー」と掛け声をかける時の春の日差しと、 周りにいる人の朗らかな雰囲気がたまりませんでした。 久しぶりの賑やかさに、わたし1mmくらい浮いていたかもしれません。 あんころもち、きな粉もち、納豆も

日報    3月8日    カオスの中で確かに感じたこと

記入者 :かくなみ みほ 生産性ってなんだろう。 夢や希望を持つのは、若者だけなのかな。 保守はイヤだな。 大切なものを守るための挑戦は、くさいけど格好いい。 文句を並べてコレクションしているヒマはない。 自分を守るためなら他人を傷つけていいのかい。 そんなわけはない。 データに管理してもらってたら、 そのうち自分のこと一つもわからなくなるかな。 夢みたいな理想論を並べても、 一個も行動しないなら嘘つきだ。 何かが少しづつ変わっていくのを感じて、 それを止め

日報    3月3日    「楽しみ」に理由はいらない

記入者:タラバミント ゆっくり確実に雪が溶け、 路面が顔を出しはじめている北海道。 会社の周りの道も、 しゃりしゃりとした水っぽい雪になってきました。 約半年ぶりの土埃のにおい。 この春先独特のにおいをかぐと、 走馬灯のように歴代の春の思い出が頭を横切る。 僕の春は、 「あんなこともあったなぁ」 「こんなこともあったなぁ」 と、しみじみ回想をする時間が多いです。 後悔とは違って、 ただ思い返すだけ。 けれど今年は、 “春の訪れ”そのものも楽しみにしているんです。