大阪の木津卸売市場で関西のだしに出会う
こんにちは。シンガポールのわん吉です。
江戸っ子のわん吉が、このたび人生で2回目の大阪を訪れました。
お好み焼き「きじ」に開店同時に入り、目の前で繰り広げられるお好み焼きの職人技をガン見しながらおいしくいただき、心斎橋を歩き、グリコの前で写真を撮り、上方落語も観た大阪満喫の初日。
その翌朝に向かったのは「木津(きづ)卸売市場」でした。
浪花っ子の友人が「木津市場!? 大阪生まれの私も行ったことないよ〜。わん吉シブすぎる!」と感心してくれました。
300年の歴史、食のプロが集まる木津卸売市場
木津卸売市場は、なんば駅から徒歩10分。300年を超える歴史を持つ、日本最大級の民間の卸売市場です。
お店は、魚、肉、野菜、乾物などから食堂や業務スーパーまで約150店舗。天下の台所だけあり、大阪の新鮮な食材がわんさか集まっています。
卸売市場ですから早朝からプロの料理人さんや業者さんたちが仕入れにやってきますが、ここの懐の深さは、一般のお客さんや観光客も大歓迎してくれること。
商いがひと段落ついて、お店の多くが閉まる昼前までの時間帯はおすすめで、キョロキョロしているわん吉にもお店の方が気さくに話しかけてくださり、とっても楽しい市場探検となりました。
ところ変わってお肉屋さんで見つけたのは、お好み焼き用の豚バラ肉。
江戸っ子には想像もつきませんでしたが、大阪にはお好み焼き用のお肉があるんですね。お好み焼きに合うように、丸い形状の薄切りバラ肉です。ちなみに浪花っ子が他の土地に行くと、お好み焼き用の肉が売っていないことに驚くのだとか。
関西は、だしの本場。木津市場で、だしに出会う
この市場が誕生した江戸時代の半ば。大阪は天下の台所と呼ばれるほど経済活動が活発で、全国から食材が集まってきていました。北海道で採れた昆布は船で堺の港に運ばれ、紀州では保存の効く香り高いかつお節が作られていました。
和食のだしには主に昆布とかつお節があります。二つが合わさると旨みがグッと増し、その「合わせだし」こそ、食文化の中心である大阪や京都で好まれてきた味。
そんなだしの食材も木津市場には大集結しています。
福助屋鰹節店のご店主がかつお節について、やわらかい関西弁でお話ししてくださいました。
関東と関西では好まれるかつお節が違うそうです。上の写真、黄土色の方が関東向けの「枯節」、黒い方が関西向けの「荒節」。
江戸時代、食の中心だった関西から幕府のあった関東へ、かつお節も運ばれていました。輸送には日数がかかり、その間にカビが生えてしまったのを食してみたら意外にもまろやかな上品な味わいだったとか。枯節と呼ばれて関東で好まれるようになったそうです。
一方、関西で昔から好まれているのは、焙煎の香りが残り、スッキリとした香りが特徴の荒節です。
さて、かつお節の知識を得た後は、お隣の美濃商店さんへ。利尻などの昆布がたくさん並んでいました。
かつお節と昆布のお話を聞いたわん吉、関西風のだしを作りたい気持ち満々になり、削り節と昆布を買いました。シンガポールに持ち帰り、ただ今めちゃめちゃおいしくいただいています。
どのお店の食材もおいしそうで買って帰りたいものばかり。悩みましたが、豆の八分屋商店さんが勧めて下さった少量生産の「谷町ぽんず」と関西風の手作り山椒七味で手打ちとしました。これまためちゃくちゃおいしいです。
木津卸売市場はOMO7大阪の地元ツアーのご案内。月2回の朝市もおすすめ
木津卸売市場。ウェブサイトも楽しいのでご案内します。
月2回開催される朝市がおすすめとのこと。ぜひチェックしてみてください。
今回わん吉が木津卸売市場に行けたのは、OMO7大阪の「ええだし出てますはツアー」のおかげです。ホテル宿泊客は参加無料の地元ツアー、とっても楽しかったです。
最後まで読んでいたいだいてありがとうございました!
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