"ガチうつ"で屍と化した1ヶ月…からの復活劇。 自力で治した全行程①
ガチうつになった話は何度かここでさせていただいているのですが、精神科やお薬に頼らず、なんとか自力で復活いたしました。
ガチうつから復活までの詳しい方法は、段階を追って別のブログにわかりやくまとめています。
▼▼ 発達障害&HSPで楽しく生きる(よすてびとブログ) ▼▼
【自力でうつを治す】心の各段階にあわせたセルフケア方法
(主に脳内物質の話やサプリの話、自分の心とのコミュニケーションを復活させる方法など)
復活への方法は1つではないと思いますが、いま苦しんでいるかたへ、私の経験が何かしらのヒントになったらうれしいな、と思います。
そう。今思えば、うつの兆候は、随分前から現れていた。
フリーランスになり、一人で家にこもって仕事するライフスタイルへと変化し、プライベートとの区別がつかなくなった頃から。
いつでも仕事が頭を占領しているのは当たり前。いつでも小脇にパソコンを抱え、僅かなスキをみつけては仕事をねじりこむ日々。フリーランスなら当然だと思ってた。「ここで踏ん張らないと」と、自分を厳しく律してた。
徐々に自分の心が蝕まれていることには、気づかないふりをして。
以前は興味のあったことが「楽しい」と思えなくなり。物欲もなく、人に会うのがどんどんおっくうになり、食欲も減り、映画をみても物語に入り込めず、唯一の息抜きはお酒をのむことだけ。
「まだ、がんばれる」「もっと、がんばらなきゃ」
向上心よりも焦りが先立ち、とにかく前に進むことしか考えられなかった。
ADHDでできそこないの自分は、人より3倍がんばらなきゃいけないとずっと思ってた。
でも、それは、故障した車で無理やり走り続けてるようなものだ。
ちょっとした故障なんて、たいしたことない。走れさえすればどうにかなるのだから、というのが当時の私の言い分。
のんきなものだ。
心が干からびていくような深刻な乾きの原因は、だれのせいでもない、自分の心を見殺しにした自分のせいだとも知らず。
そのうち、自分の心とコンタクトがとれなくなり、それに伴い文章も少しずつ書けなくなっていった。自分の心が動かない状態では、読者の心を動かす文章なんて書けるはずもない。
「なにかが、おかしい」
もはや車は、故障ばかりでなく、ガス欠になっていて、後ろから無理やり押して走らせている状態。
仕事をつめこんでつめこんで。
常に締め切りやタスクに追われ、アウトプットばかりで、ごほうびも充電もなく。
ファミレスで仕事をしようとパソコンを開いたものの、頭も身体も動かず、画面を無心でみつめたまま1時間。その後、気を失うように数時間寝てしまったこともあった。
明らかに、人間らしい豊かな生活は破綻しはじめ、あちこちに支障があらわれていた。
一体、次のガソリンスタンドまで、どうしたらいいのだろう。車はもう1ミリだって動かないし、道にも迷っているみたい。
そう。どこからどう手をつけていいのか、途方にくれてしまうほど、気づけば車はボロボロ。ほとんど廃車同然になっていた。
そうして、いよいよ、
私は、まったく動くことができなくなった。
辛いとか悲しいとか、なさけないとか、そんな感情すらどこかに行ってしまった私は、まだ人間と呼べるのだろうか。ソファにただただ横たわる私は、「生きてる」と呼べるのだろうか。
虚無感と無限の闇に支配されて、明日がくることさえ、ただただ辛くてたまらなかった。足元に広がる気が遠くなるほどの深い闇は、私をひきずりこもうと息をひそめてチャンスを伺っている。うっかり足を踏み外したら最後、二度と戻ってはこれない、ギリギリの場所にいるような気がした。
当たり前のように、朝がきて、私は今日もまたソファの上に根を生やしたまま、横たわるしか能がない。重力に抵抗する力すら残されていなかった。
テレビがつらい。本も理解できない。
やりたいことも、できることもなく、ただただ時間つぶしのためだけに、完全なる惰性と無感情でパズルゲームをし、漫画を読む日々。
同棲したばかりの彼氏(いまの夫)にひどい体たらくをみせて、でももう偽りの自分を演じる余裕もあるはずがなく。嫌われても仕方がないと思っていた。
ところが彼の反応は意外なもので「すごい!もうニートのプロだね」と笑い飛ばしてくれた。それが唯一の救いだった。
(実際は、気が気でなかったと思うけれど)
そうして1ヶ月あまり。十分すぎるほどなんの生産性もない日々を過ごしたあと、絶望と暗闇のすみっこで、わずかにむくっと動くなにか小さなものを感じた。
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